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クリエイティブが大好きなのに、なぜか商社マンになってしまった私のマニアバース!

ロボットアニメの金字塔~『鉄人28号』第一作!

2024-05-29 17:36:56 | 漫画/アニメ

僕が横山光輝、そして鉄人28号フリークであることは、これまでのブログでお分かりだと思うが、鉄人28号の様々なグッズを集める中、実は鉄人28号の第一作目のモノクロアニメのDVD完全版を持っていなかった。しかし、先日ついにコンプリートDVD BOX 1-4 (全97話)をこのたびゲットすることに成功した。各BOXにはDVDが6枚入っており、各DVDには約4話ずつが収録されている。中古だが、キレイな状態で比較的良い価格で入手することが出来たのもラッキーで、待った甲斐があったというものだ。

『鉄人28号』は、1963年の1月1日から放送が始まった、国産第一号アニメ『鉄腕アトム』から遅れること10か月、第1期(第1話 - 第83話)は1963年10月20日から1965年5月27日まで放映され、第2期(第84話 - 第96話)は1965年9月1日から11月24日まで、フジテレビ系列で放送され、最終的に総集編の一話分を足し全97話が放映された。『鉄腕アトム』、『鉄人28号』共に当時はまだモノクロ作品。以降、この2作品は永遠のライバルとして、常に再放送やリメイクでは同じタイミングで放送され、比較されることも多い。

1981年に『太陽の使者 鉄人28号』としてリメイクされた時はリアルタイムで見ていたし、この年も『鉄腕アトム』もリメイクされていたので両方見ていた。これもこれで味わいがあって好きだったが、やっぱり個人的には第一作のモノクロの鉄人が味わい深くていい。その可愛いフォルムが何とも愛くるしいのだ。この第一作が、巨大ロボットものの金字塔として、その後のロボットアニメに多大な影響を与えたのである。鉄腕アトムが自分で意思や感情を持った人型アンドロイドであるのと対照的に、鉄人28号は自分では意思や感情を持たない巨大ロボットであり、操る人間によっては悪にも善にもなるという設定だ。アトムは自分で意思を持つからこそ、人間ではないことに苦悩し、人間以上に人間らしい本質的な愛を求めていく姿に心を打たれる。一方、意思を持たない鉄人は、アトムのような苦悩は描かれないが、リモコンが敵に渡れば悪の化身となってしまうという危うさが描かれる。つまり、リモコンを持ち、操作する人間(金田正太郎)の倫理観によって大きく左右されるわけだが、これは現代でも殆どの武器がそうであるように、今こそ世界の人々が良く考えるべきテーマかもしれない。

同じロボットアニメでも、アトムと鉄人はそれぞれ設定が大きく違っているからこそ、この2作品はライバルとして共存出来たのだと思うが、色々と思いを巡らせるとそれぞれにかなり深いし、その後のロボットものや近未来SFものの道筋を付けた、先駆的な作品となったことは間違いない。その重要な1作である『鉄人28号』の第一作は、ある意味アニメ史の歴史遺産でもあり、これをDVDでいつでも観賞出来るようになったことは実に感慨深い。


面白ロボニメーション『PANDA-Z』とは?

2024-05-23 21:34:45 | 漫画/アニメ

もうかなり前になるが、2004年にキッズステーションで放送された『Panda-Z (パンダーゼット)』というアニメがあった。メガハウスが展開したキャラクターを中心に制作されたロボットキャラクターアニメなのだが、コンセプトとして、『マジンガーZ』のパロディになっていて、永井豪に了解を取って企画された作品である。

実は放送当時アニメは観たことが無かったのだが、キャラクターは多くのフィギュアや超合金として売られていて、あまりの可愛い姿に超合金や幾つか可愛いフィギュアを当時買っていた。今ではこの超合金もかなりレアなグッズとしてまずまずの高値で取引されている。

パンダのロボットに乗り込んで、マジンガーZと同じようにロボットを操って敵と戦うパン・タロンが主人公(キャラクター名までパロディだ)。パン・タロンも可愛いパンダのキャラクターで、今思えば、このキャラクターデザインに大いに刺激を受け、後に僕のキャラクターデザイン制作のインスピレーションとなった。

