チャリポタ DAITAI WEEKLY

健康の為はじめた自転車が高じて、街や郊外を探訪するようになると、普段は見えていなかった景色が見えてきた。

立春

2007年02月04日 | Weblog
春は名のみの風の寒さや・・・
今朝の気温はすこし高めだったと言う事でしたけれど、風はまだ冷たい立春の今日でした。

いつものトレーニングコースの帰りは、門屋を左へ曲がり、トンネル(随道)を抜けて麻機街道を市街に戻るコースだ。今日は途中の「鯨ヶ池」でちょっと一休みする。



今は市民の憩いの場所であり、休日ともなると、太公望が大勢やって来るところだ。





この池は子供の頃から私には馴染み深い。太平洋戦争末期、この山の向こう、麻機に疎開(年がバレる?)していた時、祖母に連れられて水遊びに来た思い出がある。その頃は、まだ池の水も澄んでいてすごく綺麗で、岸辺には”菱の実”などがいっぱいあった。食べるものもろくに無い時代、粗末なお弁当を作り、祖母は私たちを連れて1日遊ばせてくれた。
もちろん自動車の通れるような広い道は通っていない。池の周りには柵も何も無く、池の道沿いには桜並木があった。




「ここの池の魚は目が一つしかないんだよ!」びっくりした私たちは池の奥には怖くて行けなかった。子供が沖に行かないように仕向けたようだったが、そんな伝説(昔話)がここにはある。




工業用水路の施設(地中)

当時池の周りには民家は一軒も無かったように憶えている。(旧)トンネルの手前、いま工業用水路のポンプのところ(東側)に小さな木造の小屋があり、中を覗くと小さなプールのようなところに水が凄い勢いで湧き出ていて、その水音が怖くて震え上がったものだ。





中学生になったころには、なんと”ワカサギ”を釣りにきたことがある。ワカサギがいるとは思わなかったが、何でもこの地の漁協?が放流していたようだ。(養殖の実験をしていたのかな?)もちろんそのころも、湧き水が豊富で水は澄んでいた。(川や、湖にも漁協はあるんです)

高校生ころになると、浅間神社から山の尾根づたいに鯨ヶ池までハイキングもした。・・・



いつの間にか水は濁り、桟橋が出来て釣堀となってしまった。自然は一度破壊すると、もう元には戻らないんだとこの池を見ているとつくずくそう思う。




水は今でも沸いているのか?ポンプで汲み上げているのだろうか?


・・・「休日トレーニング」の帰りには、いつもこの池を見ながらさびしく通り過ぎる。