いよいよ卒園式がやって来た。
ボクの幼稚園の時の記憶は、これまで書いた様に割と克明に覚えている。
ところが卒園式の記憶が全くない。
ただ、卒園式の何日か前になるのだが、先生から、「和坊と由起ちゃんはみんなとは違う別の小学校になるから寂しくなるね?」と言われ、「何故ボク達だけ別の小学校なんだろう?」と思ったものだ。
ボクと由起ちゃんは、バス通園児の中でも一番遠くから通っていた。
大きな橋を越えなけれ . . . 本文を読む
何が嫌いって、ボクはヘビが嫌い。
山間の里で育った田舎の子でも嫌いなものは嫌い。
大人になってボクは激睡するようになり夢はほとんと見なくなったが、子供の頃は眠りが浅く本当によく見ていた。
ヘビをテレビや生で見た日は、必ず夢にも出て来たので魘された。
必ずたくさんか、大きなヘビが出てくる。
恐い夢と言うのはそう言うものだ。
小学生の時の1学年上に正勝君と言う子がいたのだが、正勝君はヘビを見つけると直 . . . 本文を読む
「一番好きな食べ物は?」と聞かれたらボクはラーメンと答える。
とにかく麺類だったら、蕎麦、うどん、パスタ、冷麺となんでも好き。
もちろん、チャンポン、沖縄そば、カップ麺まで好きだが、マニアックなところではプロンミーからビーフンと、とにかく麺類であれば全部好き。
麺類皆兄弟と言うくらい…。
現在のボクの麺好きの土壌が、園児の頃にあったと言ってもいい。
ボクは今もそうだが、朝は食べない。
園児の頃もそ . . . 本文を読む
ボクの町に信号機が出来たのが、ボクが幼稚園の年長の時。
駅前の一番栄えている交差点の2ヶ所に置かれたのだが、この2つの交差点は100メートルと離れていない。
どちらが大きな交差点かと言えば甲乙付けがたいので、2ヶ所同時に付けられたのだろうが凄い間隔だ。
信号機が出来た時に、幼稚園では信号機に付いての説明があった。
「青は進め、黄色は注意、赤は停まれ」と教えられ、更には、「黄色は直ぐに赤になってしま . . . 本文を読む
幼稚園で履く上履きに決まりはなかった。
だから、ボクはアニメの描かれた上履きがよかったのに一度も履いた事がなかった。
教師をしていた両親が、いつも一番オーソドックスな上履きを買って来てしまうからだ。
色もやはりオーソドックスな群青色。
いつもこの色だったので覚えているが、今の時代では使わないだろうな~群青色なんて言う色の使い方は。
その上履きには、紐を結ぶところには白いゴムで出来た部分があって、そ . . . 本文を読む
初めて付いたウソを覚えている。
相手はおばあちゃんだ。
幼稚園で紙芝居を観ていたら、その紙芝居の中で、「口笛を吹きました」と大越先生が言ったところで、園児が一斉に、「口笛ってな~に?」と騒ぎ出した。
いつも紙芝居はジックリ観ているのに珍しい。
逆にそれだけジックリ観ているから、疑問を残したままスルーできなかったのだろう。
先生が紙芝居を止めて口笛を吹いてくれた。
みんな更に大騒ぎだ。
その心地良い . . . 本文を読む
ボクの生まれ育った町では、7月21日~23日がお祭りだ。
今は7月22日~24日の3日間で行わてれる。
ボクは、この梅雨明けと同時に始まるお祭りの時期が大好きだった。
梅雨明けの頃が好きな季節である事は今も一緒だけど、子供の頃はこのお祭りから夏休みに入るので殊更ながら好きな季節の到来だった。
そして、お祭りの夜は子供心にも胸が騒いだ。
華やかな夜だ。
そのお祭りの夜に浮かれていて、初めて迷子になっ . . . 本文を読む
ボクは今でこそ好き嫌いはないが、子供の頃は好き嫌いだらけで両親やおばあちゃんをどれだけ困らせた事か。
だいたい昼はメロンパンにコーヒー牛乳だけで、家ではたまごかけごはんしか食べないのだから、両親やおばあちゃんを困らせる以前によく死ななかったと思う。
あの頃のボクの写真を見ると、小さくて痩せていて色も黒かったので黒豆もやしみたいだった。
両親やおばあちゃんじゃなくても、ちゃんと生きて行けるのかなと . . . 本文を読む
何であんなに夢中になっていたんだろう~紙芝居に。
幼稚園では、普段の授業で事前にやる事を伝えられる事はない。
幼稚園で授業と言うのも何か変だけど…。
ただ運動会やお遊戯の発表会の時などは、「明日は練習があります」とは言われていたし連絡帳にも書かれていた。
これは幼稚園の行事だから、事前通達があって当たり前と言えば当たり前。
幼稚園には、小学校の様に教科書があるわけでもないので、授業に続きがある訳で . . . 本文を読む
『ままごと』…って言うくらいなんだから女の子だけで遊んでりゃいいのに、何でボクの様な男の子を無理矢理入れたがるのだろう?
まぁ~パパ役も必用だからなんだろうけど…。
今にして思えば、ままごとのママ役をやる女の子って強いんだよな。
だからボクの様な従順な子は、直ぐに引っ張り込まれてしまっていた。
他に誰かも引っ張り込めばいいのに…といつも思っていた。
ままごと遊びはだいたいがワンパターンで、ママ役の . . . 本文を読む