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ゲイリー・セイン

2022-09-01 11:42:50 | bass

ゲイリー・セイン Gary Mervin Thain

【パート】
  ベース、ギター、ヴォーカル

【生没年月日】
  1948年5月15日~1975年12月8日(27歳)

【出生地】
  ニュージーランド クライストチャーチ市

【経 歴】
  キーフ・ハートリー・バンド(1968~1972)
  ミラー・アンダーソン・バンド(1971)
  ユーライア・ヒープ(1972~1975)
  

 ユーライア・ヒープの3代目ベーシスト。
 リー・カースレイク(drums)とのリズム・セクションで、ユーライア・ヒープの黄金期を支えた。
 

 ニュージーランドのクライストチャーチ市で、コリン、アーサーに次ぐ三男として生まれる。
 10代の頃にふたりの兄たちとともに「The Strangers」というバンドを結成、シングル・レコードを3枚リリースした。
 1966年にオーストラリアへ移住すると、「The Secrets」に加入してシングル・レコードを1枚リリース。
 The Secretsはその年に解散したが、同年には「Me & Others」というバンドを組んでイギリスやドイツをツアーする。
 1967年に「New Nadir」というロック・トリオを結成し、ヨーロッパで活動した。このバンドは特にスイスで人気を得るようになり、アルバムの録音も行われたが、リリースには」至っていない。なおセインはNew Nadirのドラマー、ピーター・ドーキンズとロンドンへ旅行しているが、その際にジミ・ヘンドリックスとジャム・セッションを行っている。


 1968年、キーフ・ハートリー・バンドに参加する。
 キーフ・ハートリー(drums)はのちに、「俺はゲイリー・セインと知り合い、ジャムってみて、『彼は完璧だ』と思ったね。プレイヤーとして、ゲイリーはいままで付き合ったなかで最高だった。ゲイリーの参加で、バンドはとてもタイトなユニットになったんだ。」と語っている。
 キーフ・ハートリー・バンドは同年のウッドストックに出演したが、この時演奏を終えたバンドは、道路の大渋滞のためヘリコプターでの移動を余儀なくされた。そのためスライ & ファミリー・ストーンの大ファンだったセインはその演奏を見ることができなくなってしまい、たいへんがっかりしたそうである。
 セインは、キーフ・ハートリー・バンド時代に6枚のアルバムの録音に参加したが、1971年にユーライア・ヒープのツアーに参加したことがきっかけで、1972年2月に請われてヒープに加入した。


     


 ユーライア・ヒープはセインの加入から人気、レコード・セールスとも急上昇しており、彼の在籍期間を「黄金期」と呼ぶことが多い。
 ヒープ時代のセインは、4枚目のアルバム『悪魔と魔法使い』(1972年)から『夢幻劇』(1974年)までの5枚のアルバムを残している。
 

 1974年9月15日、アメリカ・ツアーのさなか、テキサス州ダラスにあるムーディー・コロシアムでの演奏中に感電し、一時は再起を危ぶまれたほどの重傷を負う。しかし、奇跡的に約1ヵ月後の10月14日には復帰した。
 1975年1月、アルバム『幻想への回帰』のデモンストレーション録音に4曲分参加したが、バンド加入当初からドラッグを摂取し続けていたセインは感電事故の療養中にドラッグへの依存がひどくなったため、これ以上バンドの一員として演奏活動することは難しいと判断され、このセッションを最後として、1975年2月にユーライア・ヒープを解雇された。後任は、ジョン・ウェットン(元キング・クリムゾン)であった。


 セインといえば、メロディックで印象的なフレーズを繰り出すベース・プレイで知られている。
 ヴォーカルやギターなどのフロントに対して積極的に仕掛けていくこともしばしばで、そのユニークなスタイルでジョン・エントウィッスル(ザ・フー)やギーザー・バトラー(ブラック・サバス)らと並び称されている。
 セインのフェイヴァリット・ベーシストは、ジェームス・ジェマーソンだという。ジェマーソンだけでなく、ジャズからも大きな影響を受けていたという。


 1975年12月8日、ロンドンのノーウッドグリーンにある自宅アパートで、バスタブの中で亡くなっているのが発見された。死因はヘロインの過剰摂取による呼吸不全である。


     



【ディスコグラフィ】

Champion Jack Dupree
 1969年 Scoobydoobydoo

キーフ・ハートリー・バンド
 1969年 Halfbreed
 1969年 The Battle of North West Six
 1970年 The Time Is Near(全英41位)
 1971年 Overdog
 1971年 Little Big Band ※ライヴ・アルバム
 1972年 Seventy-Second Brave

Martha Velez
 1970年 Fiends and Angels

ミラー・アンダーソン・バンド
 1971年 Bright City

ピート・ヨーク・パーカッション・バンド
 1972年 The Pete York Percussion Band

ケン・ヘンズレー
 1973年 誇り高き言霊/Proud Words on a Dusty Shelf(全豪57位)

ユーライア・ヒープ
 1972年 悪魔と魔法使い/Demons and Wizards(全米23位、全英20位、日本28位)
 1972年 魔の饗宴/The Magician's Birthday(全米31位、全英28位、日本43位)
 1973年 ユーライア・ヒープ・ライヴ/Uriah Heep Live(全米37位、全英23位、日本22位)
 1973年 スウィート・フリーダム/Sweet Freedom(全米33位、全英18位、日本45位)
 1974年 夢幻劇/Wonderworld(全米38位、全英23位、日本76位)

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