今日午後は、某大学の春期講座の特別講義。この講座のコーディネーターで定年後、阪急・千里山線にある某私立大学の教授になられた、経済波及効果について多数の発表をなさっている方のお話。
題して、「関西経済活性化の施策」。(馬鹿なIME、施策が出ません)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/c8/8cac2f4e534266b1f565ac8358398526.jpg)
いろいろなお話をされましたが、その内のいくつかを・・・
1 県内総生産比率の推移(我国の総生産に対する比率)
昭和40年(1965) 昭和60年(1985) 平成18年(2006)
大 阪 府 9.7 8.5 7.5
兵 庫 県 4.9 4.1 3.8
東 京 都 18.8 17.5 17.8
神奈川県 5.7 5.7 6.1
愛 知 県 5.5 6.5 7.0
阪神、京浜、中京の経済圏を見ると、大阪の落ち込みが顕著ですし、兵庫も下がっています。大阪は20年に1ポイントの下落。これが続くと・・・
2 一人当たり県民所得(平成18年)
1 東京 482万円 2 愛知 351万円 3 静岡 339万円
4 滋賀 335万円 5 神奈川 328万 6 三重 319万円
7 栃木 310万円 8 広島 310万円 9 大阪 308万円
10 富山 301万円 16 兵庫 288万円 全国平均307万円
東京がダントツ。おやおやと思われる県名が。ここでも大阪は駄目ですね。
3 東京一極集中と規制
戦前は多くの許認可権を府県が持っていたのでそうです。それが、事変などの戦争があり、日本が不安定になり始め、地方地方でばらばらでは拙いと、太平洋戦争が始まる前の年、1940(昭和15)年に国に集約したのだそうです。戦争が終わり、戦後復興の最中(さなか)、大阪から特急に乗って行っても7時間半も掛かる東京。お役人は、押された判子が薄いだので、受理しなかったそうです。時間の無駄だと、本社の東京移転が始まったのです。
また、大学のサテライトを都心のビルの空き室に作ろうとしても、一般の建物の天井迄の高さより高く定められているので、なかなか難しいとのこと。
4 一人当たりの納税額と地方交付税
国 税 地方税 地方交付税 府県の税源
大阪府 56,9000円( 2位) 29,7000円 17,8000円 47,5000円(41位)
S 県 17,8000円(35位) 19,8000円 70,0000円 89,8000円( 1位)
全国平均 59,1950円
この数字は先生がお書きになりましたが、昔ながらのというか、日本本来の4桁でコンマを書かれたので(直ぐに3桁に直されましたが)、嬉しくなってしまいました!!
で、東京に次いで全国で二番目の国税を収めているのに、地方税と地方交付税を足した府の税源では、41位に。一方のS県(先生は県名をお書です)は交付税を70万円貰い、県の税源は全国1位に。2位は南国K県。
地方交付税は、日本全国等しく公共のサービスを受けられるようにするために交付すると記されているそうですが、こんなに格差があり、その結果、税源も。これは、一人当たりなので、各県の人口を掛けた総額にすれば、別の答えが出ますし、人口が少なく、更に過疎化する県をほったらかしにするわけにもいきませんが、ちょっとちょっと、何とかしてよ、が感想です。
2007(平成19)年5月30日に前府知事が記者会見で、この問題について発言しているのを見つけました。
その中で、使われたグラフです。一度、御覧下さい。(PDF)
会見の内容は、こちらです。
権限委譲、税源委譲を唱える全国知事会の要求に対して、各政党は、政権公約の中で、どう応えるのでしょうか。
5 人口の減少
大阪府の人口は、2000(平成12)年に880万人であったものが、21年後の2030年には、766万人に減少するとの予測。114万人の減少は、この大学のある堺市の人口(84万人弱)が減ってもまだ30万人が。
これは大変なことです。
6 『面白(おもろ)いな! やってみなはれ!』精神
・サントリーの二代目がビール進出を提案した際、全重役が反対。そこで初代に相談したところ・・・
・吉本興業は社員からの提案に「駄目!」はない。やって見極めを付ける。
・先生はこの二つを挙げられましたが、わたしにとっての「おもろいな!」は西堀栄三郎さん。と云ってもご存知のない方には、♪山男、よく聴けよ♪の作詞者と云えば・・・ 日本の第一次南極観測隊の副隊長で、第一次越冬隊長でもありました。乏しい資材の中で、若い観測隊員の提案に「やってみなはれ!」と。わたしの記憶に間違いがなければ、オーロラ観測機材が火事で焼け、途方にくれていた隊員に、基地にあるものをかき集め、いろいろと工夫を凝らして作った観測機材(?)をその隊員に。その後、この隊員は、オーロラ観測の世界的権威になられました。若かりし頃、堺市民会館でお話を伺いました。
7 新しいもの、それは大阪から
今では当たり前のものの発祥の多くが大阪(関西)。例として・・・
・インスタントラーメン ・先物市場(ちょん髷時代の堂島米相場)
・プレハブ住宅(これは確か、南極観測用に素人でも建てられるようにと)
・回転寿司 ・スーパーマーケット ・自動改札機 ・カラオケ
・おにぎりのラッピング ・バレンタインのチョコレート・・・
"おもろいな! やってみなはれ!!"が、多くの小さな芽になり、その中のいくつかが、新たなものに育っていくのですね。
学校でも、職場でも、あるいは家庭でも、おもろいことをやって下さい。
おもろいなと感じたものは、しんどくても続けられます。創意工夫も、苦しみの中で生まれます。それが見つかったときの快感、「やったぁ~!!」。これを体感して下さいね。
