この時間、
彼の鬼頭は、
私のものだった。
彼の正体は、鬼。それは、事実。
初めから彼は、
私を抱こうとやって来た。
朝のルーティーンだよ。
目覚めたての私は、少し戸惑い気味。
滅多に来ないくせに。どこがルーティーンなの?
でも、嬉しい。
俺の代わりは、どっちの手?
まずは、その指を舐めてごらん。
私は、ただ、彼の言う通りに任せようと思った。
音を立てて指をしゃぶり、
次に、胸の突起を硬くさせた。
彼の言葉は、確実に私を抱く。
順序よく快感へ導く。
焦ってはダメ。
けど、朝は、時間との勝負。
お互いタイムリミットを知ってるから。
彼は、2人でタイミングを合わせようとしている。
彼に任せないと、同じタイミングにならない。
私は、LINEの文字に操られるがまま。
そしたら、
まるで、本当に、私の中に入ってるかのよう。
子宮を揺らすよ。
俺の鬼頭を包み込んで。
私の脳は、完全に彼に支配されて、
目に映るものは、
彼の優しい目。
彼の手は、私の
お尻を動かないようにホールドする。
彼のリズム、
呼吸、
みなぎる力を全身で感じ受け止める。
もう時間の問題。
そして、2人は同時に天獄へ逝った。
私は、彼の腕の中にいた。
痙攣する私を抱きしめてくれた。
そして、耳元で、可愛いよ。って言ってくれた。
幸せだった。
前回の答えが出た。
私達は、付き合っているの?
その答えは、
そんな事はどうでもいい。だ。
どんな恋人よりも、
深い繋がりを持ち、
相手を想像することしかできない2人は、
より一層、思いやりや、いたわりに溢れている。
こんな恋の仕方がある。
それでいい。
犬を連れて朝の散歩に出た。
空には、うっすらとお月様が見えた。
彼女には、全てを見られているような気がした。