この超合金とフィギュアを実家で見ていて何だかむしょうに懐かしくなり、久々に色々と調べていたら、『パンダーゼット』のアニメDVDが安く売られていることを発見し、思わず購入してしまった。20年後に初めてアニメを観ることになったのだ。

アニメDVDはキッズステーションで放送された全30話を全6巻に収録している。各エピソードはなんとたったの5分で、朝ドラと同じ15分で3話が一つの括りとして放送されたらしい。このアニメ何よりも秀逸なのが、なんと全くセリフが無いこと。と言ってもサイレント映画のような作品ではなく、カッコいいロックミュージックが主題歌として流れ、本編はパン・タロン率いるパンダーゼット研究所チームが敵となるワルニマル帝国のロボットなどと戦う様子が描かれているが、セルフ無しのミュージックビデオを観ているようで結構今見てもかなりシュールで斬新だ。

それにしても、この作品のキャラクターデザインがかなり可愛くて秀逸だ。タイムボカンシリーズなども思わず思い出してしまうようなエッセンスもある。ロボットメカデザインの感じは鳥山明のメカにもちょっと似ているが、かなり良く出来ているのではないかと思う。当時はキャラクターグッズとも相まって結構人気があったと思うが、さすがに20年も経った今ではすっかり忘れられてしまっていてもおかしくないが、コアファンというのはまだいるのかもしれないし、僕みたいに、今になってDVDを観たりしているモノ好きもいるかもしれない(笑)。何だか懐かしくなって、DVDと共に、当時配られていた『Quanto』というフリーペーパーでやっていた『パンダーゼット』の特集雑誌なども新たに入手して、新鮮な気持ちで眺めながら楽しむことが出来た。

今回20年ぶりに『パンダーゼット』を思い出し、新たにDVDを買って観賞することが出来たが、20年も前のものという感じはなく、とても新鮮な気持ちで楽しむことが出来た。そしてキャラクターデザインという意味で、改めてまた初心に帰るような気持ちで良い刺激を受けたような気がしている。


62年前の貴重なマンガの入門書、『マンガのかきかた』!

2024-05-17 16:36:47 | 漫画/アニメ

先日、1962年に出版された『マンガのかきかた』という古い本を入手した。この本は秋田書店から出版されており、“冒険王“という当時人気であった漫画雑誌の編集部が”ぼくらの入門百科シリーズ“の1冊として出版したものだ。表紙のイラストは手塚治虫が手掛けているが、今となってはこのレトロな雰囲気が最高である。

秋田書店の漫画は小学生の頃から良く読んでいたので、同じ秋田書店から出版されたこの本の存在も以前から知ってはいたのだが、なにせ62年も前のかなり古い本なので、なかなか状態の良いものが出回っておらず、入手出来ずにいた。しかし、今回たまたまラッキーなことにかなり保存状態の良いものが見つかり、価格もそう高くなかったので迷わず購入。残念ながら初版本ではなく、初版から9年後の1978年に出版された第80版なので、それほど希少価値が高いわけではないのだが、それでも保存状態が良いものが多いわけではないので、いずれにしてもかなり貴重である。背表紙や中身もかなりキレイな状態だ。

この本はいわば“漫画の描き方入門書“とも言える本であり、漫画家になりたいと思う少年少女が急増していた時代のニーズに応えた本であったことが容易に想像できる。そしてこの本を僕が入手したかった最大の理由は、手塚治虫、横山光輝、藤子不二雄、石ノ森章太郎、ちばてつやなど多くの巨匠・有名漫画家が漫画・イラストなどを提供する形で協力しており、かなり力の入った入門書である。

内容としては、漫画を描く為の道具を揃えるところから、デッサンの描き方、デフォルメの仕方、構図、吹き出し、背景、人間などの描き方など懇切丁寧に解説している。また1コマ漫画、ストーリー漫画、ギャグ漫画、少女漫画など様々な種類の漫画に関して説明されている。

また最後には漫画原稿の出版社持ち込みや、新人デビューの仕方、漫画の原稿料についてなど、当時漫画家を志望していた人たちには興味深いテーマを多く取り上げていることがわかる。今見ると陳腐に見える部分もあるが、逆にこの方が当時の息吹を感じることが出来るという意味で、貴重な漫画関連史料であると感じた。


楽しい! 調布でゲゲゲの鬼太郎めぐり!

