Everyday I have the BLUES

10代の頃はハードロックに夢中だったのに、最近はブルースが心地いい。。。

人と人とのキャッチボールブルース

2006-02-19 13:57:28 | Weblog
柳宗悦の、
『芸術は、国境を越える。差別を越える。』
という言葉に触れた。

先日、京都文化博物館で催されていた
『柳宗悦の民藝と巨匠たち展』に行ったときのこと。

柳宗悦が興した民藝運動の軌跡と残した言葉の数々、
柳宗悦が惚れこんだ作家――河井寛次郎、濱田庄司、
バーナード・リーチ、黒田辰秋、棟方志功などの作品が展示されていて。

そんな、薫りたつ魂たちの一つに、
柳宗悦の言葉があった。

『その国のことを疎ましく思ったとき、その国の芸術に触れるといい。
美に心が没する時、争いの情がどこにあろう。芸術は、国境を越える。差別を越える。
素晴らしい芸術を生み出す人々が生活する国を、どうして疎ましく思えようか。』

というような意味のことが書かれていて。

この言葉に触れた瞬間、
心が震えて止まらなくなった。

涙が溢れてくる。

魂を感じた。

あまりにもシンプルで、ときに陳腐でさえあるけれど、
それゆえに、深く心に突き刺さる。

『人』と『人』が、魂のキャッチボールをしている。
性別を越えて、世代を越えて、国境を越えて、時代を越えて。

それは特別な一部の人たちのことではなく、
例えば、名も無き作り手の一杯の琥珀色に、魂を見る。

俺のソウルはどこにあるのか。
どこに映るのか。

世界がまだまだ楽しくなりそうだ。