Tsukuba Scientific, Bridge Seminar

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つくばシニアリーグから⑵ リード問題 (全体のハンド)

2023年01月15日 | ブリッジ

     ♠︎AJ963
     ♡QJ975
     ♢73
     ♣︎K
♠︎2            ◯   ♠︎85
♡84           ♡AK62
♢J8654          ♢Q9
♣︎AJ632       ♣︎109874
     ♠︎KQ1043
     ♡103
     ♢AK102
     ♣︎Q5

正解 ♡AKを取り、ほぼ明らかなパートナーの♣︎Aに向けてリード。

妙な欲を出して♣︎リードを保留すると、♡の下に♣︎を棄てられてしまう。IMPでは何が何でもダウンさせること。因みに裏テーブルでは4S1アップだったが、4をダウンさせようと試みてアップさせることは問題ではない。

元はと言えば相手側のオーバービッドだが、差し引き貴重な11 IMP取った。

このRKCは、そもそも♡のトップルーザーが2つ有るから不適切でしたが(禁忌)、以前同じことをXさんチームの或る人に注意して上げたところ、「だって5台で止まれるから構わないではないか。」と反論されて驚きました。そのときは彼のパートナーに然るべきコントロールが有ったので事なきを得たから、それ以上一般論を説いても無駄だと覚って、それ以上説明はしませんでしたが、無論ブリッジは、それでいつも怪我しないで済むような「お子様レベル」の遊びでは有りません。

しかし、ジャコビー2NTやスイス3NTの後では、コントロールビッドをするスペースが殆ど無いから、禁忌を冒してRKCに入る前に判断しなければなりません。ハーディー-レイズほど精密でなくとも、スラムが無いと判断する方法は無いでしょうか❓

ブリッジは蓋然性の推測の世界だから、一定の割合で例外が有りますが、このハンドにブレーキを掛けるべき理由は幾つも有ります。

①システムと無関係な簡単な判断基準として西田基準の「6コン(清浄)」が有ります。オープナーは6コン、レスポンダーは5コンからスラムチャンスが有る。

このNは3コン、Sは4コンしか無いから論外。

②経験上これよりも精度が劣るというか攻撃的になるけれども、ハーディー基準は、一方が12+ HCP、他方が15+ HCP。しかしSの♠︎の5枚目に加点しても15-(悪い)HCPに止まる。

③標準的なジャコビー2NTに対して、4Sが返されたとき、やはり背伸びしても15- HCPしか無いからパス(少なくとも禁忌を冒すべきでない)。

④スイス3NTの後は、何か約束して置かないとどうにもならぬが、オープナーの4Sを絶対のサインオフに決めて置くのも一法であろう。

⑤ハミルトン戦略だと、IMPリーグではスラムビッドは他の試合方式より慎重にすべき。

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