或る双子座の日々

這是一個雙子座的生活日記。
つれづれなるままに

大晦日

2006年01月01日 | ハンガリー(日常)
オペラ「こうもり」はドイツ語圏では御馴染みの大晦日の出し物だそうで、例に
よってインターネットを利用してチケットをとって、観てきました。

ブダペストの主な劇場としてはオペラ座と並んで、ブラハ・ルイーザ駅近くにある
エルケル劇場があります。こちらへ出かけるのに30日は大雪になってしまったの
で足元がおぼつかなくて大変でした。

出し物はドイツ語かと思いきや、ハンガリー語でした。オペレッタと呼ばれる軽い
オペラだそうで、内容も喜劇とあって子どもからお年よりまで大笑いしているのを
横目にただ、舞台や衣装や音楽や歌手のおどけたようすや歌を楽しみました。
ハンガリー語が分からないので、辺りがドッと沸くたびに「いいなぁ」と羨ましく
思いつつ、そうした華やかな舞台や音楽を楽しめる平和を思って外国人ながら勝手
にしみじみさせてもらいました。

オペラ座は観光客向け、エルケル劇場は市民向けといった位置付けなのか内装も
シンプルでオペラ座に比べると殺風景なくらいのもの。コートを預けるのにオペラ座
は1人120Ftなのに比べ、エルケル劇場は60Ftと値段も安く。そうは言っても、
幕間に楽しむお酒やジュース、オープンサンドやプレッツェル・ケーキを用意した
ビュフェの間に入れば天上も高く、両の壁には大きな壁画が配され、窓から外を
眺めつつ、そこかしこにあるソファに座ったり、テーブルを囲んで家族と歓談したり
と「劇場に来ている」という感じが楽しめます。オペラ座より新しい建物だけに
お手洗いの個室の数も多くて回転がはやいのが良いところ。

年に2回くらいしかオペラなど見ないのに、この年末はバレエに続いて2回続けて
みることができ思い出深い時間を過ごせました。日本で観劇するよりずっと安い
金額のおかげ。バレエにしてもオペラにしても舞台の下から生のオーケストラの
演奏が聞けるので活気があって胸を高鳴らせてくれます。こうして欧州の文化は
子どもたちにも受け継がれていくのですね。

ところで、エルケル劇場の周りは少し雰囲気が悪いのでオペラ座に出かけるときより
緊張します。身なりの悪い人も多い通りですし、ブラハ・ルイーザ駅はターミナル駅
のひとつでもあるため混雑しますからスリや酔っ払いに注意して帰りました。

大晦日の晩は、ブダペスト市内、西駅やオクトゴンなど仮装した若者が多く集まって
きてカウントダウンをするようで、既にお酒も入っているか手に酒瓶を持っていました。
日本では子ども向けの吹くとシュルシュルーッと先が伸びる笛ありますね?ああいう
形をしたブーッブーッと間抜けな音のする笛なんですが、これが大晦日の定番で道端
だろうがトラムのなかだろうが平気で吹きまくります。騒々しくて、若者たちが我が
物顔で歩き回る夜。

エルケル劇場で観劇のあとはタクシーが捕まらないので公共交通機関で帰るよりあり
ませんでしたが、旅行でいらっしゃるなら帰りのタクシーを予約しておき、カーテン
コールなどのアンコールまで残らず帰途につかれると安心かもしれません。


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