おらっちの炙り焼き ~膳~

世の中を 斬ろうと思って 返り討ち・・・そんな人生 笑ってちょうだい!

正しくない日本語。

2013-11-21 23:52:38 | as I am
 「帰れる」は正しい、「食べれる」は間違い。


 会社員として仕事をしている時も、週末ミュージシャン稼業で歌詞なんぞをひねり出している時も、できる限り日本語を「正しく」使いたいとは思う。

 よく、「んなこと言ってもさ、時の流れで言葉は変わっていくものでしょ?」っていう人も沢山いるのは確か。その考え方が分からなくもない。
 時の流れで言葉が変化したからこそ、「いとをかし」だったものが「すんげーオモロイ」に変わったわけだからね。


 でもね、国語のお偉いさんが「違う」と言っている間はそれに従おうかなという考え方があることを忘れちゃいけないと思う。

 広辞苑とか国語辞典とか、最近は追記が多くなってきているようだ。

 それこそ、時代が変わるにつれ言葉の用法も変化してきていることを客観的に見つめなおし、昔はそんな使い方をしなかったけど最近はその使い方が主流になってきているのであれば、新たな用法として重版の際に追記しているのだそうだ。


 だからこそ、そのお偉いさんが「その使い方OK」って言うまでは、使わないようにしようかなと考えるのである。


 しかーし。

 上につらつらと書いてきたことをいきなり覆すようで恐縮だが、





 「鳥肌が立つ」





 この言葉だけは、正しくない使い方をすることが多い。
 いや、分かっていながらもあえて正しくない使い方を意図的にすることが多いのである。


 「鳥肌が立つ」というのは本来、「恐怖を感じて背筋がゾッとする時」に使う言葉。
 関西弁では「さぶいぼ」という。
 寒さに身震いした時に、二の腕から手首にかけて、細かなイボイボが浮き上がる様子からそう呼んでいるのだと思うが、方言とはいえすごく分かりやすい表現だと思う。


 でも、もう十年以上前から、「何かに感動した時」や「美しいものを見た時」などにもこの「鳥肌が立つ」という表現が使われるようになってきた。



 そして僕も、あえてそれを使っている。



 僕が洋楽にハマるきっかけとなった、BOYZ Ⅱ MEN の美しいコーラスワークを初めて耳にした時、やはり、鳥肌が立った。実際に、二の腕から手首にかけての皮膚の表面がざわざわしていたのをはっきりと思えている。

 感動した時にも鳥肌は立つのだ。さぶいぼは出るのだ。


 ライブを見に行った時に、開演の瞬間にお目当てのアーティストがステージに現れたら、やっぱ鳥肌が立つでしょ。


 正しくないとは知りながら、これからもあえて使う方向でいようと思う。




 さぶいぼ・・・関西弁で思い出した。


 ネットを見ていると、関西弁のまんま文章を書いている人ってよく見かけるのだが、あれはやっぱり「関西弁」だから通じるんだろうね。
 TVやメディアにも頻出する言葉だから、文字にしても何となく分かるからね。

 リアルな津軽弁とかリアルな沖縄弁を文字にしてもあんまり分からないだろうし(笑)。あ、いや、その方言がよくないってわけじゃなくて、認知度としてね。


 でもね、その関西弁でブログなり日記なりを書いているのを斜め読みすると、ちょっと気になることがありまして・・・


 関西弁で、「ホンマに」という言葉がある。

 いちいち説明しなくても分かるとは思うが、標準語にするならば「本当に」とか「実際に」ということを指す言葉。


 僕が気になっているのは、この「ホンマに」を




 「本間に」




 と表記する人が非常に多い。

 僕はもともと関西人で、今はただのシティ・ボーイだけど、「ホンマに」を「本間に」と書くのは納得できない。

 「本間」は苗字だ。

 それに、漢字が言葉の意味を成していない。



 そんなことを考えていたら、タレントの山崎邦正(「落語家の月亭方正」とは呼びたくない 笑)さんがTwitterで、


 「『ホンマに』を『本間に』と書くのは間違い。意味に沿って漢字にするなら『本真に』が正しいってことを人から聞いた」


 みたいなことをつぶやいていて、「あ~、それなら納得」と、不覚にも山崎邦正に納得させられたことがあった。




 話が横道にもこみちしたが、正しい日本語って難しいね(←結局そこかい!)





 Mizuki Ashida


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