2024-05-06 16:50:31 | 漫画/アニメ

最近調布エリアがすっかりお気に入りになり、先日に引き続き今週も調布まで愛車Z3で出かけた。Z3は最高に調子良く、すっかり体の一部のように馴染んでいるので、ドライブしていて気持ちいい。

調布は映画の街であるのと同時に、ゲゲゲの鬼太郎ゆかりの地としても有名ということで、今回はゲゲゲの鬼太郎ゆかりの地をめぐるプチツアーを敢行した。

ゲゲゲの鬼太郎の著者、水木しげるは鳥取県境港出身なので、境港もすっかりゲゲゲの鬼太郎ゆかりの地として観光地化されている (もう7年も前になるが、僕も2017年の12月に鳥取県境港を訪れているが、その時の模様は下記リンクをご参照)。

鬼太郎の町、鳥取県境港へ - blue deco design lab (goo.ne.jp)

水木しげるが産まれた鳥取と同じくらいゆかりの地と言えるのが、人生の50年以上を過ごした調布なのである。水木しげるは調布の名誉市民としても表彰されている。そして水木しげるが住んでいたことで、ゲゲゲの鬼太郎執筆のヒントの多くは調布エリアで得られたという。調布駅から近い布多天神社の裏の森は、鬼太郎が住んでいる場所として物語では設定されている。調布は程よく自然が残るエリアで、水木しげるとしては妖怪が住むにも心地良い場所として気に入っていたのだろう。

まず車を調布駅の北側のコインパーキングに駐車し、徒歩で“鬼太郎広場“という小さな公園に向かった。ここは普通の公園なのだが、鬼太郎公園というだけあって、園内に様々な鬼太郎キャラクターの妖怪たちが設置されており、子供も大人にとってもちょっと楽しい公園だ。

小さな小屋の遊具があるのだが、中には目玉おやじが中央に鎮座していた(笑)。

トイレも鬼太郎デザインになっていてちょっと楽しげ。

次に向かったのが、水木しげるが眠る覚證寺 (かくしょうじ)というお寺。鬼太郎広場から北に徒歩15分くらいの場所にある小さなお寺だが、どこか気品と趣きがある良いお寺であった。お寺の裏手にあるお墓に向かうと、すぐにそれとわかる水木しげる先生のお墓を発見。妖怪が左右にお墓をしっかりと守っていて、そう大きいわけではないが、立派なお墓であった。

墓前で少し拝んだ後、次は覚證寺の東側にある“鬼太郎公園”という場所に向かった。鬼太郎公園という看板はあったのだが、鬼太郎広場のように特に鬼太郎にまつわる像などはないものの、普通に遊具やベンチなどもあるいい感じの公園であった。

鬼太郎公園から調布駅に向かって15分ほど歩き、調布駅北側にある“天神通り商店街“を散策。この通りは駅から布多天神社に向かう参道のように北に伸びる商店街なのだが、途中幾つか鬼太郎のキャラクターの像が設置されており、別名を鬼太郎ロードと言われている。歩いていてなかなか楽しい。

この天神通り商店街のすぐそばのビルは水木プロダクションのオフィスもある。

そしていよいよ布多天神社へ。その右側には大正寺というとてもモダンなお寺もあり、入り口からちょっと覗いてみたが、とても絵になるような美しい境内であった。

布多天神社はそう大きな神社ではないが、こちらも水木しげるがこよなく愛したエリアだけあって、どこか妖気なパワースポットとしての魅力がある場所だと感じた。お寺の裏には小さな森があり、ここに鬼太郎が棲んでいるらしい。

