やっと春を迎えられた

　ついに、我が家にも春がやってきました！自宅で浪人生活を送っていた娘が、無事に志望校に合格したのです！！予備校にも行かず（模試の受験で数回行きましたけど）、１年間ずーっと自宅で自分の作った計画に従って受験勉強を続け、合格を勝ち取ったのです。
　合格発表の日、区切りを付けるために、福岡まで家族全員で発表を見に行きました。もちろん車です。早朝出発したときは、いつもと変わらぬ様子だった娘も、北熊本のあたりからどことなく緊張顔。福岡に入り、電車で移動するときには、どうも足取りが重いし、落ち着かない様子。
　大学の構内に入ったら、「おまえ、牛歩戦術でもやっているのか？」と問いたくなるほど、足が前に進まない。自分の番号を確認する頃には、日が暮れてしまいそう。

　掲示板まであと30mという所に来たら、やっと意を決したように近づいて行きました。私たちは遠目から娘の背中を見て、ドキドキ、ソワソワ。すると、娘は、ちょっと滑稽とも思える仕草で受験票と掲示板を何度も見比べている…。「あったー！」と振り向きざまに叫び、小躍りしながら駆け寄ってきました。私もビデオ撮影そっちのけで、娘に抱きつき、「あったの？良かったねえ！」と飛び跳ねました。

　合格発表時刻を2時間近く過ぎていたので、喜ぶ姿が目を引いたのでしょうか。私たちが番号を感慨深げに眺めていると、後方から「ちょっと話を聞かせてもらっていいですか？」と男性の声。振り返れば、そこには、テレビカメラを肩に担いだ人、音声マイクを持っている人、馴染みのあるレポーターの姿が！思わず、「あ、ドォーモ（福岡の九州朝日放送で平日の夜中に放送されている番組）の人だ」と言ってしまいました。

　毎年、「ドォーモ」では九州大学の合格発表で受験生に密着取材をしているようです。だから、この日も取材に来ていて、えらく喜んでいる私たちが目についたようでして…。
　こちらは、感激のあまり、みんな涙目。せっかくのテレビの取材だというのに、一言話すと、泣き出しそうになる有様。娘が予備校に通っていないこと、父親（私）が技術翻訳者で、時々英語を指導していたこと、センター試験の判定がE判定だったこと、鹿児島から車で来たこと等々、興味深い内容が多かったらしく、結構長いことマイクとカメラを向けられました（後日、しっかり放送されました！）。

　自宅で浪人生活を送ることを選び、徹底した自己管理で学習計画をこなし、見事、難関大学と言われる大学に合格したのですから、その信念と根性には感服します。凄いことだと思います。
　1年前の口惜しさと1年後の喜び、きっと今後の人生で役立つことでしょう。国語が得意なら、「宅浪で勝つ！」という本でも書けそうですけど、彼女は流行の「リケジョ」です。

ちなみに、私が選んだ英語の参考書はとても役に立ったそうです。自分で言うのも何ですが、参考書選びには結構自信があります。英語は本業なのでなおさらです。

浪人中に受験したTOEICでも、600点は超えましたから、ちゃんと準備して受けたら、もっと良いスコアが取れることでしょう。大学でどこまで伸びるか楽しみです。

我が家の受験モードも解除され、やっと平穏（？）な日々が取り戻せそうです。