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どんぽのばぶさん61~

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彩色作業のコツ

2018-11-28 17:21:55 | 工房日誌
何の脈絡もないのですが、ふっと故永六輔さんの言葉を思い出しました。
「職人とは生き方なんです」
彩色作業をしながら永さんの言葉の意味世界を味わいます。

絵筆に絵の具(塗料)をつけてパズルブロックの一つ一つに着色をしています。
絵筆にたっぷり目に絵の具をつけ『塗り』ます。
塗りたい面積に対して幾分多めの絵の具を載せていますから「塗る」行為の後半は
筆先で余分な絵の具を「拭き取る(掻きとる・掃きとる)」ように筆を動かします。
筆を動かし塗るという「加える行為」と、拭き取るという「減らす行為」のひとまとまりで
彩色作業が一区切りつきます。面白いでしょう。
暮らしの中の行為の中にも生かせるような気がしています。
こんな単純なコツを見出したのはだいぶ以前ですが、その頃は「職人技」のようなものへの
憧れがありましたのでコツが「見えた」と小躍りしたい程嬉しかったのでした。
今は少し意識が変わってきました。
「職人技」というよりも化粧というような「表現」というアートな心持です。

こどもだまし と こどもだましい と

2018-11-18 20:31:43 | 工房日誌
「子ども騙し(こどもだまし)」というとあまり良い意味でつかわれない言葉のようです。
「子供魂(こどもだましい)」という言葉はめったには見聞きしないでしょう。
「子供魂(こどもだましい)」は私の造語です。
「こ・ど・も・だ・ま・し」の六文字にプラスひともじ「い」が付くと着かないとでは世界がガラッと変わります。
この落差というか変貌ぶりが私を魅了します。
「だます」という言葉には罪悪感や確信犯の香りが付きまわってきます。
けれども一方、文学や音楽の世界でも気持ちよくだまされる快感というのもあります。
フィクションの妙です。
およそ「だます」側も「だまされる」側も土俵に上がった力士の対戦です。
善意も悪意も全部ないまぜにしたところで子供だましを寛容に受け止めたいです。
子どもに好かれる人とそうでない人がいます。子供は敏感に肌で嗅ぎ分けます。
私は子どもに好かれます。子供が好きですから好かれると嬉しいです。
さて、めったに見聞きしない「子供魂(こどもだましい)」です。
人は誰でも昔はみな子どもだった。けれどもそのことを忘れずにいる大人は極めて少ない。
といった言葉を残した人は「星の王子様」をかいたサン・テグジュペリさんです。
子どもだったことを忘れずにいる人、忘れまいとあがなっている人の中に息づいているのが「子供魂」なのです。
子供魂は童心とも言い表せます。
童心の中には普遍性があります。
その普遍性を拾い集め新たな形を創り出す試みの中にものづくりとしての私は
22世紀に向けての駅伝ランナーのバトンを思い描いています。

身の丈に応じた と 身の程知らず と

2018-11-14 13:11:41 | 工房日誌

身の丈に応じた暮らしのコツをコツコツ拾い集めて極めようとしています。
結構サバイバルです。
これと相反して身の程知らずな妄想にもう早々に見切りをつけようと
ちっとも思っていないこの性格です。
お金儲けを最優先に考えないものづくりは、
自分の作りたいものを作りたいように作って、
その先エンドユーザーが面白がったり楽しんだりして
結果的に生活に彩がふえるとしたらなんて素敵なことでしょうと妄想しています。
「蟻がリュックしょって富士登山」アルプス一万尺の替え歌では
「…ノミがリュックしょって…」なのですがそこはばぶさん流で「蟻」に変えて
歌いながら登っていきたいと思っています。こんなのもアリでしょ。

今度の土曜日は

2018-10-31 09:31:19 | 工房日誌
今度の土曜日は小学校中学校時代9年間ともにした同級生の第3回目の合同クラス会です。
第2回目の同窓会は5年前、60歳の年をきっかけに「還暦同窓会」ということでしたが、
当日は自分がかかわっている朗読会と重なってしまったので残念ながら欠席でした。
65歳になったので「年金同窓会だよ」と幹事の方が笑いながら案内をくれました。
そして「これが最後の合同クラス会で、この後はもうやらないよ」ということです。
第一回目の同窓会は40歳の年にあり参加ました。
それ以来25年ぶりの再会なのでなんとしても出席したいと思っています。
どのような参加の仕方をしようかとプランをいろいろ考えました。
幹事の方に事前の連絡を入れ工房ばぶの木のおもちゃの
『展示パフォ-マンスのコーナーを設けさせてもらいたい』と申し出ました。
ありがたいことに幹事さんからはOKの返事がもらえました。
興味を感じた方々にちょいとひと遊びを楽しんでもらえたらと思っています。
65歳ということですから「65はラッキーナンバー」というキャッチコピーから
『たわわの木と65匹のおさるのサーカス積み木』を作ってみようと思いました。
とりかかってみると65匹というのは結構ボリュームがあって作りごたえがありました。
出来上がると達成感は大きかったです。

ルーズなデザインをタイトに加工したい

2018-10-11 18:44:16 | 工房日誌

36歳の時からいわゆる「ジグソーパズル」を創作し続けてきました。
今年で継続29年になる活動です。
若い時は勢いが優先の多少ちからわざの作品群でした。
加齢とともに、これに加えて脳卒中を体験していますから、
ますます「量」を作れなくなっています。
おのずと作り方そのものが変わってきています。
眼を三角にして作りまくり、薄利多売ならぬ薄利少売は、
ここへきて営業色を前面に出してのものづくりは昨年からやめています。

世にいうところのジグソーパズルは500ピースだとか2000ピースといったものですが、
私の場合乳児&幼児のもてあそぶ玩具という想定のもとに製作しています。
ですから全部で4ピースから多くて30ピース程度のパズルです。
パズルとしての難易度は「簡単」なもの「やや簡単」なもの
一方「簡単そうに見えて意外とてこずる」ものetc…
といったレベルの難易度を備えています。
超難しくてクリアできたら二度と触りたくもないパズルといった性格のあそびの世界よりも、
答えは「ばればれなんだけれども…」何となく毎日いじりたくなる…といった性格のあそび世界を
提供できることが作者としての醍醐味なのです。
「かたはめ&かたぬき」あそびが基本で、さらにはピース本体を独自に使って
「ごっこ遊び」の世界へと広がっていくおもちゃです。
ちょっと目に脱着しづらそうで意外なほどにスムーズ、とか、
なんだ簡単じゃないかと『侮らせて』おいて、
いじくりだしたらあれ?って小首をかしげさせたいので、
その為にも作り手としては
『ルーズなデザインをタイトに加工する』製作への集中力の持続を
思いっきり極めてさりげなく仕上げてみたいと思っている今日この頃です。