きょうも映画館通い by Banzong

わたしたちは世界一の映画の街に住んでいる!

2018.1.27 今年2本目の川島雄三作品。神保町シアターで『花影』を観る。大胆なラスト! #神保町シアター

2018-01-27 | 映画レビュー
はやくも今年2本目の川島雄三作品。神保町シアターで『花影』(1961年)を観る。特別上映「池部良と昭和のダンディズム」の一本。といっても池部は、この作品ではチョイ役で、主演は池内淳子。初めて観ました。

実在した文壇バーの売れっ子ホステスがモデル。華やかな男遍歴ののち、自死した人だそう。映画は、その死を前にした、本人の回想の形で展開します。男たちは、池部良、佐野周二、有島一郎、高島忠夫、三橋達也となかなかの顔ぶれです。先生と慕う佐野周二が演じた骨董収集鑑定家のモデルは青山二郎。セリフのなかで、彼女が何人かの文豪クラスの小説家に愛されたアイドルであったことが紹介されます。お金のない男に惚れて尽くし、裏切られ、性懲りもなくまた惚れる。銀座のバーの世界とか、私、よくわかりませんが、映画で観てる分は面白いです。

ネタバレですが。ラストは、鍵と遺書を義理の母あて郵送し、床をのべ、薬を飲んで静かに死んでいくというもの。「闇が覆った」というナレーションで画面が暗くなり、エンドマーク。ややブラックな終り方です。すごいな。

原作は大岡昇平の小説。久世光彦さんの『女神』が同じモデルといいます。今度読んでみるか。

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2018年1月第4週の「わたし的週末映画ガイド」です。今週公開は28本。『ロング、ロングバケーション』は必ず観ます。#ロング、ロングバケーション

2018-01-27 | 映画レビュー
1月第4週の「わたし的週末映画ガイド」です。今週公開はなんと28本。先週も書きましたが「未体験ゾーンの映画たち2018」(ヒューマントラストシネマ渋谷)という未公開作品上映企画もいれると1週間30本を越える作品が公開開始になります。観る方も大変です。全部観てる映画のもの書きは絶対いない!

今週必ず観ます、という一本は、
『ロング、ロングバケーション』
元大学教授の夫はアルツハイマー、元教師の妻は末期がん。ふたりは家族に内緒でキャンピングカーに乗り、人生最後の旅に出る。目的地はキーウェスト、ヘミングウェイの家を見ること。ドナルド・サザーランド、ヘレン・ミレン主演。こういうのは観てしまいますね。

他の作品は、その時の気分によるなあ。

ミステリーとかサスペンスの気分なら
東野圭吾「新参者」シリーズ完結編『祈りの幕が下りる時』。読んでいないが、「緻密な演出でこれまでのシリーズを見ていなくても入り込める」(東京新聞)というし。韓国映画『殺人者の記憶法』の主人公はアルツハイマー。過去に連続殺人をおこしたことがあるという設定だ。

アートな気分といいいましょうか。
『ゴーギャン』はタヒチ時代の生活を大作家の生活を描いています。あの作品がどう作られたか、再現ドラマ程度のできでも観てみたいですね。『デビッド・リンチ:アートライフ』も、謎の映画作家がどんな生活をし、どういう考えのひとなのか,その一端がわかりそう。いかにもかっこよさそうだし。

社会派、告発型ドキュメンタリーを観る元気があるときは。
『デトロイト』は1967年の暴動が素材。ずいぶん評判がいいので、観ておいてもいいか。『サファリ』、観光としての野生動物の殺戮。トロフィー・ハンティングというそうですが。

なんとなく筋は読めてしまうが、ハートウォーミングなら。
小林稔侍初の主演作『星めぐりの町』、東京-新潟の長距離バス運転手を原田泰造が演じている『ミッドナイト・バス』。

他には、
松戸のとみたというラーメン屋さんを取材したドキュメンタリー『ラーメンヘッズ』。『いなべ』はどうやらわたしの父母の在所を舞台にしているようだ。

もうこれだけで11本です。名画座で観たい映画も多いし、観逃しているのも多い。困ったものです。




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2018.1.26 シネマヴェーラ渋谷の特集上映「西村昭五郎を再発見する!」で、『花を喰う蟲』『競輪上人行状記』の二本立てを観る。#シネマヴェーラ

2018-01-27 | 映画レビュー
今夜はシネマヴェーラ渋谷で『花を喰う蟲』『競輪上人行状記』の2本立て。「西村昭五郎を再評価する!」という特集上映です。西村昭五郎は『団地妻 昼下がりの情事』など、日活ロマンポルノを代表する監督ですが、今回の特集上映はそのデビュー作など、半分はロマンポルノ以前の作品です。。多少風邪が残っているのですが、この二本は今日で終わってしまうので、少し無理をしました。

『花を喰う蟲』(1967年)は太地喜和子主演、当時23歳くらいだった太地さん、その後の妖艶さも彷彿とさせますが、若い! すばらしい肢体! 横浜のチンピラ姉ちゃんが二谷英明の「親身の」指導でトップモデルになり、政界のスキャンダルまでからむようになるという話。太地喜和子を観た、という映画でした。

『競輪上人行状記』(1963年)がよかった! 昔観た時の大変よい後味だけ残っていて、途中、こんないんさんな話だったかなあと何度も思いました。ラストシーンで、そうかこの印象が残っていたかと納得しました。兄と父が亡くなり、寺を継ぐことになった小沢昭一扮する主人公が、ふとしたきっかけで競輪に興味をもち、身を持ち崩す話なんですが、すごいねえ、結末が。宗教映画のようです。小沢さんが終始真面目な演技です。父役の加藤嘉とか武智豊子とか、脇役もいいんですねえ。


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