今日は、破産管財人をやっている時の、
転送郵便物を、破産者に郵送で返す時の話をします
えっとね・・・。破産法の81条1項
を見てみてね。転送郵便物
ってその話なの。
分かりやすく言うと、
破産したいです!って裁判所に申込書を出して、
色々すると、
破産管財人ていう役目をしょった弁護士が就くことがあるんだ。
(就かないこともあるんだけど、今日はそこ、はぶくね)
その破産管財人っていうのは、
破産したいです!って人を本当に、破産させていいのか、チェックする人って思ってね。
この破産管財人は、・・・裁判所の手先・・・だから、
弁護士がやるんだけど、・・・普段の弁護士とは雰囲気が違って、
「あなたのミカタ!」という立場ではなくて、
「公平中立」な感じの人なの。
で、破産管財人は、破産したいです!って人の、
財産の調査をするため等に、
破産したいです!って人のところに来た、郵便物をぜ~~んぶ、一旦、
破産管財人のところに転送してもらうことができるんだ。これがさっきいった、81条1項の話ね。
あおい先生も、腐っても破産管財人
だから、郵便物のチェックを必死でしているんだよ!!!
で、破産管財人のところに来た、
郵便物なのですが、
内容を確認して、「これは早くご本人(破産者)に渡したほうがいいな」というものは、
手渡しで返したり、郵便で返したりします。
例えば、コンビニ払いの携帯電話料金の葉書などですね。
あれ????
でも、
破産者宛ての郵便物は・・・全部、あおい先生のところにくるんでしょ???
あおい先生が、破産者宛てに出しても、あおい先生のところに、
ブーメランじゃないの???
そうならないように、
「破産管財人発信のため転送不要」等を封筒に書いて、発送するんです。
あおい先生は、
ハンコ使ってるよね???
霞が関の弁護士会の地下で買ったんでしょ???
ええ。手書きだと面倒になってきてしまって・・・。
でも、ハンコの押し方にコツがあるんです。
このように、
1つだけポン!と押しておくと・・・。
見落とされてしまって、
ブーメランになったことが何度もあるんです・・・。
支払い期限が迫っているものは、
なかなか切実なので、ブーメランは困るんですよね・・・。
(あまりに見落としが続いた場合には、郵便局に相談したこともあります)
そこで、私が編み出した技です。
うわっ・・・。これは・・・。
ここまで押しまくるようにしてから、
ブーメランが1度もないんです!!!
ビジュアル的にはなんとも言えませんが・・・。弁護士 生井澤 葵(なまいざわ あおい)
◆プロフィール◆
埼玉弁護士会所属
埼玉県熊谷市の弁護士
中央大学法科大学院兼任教員
JADP認定夫婦カウンセラー資格取得
埼玉弁護士会司法修習委員会セクハラ相談窓口
離婚問題、不貞問題についての相談を多くいただいております。
今日は、破産手続開始決定が出ると、
管財人が行う、破産管財人口座の作成についてのお話です。
すこしわかりやすく、話すよ。
裁判所に「破産したいです!」って書類を出すと、
一定の条件で、そこそこの割合の人に、
破産管財人というお目付け役がつくんだ。
そのお目付け役なんだけど、
色々仕事があってね。
お目付け役は専用の口座をつくって、
そこで破産をしたいです!って言った人の財産をためて、管理するのも仕事なんだ。
「破産者ひまわりねこ破産管財人弁護士●●●●」なんて名義で口座をつくるんだよ!!!
めずらしい!!!
破産管財人になったら、
速やかに、この管財人口座を作ります。
私は、破産手続開始決定書を受け取ると、
事前に書いておいた「普通預金申込書」(銀行さんに事前にもらっている)を握りしめて、
銀行に行くようにしています。
破産手続開始決定書・証明書・印鑑証明書の書類「3点セット」と、
運転免許証が必要になります
あおい先生慣れ切ってるね~~~。
はい。
窓口の方によって、管財人口座作成に慣れておられる方と、慣れておられない方がおられるので、
こちらで分かる限り、セットでドン!と出すようにしております。
実は、
「普通預金申込書」でも何か所か、書き方が通常と異なる部分があるんですよ。
性別や生年月日の場所等・・・
へ~~~。なんかすごいね。
よくわからないけど。
そして、管財人口座の場合、
タイトルが長いので、通帳の名義の部分が手書きになる等の事情があり、
作成に少し時間がかかります・・・。
そこで。。。
必殺!!!
あれ・・・???これって、ここで書いていいのかな???
※個人的に私に聞いてください。弁護士 生井澤 葵(なまいざわ あおい)
破産手続開始決定と共に、
管財人に選任していただきました(ありがたいことです)
そして、
選任あるあるなのですが・・・
破産手続開始通知文書等の送付で、
債権者の方たちに送る書類をたくさん用意して、
折って、封入して・・・ 指先がカサッカサッ!!!!!!
