はやくも今年2本目の川島雄三作品。神保町シアターで『花影』(1961年)を観る。特別上映「池部良と昭和のダンディズム」の一本。といっても池部は、この作品ではチョイ役で、主演は池内淳子。初めて観ました。
実在した文壇バーの売れっ子ホステスがモデル。華やかな男遍歴ののち、自死した人だそう。映画は、その死を前にした、本人の回想の形で展開します。男たちは、池部良、佐野周二、有島一郎、高島忠夫、三橋達也となかなかの顔ぶれです。先生と慕う佐野周二が演じた骨董収集鑑定家のモデルは青山二郎。セリフのなかで、彼女が何人かの文豪クラスの小説家に愛されたアイドルであったことが紹介されます。お金のない男に惚れて尽くし、裏切られ、性懲りもなくまた惚れる。銀座のバーの世界とか、私、よくわかりませんが、映画で観てる分は面白いです。
ネタバレですが。ラストは、鍵と遺書を義理の母あて郵送し、床をのべ、薬を飲んで静かに死んでいくというもの。「闇が覆った」というナレーションで画面が暗くなり、エンドマーク。ややブラックな終り方です。すごいな。
原作は大岡昇平の小説。久世光彦さんの『女神』が同じモデルといいます。今度読んでみるか。
実在した文壇バーの売れっ子ホステスがモデル。華やかな男遍歴ののち、自死した人だそう。映画は、その死を前にした、本人の回想の形で展開します。男たちは、池部良、佐野周二、有島一郎、高島忠夫、三橋達也となかなかの顔ぶれです。先生と慕う佐野周二が演じた骨董収集鑑定家のモデルは青山二郎。セリフのなかで、彼女が何人かの文豪クラスの小説家に愛されたアイドルであったことが紹介されます。お金のない男に惚れて尽くし、裏切られ、性懲りもなくまた惚れる。銀座のバーの世界とか、私、よくわかりませんが、映画で観てる分は面白いです。
ネタバレですが。ラストは、鍵と遺書を義理の母あて郵送し、床をのべ、薬を飲んで静かに死んでいくというもの。「闇が覆った」というナレーションで画面が暗くなり、エンドマーク。ややブラックな終り方です。すごいな。
原作は大岡昇平の小説。久世光彦さんの『女神』が同じモデルといいます。今度読んでみるか。