その昔、シベリアンハスキーを飼っている友人に、こんな質問をしたことがある。
「シベリアンハスキーって、北極でそりを引くだけの犬だから頭悪いんでしょ?」
その当時、犬について興味などなかったのだが、どこかでハスキーについて
そんな風評を耳にしたのであった。
私の突拍子もない質問に友人は目を丸くして驚いたが、すぐ気を取り直して、
ハスキーは人のいうことをよく聞く、温かくて優秀な犬だということを説明して
くれた。今にして思えば、こんな質問をした私の方が、よっぽど愚かである。
それにしても、犬の頭の良し悪しはどのように考えたらよいのだろうか。
ブルース・フォーグルは著書「あなたのイヌがわかる本」(ダイヤモンド社)の
なかで犬の知能を次の4つに分類している。
1)学習能力・・・学習能力の高い犬はある状況に何度か会っただけで、安定
して適切に対応するようになる。
2)問題解決・・・問題を短い時間で解決し、試行錯誤の回数が少ないほど、
そのイヌの問題解決の能力は高い。
3)コミュニケーション知能・・・人がそのイヌになにをして欲しいかを理解する
コミュニケーションの技能。
4)本能的知能・・・イヌの脳のさまざまな学習中枢に組み込まれている。選択
育種により、イヌが遺伝的に受け継いでいる素質の一部は
強化され、一部は衰退させられている。
心理学者スタンリー・コリンはそれぞれの犬種が作業や服従を喜んでするか
どうかを、コミュニケーション知能によって順位づけている。それによると・・・
最もコミュニケーション知能の高い犬種
1位 ボーダー・コリー
2位 プードル
3位 ジャーマン・シェパード
4位 ゴールデン・リトリバー
5位 ドーベルマン
6位 シェットランド・シープドッグ
7位 ラブラドール・リトリバー
おっ、ドーベルマンが5位に入ってる! これは素直に嬉しい。
ではその逆に、コミュニケーション知能が劣っていると評価された犬種は
どうなっているのかというと・・・
ワースト1位 アフガン・ハウンド
ワースト2位 バセンジー
ワースト3位 ブルドッグ
ワースト4位 チャウ・チャウ
ワースト5位 ボルゾイ
ワースト6位 ブラッドハウンド
ワースト7位 ペキニーズ
「あなたのイヌがわかる本」(ダイヤモンド社)の中では、この結果から
アフガン・ハウンドを写真入いで「頭の悪さが公認された犬種」として
紹介しているが、ちょっと違うような気がする。人のいうことを聞かない
のは理解できないからではなく、自分の判断でそれに従わないという
強い意志の表れではないだろうか。
コミュニケーション知能でトップであるボーダー・コリーは、問題解決の
知能でも高く評価されている。もともとボーダー・コリーは、問題解決の
能力を高めるように選択育種されてきたそうだ。
ブルース・フォーグルから「もっとも頭の悪い」犬種として名指しされたアフガンハウンド。
私が飼い主だったら、名誉毀損で訴えてやるのに。
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サイトハウンド系は総じて、コミュニケーション知能が低い様ですが(笑)
当たらずと雖も遠からず!?
基本は猫っぽい性格なので・・・
作業や服従を喜んでするかと言えば?
ハッキリNOですね(笑)
うちのウィペット達は、本能(走っている物を追いかける)が働いていない時は、犬という事を忘れている様な感じです(笑)
確かにサイトハウンドは「猫っぽい性格」とい
う表現がピッタリですよね。そこが魅力でもあ
り、犬らしくないと敬遠する人もいるかもしれ
ません。
JOYを飼う時、サルーキも候補にあがりまし
たが、この人と距離をおく性格が理由であきら
めた経緯があります。
>犬という事を忘れている様な感じです(笑)
うまいことを言いますね。
本人は犬という自覚がそもそもないのかも。