もう一つ、前回深大寺城のブログで紹介したが、深大寺もNHK朝ドラ『ゲゲゲの女房』の撮影地でもあり、また鬼太郎茶屋というお店などもあってここも鬼太郎ファンには人気のスポットだ。鬼太郎茶屋には鬼太郎グッズを売るショップとカフェもあって、深大寺散策の際に立ち寄るには最高に楽しい場所だ。鬼太郎茶屋のトラックも停まっていたが、調布市内には鬼太郎バスも走っていて、鬼太郎は調布にとってなくてはならないご当地キャラとなっている。

そして最後に取り上げたいのが、鬼太郎のマンホール。マンホーラーとしては旅行先で常にご当地マンホールを探して写真を撮るのが趣味なのだが、ここ調布の電通通りに鬼太郎のオリジナルマンホールが6種類ある。今回6種類全て制覇することが出来たが、全種類並べてみるとなかなか圧巻である。

前回も少しコメントしたが、調布は自然も豊かでとても住みやすそうな街であった。またこれまでにも日本映画の発展に貢献し、そして水木しげるの執筆におけるインスピレーションともなったエリアが多く、その鬼太郎も今は逆に調布のスポークスマンとして恩返しをしているというとても素敵な循環が出来ており、とても魅力的な街であった。自宅からもそう遠くなく、これからもまた時間を見つけてぜひ調布をじっくり散策してみたいと思う。


昭和アニメの金字塔、『あしたのジョー』の主題歌!

2024-05-03 19:00:23 | 漫画/アニメ

最近古いレコードを買って良く聴いているが、昔持っていたレコードの中に、『あしたのジョー』と『あしたのジョー2』の主題歌のEPレコードがあり、これを久々に引っ張り出して聴いてみたが、今聴いてもなかなか素晴らしい主題歌だ。共におぼたけしという歌手が歌っており、当時大ヒットを記録した。

1枚は『美しき狼たち』という1980年に公開された『あしたのジョー劇場版』の主題歌に起用されたシングルで、これを聴くと、当時前売り券を買って渋谷の映画館に観に行ったことが懐かしく思い出される。この主題歌も好きでシングルレコードを当時買っていたが、今まで大切に保管していた。

そしてもう1枚もおぼたけしによる主題歌だが、こちらは『あしたのジョー劇場版』のヒットを受けて、1981年から新たにテレビ放送されていた続編、『あしたのジョー2』の主題歌だった『傷だらけの栄光』。これはバラード色が強かった『美しき狼たち』とはうって変わって、かなりカッコいい躍動感のある曲で、こちらも大ヒットした。

主題歌を歌うおぼたけしという歌手だが、当時このあしたのジョー以外ではあまり知られていないが、一時期結構コンサートなどもやっていたらしい。残念ながら少し前に他界しているらしいとの情報もネットに出ているが、1980年代当時は大変人気があったことが懐かしく思い出されるし、今聴いても昭和の熱気が伝わってくる名曲で、アニメ主題歌はやっぱり侮れない。

主題歌を聴いていたら、何だかまたむしょうに『あしたのジョー』が観たくなり、持っている『あしたのジョー劇場版』のDVDを引っ張り出して先日一気に観賞してしまった。『あしたのジョー』はちばてつや原作のTVアニメで、1970-71年にかけてテレビ放映されていたので、僕はリアルタイムには観ていない。恐らくかなり後になって再放送を観て好きになり、1980年の劇場版を映画館へ観に行ったような記憶がある。そしてそのままファンになって、『あしたのジョー2』のテレビ放送を1981年から夢中で観ていたのだと思う。その意味では完全に『あしたのジョー2』世代と言えるかもしれない。

今のアニメから比べると画像が荒いが (まあ、わざとそうしている部分もあるが)、でも全体の構成や力石との熱い物語はしっかり描かれており、迫力あるボクシングシーンの映像表現もワイルドで当時斬新だった。本当に久しぶりに観たが、改めてじっくり観ると結構面白い。これでまた『あしたのジョー2』も観たくなってしまった。それにしても振り返ってみると、『あしたのジョー』といい、『宇宙戦艦ヤマト』といい、この頃のテレビアニメはとても熱い、骨太な作品が多かったと思う。また久しぶりに当時のアニメにどっぷりハマってみるのも面白いかもしれない。