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南方熊楠ー神社合祀に反対する運動

2017年11月10日 | 自然とともに

南方熊楠 神社合祀に関する意見

神社合祀令によって、神社の廃止と神林の伐採が無差別に行われていた実状に反対し、まさに命を賭けて孤軍奮闘戦ったのです。この無差別ともいえる合祀による生態系の破壊のみならず、「産土(うぶすな)」の神社を失った村人たちにとって、それは彼ら自身の歴史をも奪われ、いわゆる「神々の体系」の語る国家の歴史のもとに埋もれていくようになったわけです。そして、自然の荒廃に続き、精神的荒廃という事態までも招いてしまいました。


◆熊楠の具体的な反対理由 
(1)「第一、神社合祀で敬神思想を高めたりとは、政府当局が地方官公吏の書上(かきあげ)に騙されおるの至りなり」
(2)「第二に、神社合祀は民の和融を妨ぐ」
(3)「第三、合祀は地方を衰微せしむ」
(4)「第四に、神社合祀は国民の慰安を奪い、人情を薄うし、風俗を害することおびただし」
(5)「第五に、神社合祀は愛国心を損ずることおびただし」
(6)「第六に、神社合祀は土地の治安と利益に大害あり」
(7)「第七に、神社合祀は史蹟と古伝を滅却す」
(8)「第八、合祀は天然風景と天然記念物を亡滅す」