転移というと何を思い浮かべるでしょうか?
癌の転移とかでしょうか?
今日うかがった話の転移は、
人は幼い頃に思った感情、悲しみ・怒り・憤り・恨み
をそのまま抱えていては辛過ぎるので、子どもの頃から潜在意識・無意識の世界に押し込めて生きている。
それをその人が成長して別の場面で、全然別の方に対して向ける思わぬ感情表現の根っこにその思いがあるらしい。
それが転移。
本人は気づいていないが、今の感情の中に、過去に無理やり葬り去った感情が根本にある。それは形を変えていて、怒り・悲しみなどではなく恋愛感情や親愛の情と思い込み、勘違いしている場合も多い。
ということでした。
無意識の中に押し込めた世界のことなので、自分の感情の根っこにも気づいていない人ばかりです。
転移反応の根っこにある感情は、多くは親から与えられていますが、その親もそのまた親から与えられている感情です。
被害者であったものが、いつの間にか年月を経て加害者になっていく連鎖が見えておそろしい。
おいくつになられても、兄弟関係や親子関係は引きずって生きています。
そしてまた、それが夫婦関係や自分の子どもとの関係に繋がっていきます。
私たちの仕事としては、プランどおりに行なう事は当たり前ですが、あらゆる面に想像力のいる仕事だなぁと感じます。
ご利用者様の予想外の反応は、その方の根っこにあるものが影響しているかも・・・と思って、こちらも過剰に反応しない方が良い場合があるということですね。
(もちろん真摯に反省すべきは、反省し改めなければなりません。)
分かっていても、なかなかうまくいかないものですが、気をつけようと心がけることは大切ですね。