松沢顕治の家まち探しメモ

「よい日本の家」はどこにあるのだろうか。その姿をはやく現してくれ。

ミサワ 千代治の家

2014年03月24日 22時26分41秒 | 日記
大手ハウスメーカーの商品はよくまとめられているのに、個性や挑戦がない。

そう思っていたら、ある商品にであった。ミサワホームが1978年に発表したG2型だ。越屋根を乗せた切妻屋根、深い軒、合掌造りを思わせる傾斜、真壁白漆喰のような外観だ。


驚いた。日本の棟梁の伝統がここに生きているのだ。企画型工業商品でもできるじゃないか。三沢千代治はやるな、そう思った。

そこで三沢さんに手紙を書いた。すぐにご本人から連絡があり、お目にかかれた。大手ハウスメーカーのなかで、個人の体臭を感じる「作品」を世に問うたのはミサワホームだけですというと、三沢さんはニッコリ笑った。そして「君、時間はあるか」と尋ねてきた。はいと答えたら、車に乗れということになった。

それから数時間、三沢さんは都内の美しい家や町並みを案内してくれた。なぜこの通りは美しいのか、なぜ生垣は美しいのかと解説までついた。いちいち腑に落ちる話だった。

三沢さんは残念ながらミサワホームを逐われたが、いままだ「日本の美しい家」を追い求めている。新たなブランド「HABITA」にはかつてのG型のDNAが受け継がれているのだ。

ちなみに三沢さんの故郷十日町市の新旧とりまぜた建築は私がいまもっとも注目しているものだ。三沢さんとKARL BERGSさんとが「日本の家」について対談をしてくれたら、どんな話が聴けるのだろうか。


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