私と彼の秘密 今思うこと

彼とのLINEは、いつか消した方がいい。
それは、残された人のために…



景色が違って見える時

2023-04-28 00:42:00 | 日記

正直言って、

私は、今回のことで、

どん底にタッチして来た。

どん底まで行って、やっと上を見た。

そしたら、景色が変わって見えた。





朝の犬の散歩で、風景を見ていたら、1年前のことを思い出す。

彼が、年に数回特に忙しくなる時期が、もうすぐ来る。

また、あの人は、ひとりで目の前に起きることと闘うのだろうか。

力が及ばないと、焦ったり、

自業自得だと、自分を責めたり、

そんなことになっても、

必ず、自分の力で乗り越える人だけど、

無性にエールを送りたくなった。



LINEすることに、

なんの抵抗もなく、

彼の名前は、あの頃のままに、

話しかける。




返事はなくても構わないと思った。

既読にさえなってくれれば、それでいいと思った。




今朝の景色は、

雨が上がったおかげで、

空気が澄んで、

新緑の色が深まって、

大地がキラキラしていて、

空がやたらと青かった。


予期せぬ返事が返ってきて、

彼はやはり、

忙しさが増したと、画面の向こうで笑って見せた。




夜の散歩に出た。

1日の終わりに、もう、彼が居ないことにも慣れた。

今となっては、犬が相棒だ。

日が長くなったせいで、

ゆっくりと夜に向かう。

お月さんが空の上の方に輝き出し、

まだ、彼は、仕事をしているのだろうかと、思いを寄せた。

もし万が一、前のように、電話できるよと言ってきたとしたら、

私は、すんなり電話をかけられるだろうか?

もう、それも、自信がない。




家に着いて、庭で涼んでいる犬を写真に撮ろうとスマホを開いた。

LINEのアプリの横の数字が出発した時より増えていた。

気になったので、触れてみた。

そして、彼のトークルームに、数字の①が見えたときには、

動揺して息が止まりそうになった。

彼から、ここに来てくれたんだ。

ひと月半ぶりに、

あの頃よくみた一文があった。

残念なことに、私は、もう家に帰ってしまった。

でも、

景色が違って見えた今日は、

なぜか、冷静だった。

悔やんだり、彼に縋りつこうとすることもなく、

気が付かなかったのだから、仕方がないと割り切った。

ただ、私の思いは、全部素直に告げた。

あなたのことを思っていたことも、

きっと、仕事終わりだろうから、お疲れ様だということも。

これからビールを飲むだろうから、乾杯だということも。

そして、気をつけてということも。



彼からは、

ありがとうと、返事が来た。




景色が違って見えた私は、もうこれ以上の言葉のラリーは必要ないと思った。

あとは、

お互いに、

自由な妄想に浸ればいい。

私は、幸せな気分にひとりで身を寄せた。




傷つくことを恐れて、恋愛などしてはいけない。

どん底を見るのも、悪くない。









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