「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

萩へ

2007年05月17日 | 旅の足あと
 山口県立美術館 浦上記念館で開催中の「景徳鎮千年展」を見るのを目的にして、萩を目指しました。
 毎年のように萩には出かけていますが、ここの企画展は、九州では見られないものが多いのです。巡回する展覧会も、浦上記念館までというのがかなりあります。

 今年はもう一度、10月17日から始まる、あの“青磁を極めた”鬼才「岡部嶺男」展を見るために浦上記念館を訪れるのを、今から楽しみに期待しています。

 今回は、手術後の経過を自分の目で確かめるべく、先週木曜日、連休明けを待って帰省してきた娘を同伴しての三人での旅となりました。いつもは日帰りなのですが、夫の体力を考えて、急遽、越ヶ浜の旅館を1泊予約しました。

 心地よい晴天に恵まれたので、久しぶりに秋吉台を走るコースを取る予定でした。
 中国自動車道を美祢インターで降りるつもりが、盛り上がっていた車中の会話に気をとられて、インターへの出口をパスしてしまい、小郡まで走る羽目になりました。
 落ち込む私に、「道に迷うと、思いがけない発見がいつもあるから」と、自分のパリでの経験を話して執り成してくれました。

 それなら、彼女には始めての山口を回って、携帯にもその詩を入れているほどのファンの中原中也記念館と瑠璃光寺に行くと決めました。間違えたのを感謝されて、今年生誕百年を迎えて、記念行事や多くの企画がなされている記念館で、感激の時を過ごしました。
 有名な東京庵で手打ち蕎麦の昼食にして、その後、萩への道順で瑠璃光寺に立ち寄りました。
 5月の緑の中に、国宝の重量感を見せて立つ五重の塔に息を呑んで、大内文化の精髄を堪能していました。

 山口からの萩入りは、車も少なく、整備された道路は快適でした。明日は天気が崩れそうだからというので、美術館を明日に回して、萩の代表的なスポットを一つだけ見るというので迷いましたが、松蔭神社を通り過ぎて、“東光寺”に案内しました。何度も萩に来ている夫は、奥の霊廟までは歩きが長いからというので、時間を決めての別行動です。
 こちらも、萩焼の窯元で話が弾んで、予期しなかった収穫もあったようでした。
予定のチェックインの時間を30分オーバーして3時半に到着しました。

上の画像は湯田温泉の大きな医院だった中也の生家跡に建つ記念館。公共建築物百選に選ばれた宮崎浩氏の作品。下はお洒落な東光寺の入場券


<山口から萩へ>
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