田舎暮らしの翻訳者 (My way of learning English)

海外ドラマや音楽を通して英語を学んでいる技術翻訳者のブログです。タイトル通り、田舎暮らしです。

「からいも育ち」という本

2012年08月26日 | 本と雑誌

先月のこと。三者面談で高校の図書室を通りかかったとき、「リサイクル本」という箱が目に付きました。子どもに尋ねると、「図書の入れ替えなどで不要になった本が入っている」とのこと。

どこかで目にしたような名前と絵が気になり、1冊の本を手にしてみました。

「からいも育ち」という画文集で、著者は野崎耕二さんという人。略歴を見てみると、予想通り、地元出身の方でした。近くの焼酎工場にこの人の絵が沢山展示されていたのを思い出しました。

からいも育ち―戦中戦後のあそびと暮らし 画文集 からいも育ち―戦中戦後のあそびと暮らし 画文集
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:1985-08

戦後間もない頃の暮らしや子どもたちの遊びが、よく描かれています。土間のある、昔の家や松林、砂浜の様子がよくわかります。記憶だけを頼りに描いたのだとしたら、凄いことです。とても細かく描写されています。

ゲームやテレビがなくても、ガスや電気が満足に使えなくても、当時の人たちは、楽しく、たくましく暮らしていたのですね。両親や祖母などから聞いた話の記憶が蘇りました。

母にこの本を見せたところ、とても懐かしがって一気に読み終えたようです。「懐かしかねー」を連発していました。

今でこそ、複数の小学校校区が一緒になって1つの中学校に通っていますが、当時はそれぞれに中学校があり、地区同士の対抗意識も相当強かった様子。それでも、隣校区の暮らしを描いたこの本は、共感を呼び起こさせるだけの十分な魅力があります。

今の子どもたちがこの本を読んでどう感じるのか興味があります。

この本では「大風(台風)」という項で、当時の台風への備えについて書かれています。今のような気象衛星のない時代ですから、不安も大きかったことでしょうし、毎回の被害も相当なものだったのではと推察します。

台風15号が接近しています。スピードが遅いためか、何日も強風の日が続いています。台風の進路近くにお住まいの方は十分にお気を付けて。我が家も屋外のものを色々と片付けないと。


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