一般の方にもわかるように、ひまわりねこ
が説明をしてみるよ。
「破産したいです」って裁判所に書類を出すと、
熊谷では4割くらいの人に、
破産管財人ていう、お目付け役がつくんだ。
あおい先生は、今回、裁判所に、そのお目付け役を頼まれたってこと。
お目付け役の仕事はもりだくさんだけど、
そのうちの最初のほうの仕事に、
「この方、破産の手続きはじめます」という書類を、
関係者に出す仕事があるんだ。
あおい先生が言っているのはその作業についてだね。
埼玉での申立マナー(ローカルルール)では、
債権者の方たちへの封筒や、宛名、切手張りは、
申立代理人側が行って、裁判所に提出してくれます。
ところが、
別の地域の場合、宛名シールと、切手だけが提出されることがあるので、
管財人がペトペト切手を張ったりして、
より、指の水分が持って行かれます・・・。
地味な作業だね。
地味かもしれませんが、
大切な作業です。
債権者の方たちにきちんとお知らせを送らねば!!!
債権者の住所は、
申立代理人側が用意してくれますが、
誤っていることがあるので、
神経質な私は、
念のため調べられる債権者の住所については、全てチェックして、
発送するようにしています弁護士 生井澤 葵(なまいざわ あおい)
ある日突然、個人再生委員の打診をいただいたのが、およそ2年前のことでした
現在は5件目の個人再生委員をやらせていただいております。
個人再生委員???
民生委員さんみたいな名前だね???
破産管財人とは違うの???
字を見ると、破産管財人より優しそうだよね慈愛・・・
ってかんじ・・・
優しいかは、ちょっと分からないのですが・・・。
とても、ざっくりまとめあげてしまうと、破産管財人は、
一定の財産を破産する人に残してあげて、
余った部分を、債権者に分ける仕事(余った部分がない場合にはこの作業はありません)。
併せて、借金を0円にしてあげていいか判断する仕事なんです。個人再生の手続きは、
全ての財産を再生債務者に残しておくのが前提で、借金を圧縮するの。
でも破産する場合に比べて、
多いお金を債権者に支払っていくことを約束するようにして(債権者からすれば破産されるより取り分が多くなる)、
債権者に理解をしてもらうんだよ。
個人再生委員は、それがちゃんとできるかのチェック係です。
げっ。
激ムズっぽい!!!
どちらが大変かは、ひとまとめには言えないと感じます。
ただ、個人再生手続は3~5年間に渡って、
再生債務者の経済状態を信頼していいのかな?という、
未来の具体的な見通しが求められる点に、
神経を使います。
ちなみに、
破産管財人の場合は、
「取り落としている資産」・「隠されている資産」はないかな?ジロジロ。
少しでも多く見つけて、債権者に支払うぞ!というプレッシャーがあります。
あ~~・・・だから、
あおい先生が再生委員をやっている時は、
いろいろなご家庭の家計簿を、
舐めるように見ているんだね・・・。
管財人の時には、転送郵便物や通帳を舐めるように見ているしね・・・。
個人再生委員になったときは、
何よりもまず、「個人再生委員となられる方へ(講義案)」という、
埼玉弁護士会の会員であれば手に入れられるテキストを必死に読み込むことになります。
それで足りない部分は、本【個人再生の手引】判例タイムズ社で補っています
その上で、「開始相当かの意見書提出」が最初の大仕事となります。弁護士 生井澤 葵(なまいざわ あおい)
◆プロフィール◆
埼玉弁護士会所属埼玉県熊谷市の弁護士
中央大学法科大学院兼任教員
JADP認定夫婦カウンセラー資格取得
埼玉弁護士会司法修習委員会セクハラ相談窓口
離婚問題、不貞問題についての相談を多くいただいております。
詳細なプロフィールはこばと法律事務所 弁護士生井澤葵 HPへ
「何年か弁護士をやっていると、
破産管財人の打診がくるよ~~~と、きいてはおりましたが。
何年か前に、本当にある日突然、管財人のお仕事が回ってくるようになりました
若手弁護士は、「その日」を迎えるために、
勉強会等に出て、スキルを整えてはいるのですが、
やはり、机の上で想像しているのと、
実際のナマモノを渡される感覚は全く異なるのではないかと思います
初めての管財事件として、ふさわしいものを裁判所は配点してくださったのですが、
初心者の私は、緊急事態発生
で、ドキドキしていました。
そして、同期のありがたき友人達に、
「ぎゃ~~管財が来た~~
まず、どうすればいい
」
と、心を落ち着かせるために、
SOSメールを打ちました
その時のありがたいアドバイスは、
「車車があったら
早く放棄して
」
「口座口座は作る
」
・・・だったのですが、今となれば、的確なアドバイスだったと思います
同期の友人にメールする以外に大切な作業は、
やはり事前に、埼玉弁護士会オリジナルの管財マニュアルをよく読んでおくことに尽きます
さらに、破産管財 実践マニュアル 青林書院
は、多くの先生がオススメくださり、
多くの先生が愛用されている本だと思います。
この本は、私は辞書的に使うことが多いのですが、
本の第1編はしっかり読んでおくと素敵です。
ある1人の若手弁護士が、初めて管財事件を配点されたというシュチュエーションから始まる、
物語形式の解説で、とても染みる内容になっています弁護士 生井澤 葵(なまいざわ あおい)