今日は大暑。先生のお話を伺っている時間、構内にあるアメダス観測装置は32度6分を。しかし、風が結構あったので、往復のテクテクもあまり苦になりませんでした。
題して、「関西経済活性化の施策」。(馬鹿なIME、施策が出ません)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/c8/8cac2f4e534266b1f565ac8358398526.jpg)
いろいろなお話をされましたが、その内のいくつかを・・・
1 県内総生産比率の推移(我国の総生産に対する比率)
昭和40年(1965) 昭和60年(1985) 平成18年(2006)
大 阪 府 9.7 8.5 7.5
兵 庫 県 4.9 4.1 3.8
東 京 都 18.8 17.5 17.8
神奈川県 5.7 5.7 6.1
愛 知 県 5.5 6.5 7.0
阪神、京浜、中京の経済圏を見ると、大阪の落ち込みが顕著ですし、兵庫も下がっています。大阪は20年に1ポイントの下落。これが続くと・・・
2 一人当たり県民所得(平成18年)
1 東京 482万円 2 愛知 351万円 3 静岡 339万円
4 滋賀 335万円 5 神奈川 328万 6 三重 319万円
7 栃木 310万円 8 広島 310万円 9 大阪 308万円
10 富山 301万円 16 兵庫 288万円 全国平均307万円
東京がダントツ。おやおやと思われる県名が。ここでも大阪は駄目ですね。
3 東京一極集中と規制
戦前は多くの許認可権を府県が持っていたのでそうです。それが、事変などの戦争があり、日本が不安定になり始め、地方地方でばらばらでは拙いと、太平洋戦争が始まる前の年、1940(昭和15)年に国に集約したのだそうです。戦争が終わり、戦後復興の最中(さなか)、大阪から特急に乗って行っても7時間半も掛かる東京。お役人は、押された判子が薄いだので、受理しなかったそうです。時間の無駄だと、本社の東京移転が始まったのです。
また、大学のサテライトを都心のビルの空き室に作ろうとしても、一般の建物の天井迄の高さより高く定められているので、なかなか難しいとのこと。
4 一人当たりの納税額と地方交付税
国 税 地方税 地方交付税 府県の税源
大阪府 56,9000円( 2位) 29,7000円 17,8000円 47,5000円(41位)
S 県 17,8000円(35位) 19,8000円 70,0000円 89,8000円( 1位)
全国平均 59,1950円
この数字は先生がお書きになりましたが、昔ながらのというか、日本本来の4桁でコンマを書かれたので(直ぐに3桁に直されましたが)、嬉しくなってしまいました!!
で、東京に次いで全国で二番目の国税を収めているのに、地方税と地方交付税を足した府の税源では、41位に。一方のS県(先生は県名をお書です)は交付税を70万円貰い、県の税源は全国1位に。2位は南国K県。
地方交付税は、日本全国等しく公共のサービスを受けられるようにするために交付すると記されているそうですが、こんなに格差があり、その結果、税源も。これは、一人当たりなので、各県の人口を掛けた総額にすれば、別の答えが出ますし、人口が少なく、更に過疎化する県をほったらかしにするわけにもいきませんが、ちょっとちょっと、何とかしてよ、が感想です。
2007(平成19)年5月30日に前府知事が記者会見で、この問題について発言しているのを見つけました。
その中で、使われたグラフです。一度、御覧下さい。(PDF)
会見の内容は、こちらです。
権限委譲、税源委譲を唱える全国知事会の要求に対して、各政党は、政権公約の中で、どう応えるのでしょうか。
5 人口の減少
大阪府の人口は、2000(平成12)年に880万人であったものが、21年後の2030年には、766万人に減少するとの予測。114万人の減少は、この大学のある堺市の人口(84万人弱)が減ってもまだ30万人が。
これは大変なことです。
6 『面白(おもろ)いな! やってみなはれ!』精神
・サントリーの二代目がビール進出を提案した際、全重役が反対。そこで初代に相談したところ・・・
・吉本興業は社員からの提案に「駄目!」はない。やって見極めを付ける。
・先生はこの二つを挙げられましたが、わたしにとっての「おもろいな!」は西堀栄三郎さん。と云ってもご存知のない方には、♪山男、よく聴けよ♪の作詞者と云えば・・・ 日本の第一次南極観測隊の副隊長で、第一次越冬隊長でもありました。乏しい資材の中で、若い観測隊員の提案に「やってみなはれ!」と。わたしの記憶に間違いがなければ、オーロラ観測機材が火事で焼け、途方にくれていた隊員に、基地にあるものをかき集め、いろいろと工夫を凝らして作った観測機材(?)をその隊員に。その後、この隊員は、オーロラ観測の世界的権威になられました。若かりし頃、堺市民会館でお話を伺いました。
7 新しいもの、それは大阪から
今では当たり前のものの発祥の多くが大阪(関西)。例として・・・
・インスタントラーメン ・先物市場(ちょん髷時代の堂島米相場)
・プレハブ住宅(これは確か、南極観測用に素人でも建てられるようにと)
・回転寿司 ・スーパーマーケット ・自動改札機 ・カラオケ
・おにぎりのラッピング ・バレンタインのチョコレート・・・
"おもろいな! やってみなはれ!!"が、多くの小さな芽になり、その中のいくつかが、新たなものに育っていくのですね。
学校でも、職場でも、あるいは家庭でも、おもろいことをやって下さい。
おもろいなと感じたものは、しんどくても続けられます。創意工夫も、苦しみの中で生まれます。それが見つかったときの快感、「やったぁ~!!」。これを体感して下さいね。
今日は大暑。先生のお話を伺っている時間、構内にあるアメダス観測装置は32度6分を。しかし、風が結構あったので、往復のテクテクもあまり苦になりませんでした。