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「絶滅種」クニマス発見にびっくり

2010-12-15 | Weblog
 驚きました。かつて田沢湖に棲み絶滅したとされていたクニマス(国鱒、学名 Oncorhynchus nerka kawamurae)が発見されていたとのこと。


(写真は朝日新聞 2010/12/15朝刊)

 以下、日刊スポーツより引用(『』)。
 『かつて秋田県の田沢湖にのみ生息し、環境省のレッドリストで「絶滅」種に指定されている日本固有の淡水魚「クニマス」が山梨県の西湖で約70年ぶりに確認されたことが15日、京都大の中坊徹次教授(魚類学)らの調査で分かった。絶滅種の魚の発見は初。同省は指定見直しを検討する。』

 『中坊教授が2月、テレビなどで活躍する東京海洋大客員准教授「さかなクン」にクニマスの絵を描いてほしいと依頼。さかなクンが特徴の似た西湖の「ヒメマス」を取り寄せたところ、クニマスと似た黒っぽい色のものが交じっていた。』

 『中坊教授が独自に西湖から取り寄せた魚と合わせ計9匹を分析。えらや消化器官の構造がクニマスと一致し、遺伝子解析でヒメマスとの交雑種でないことも分かった。』 

 うーん素晴らしい。さかなクンも中坊センセもグッドジョブ。

 ここにも絶滅(EX)と記載されていますが、近く晴れてレッドリストから記載が抹消されますかね?
 http://www.biodic.go.jp/rdb/fish/55160-1.html

 以下は滋賀県琵琶湖水族館の展示より。
 
 クニマス漁の写真は田沢湖町(現・仙北市)教育委員会所蔵。

 
 クニマスの標本。展示用なので退色していますが、上の記事によると、新鮮な実物の皮は黒っぽいとのことです。顔(頭部)の形状は、確かに新聞に載っていた写真と一致しますね。

 願わくば、一度食べてみたい。ヒメマスみたいに何とか殖やせませんかね‥? ヒメマスは、元をたどれば阿寒湖にいたのものを、各地の魚のほとんど棲まない内陸湖や火山湖に段階的に移殖したんですよね。

 地元ではクニマスはヒメマスと区別せずに食べられていたんでしょうね。西湖はヒメマス釣りでも有名だし、運のいい釣り人も。でもこれからしばらくは難しい?

 しかし近縁とされるヒメマス(これは北海道から移殖されたもの)と交雑せずにいられたってことは、漁期と産卵期がズレていたからなのかも知れない。なので旬の食べごろの季節は異なる可能性もあります。

 とにかく絶滅直前に各地の湖沼に発眼卵を送って放流した、70年前の関係者の方々に感謝。

 幻の魚を70年ぶりに発見、のグッドニュースでした。

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