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2009-10-05 | 国際的なこと
中国羅針盤 建国60周年祝賀ムードに水を差す「黒社会」 10月1日「国慶節」前夜の北京~路地裏からの報告
2009年9月29日 nikkei on line


 「黒社会のものだ」。携帯電話からドスの利いた声が飛び込んできた。
 「心底、恐ろしくなりました。私の名前、家族一人ひとりの名前と年齢、それに住所はおろか、車のナンバーまで知っているんです」。恐怖さめやらぬ面持ちでこう語るのは、北京のある日系企業の中国人管理職である。
 「5万元(約60万円)用意しろ。さもないと家族の身に何があっても知らないぞ」。そういって、電話は一方的に切れたという。
 その従業員は、慌てて最寄の公安局に行き、ことの顛末を伝え、保護を願い出たという。しかし係官の対応は、けんもほろろだった。
 「そんな話は掃いて捨てるほどある。いちいちかまっておれん」
 もちろん、携帯電話の着信履歴には電話番号が残っているのだが、中国の場合、商場(マーケット)に行けば、中古の携帯電話などいくらでも買える。番号など使い捨てだ。
 「その時は、そういうものかと思いましたが、個人情報がこれだけ漏れ出しているというのは、やはり怖いですよ」とこの従業員は語る。

祝賀ムードの裏で、犯罪摘発に大わらわ

 公共投資による剛腕成長と、世界トップの外貨準備、さらには、GDP(国内総生産)が世界第2位になる観測、という華々しい成果をひっさげ、中国は10月1日、建国60周年を迎える。
 そして、この記念式典が行われる北京では、数十万人とも言われる公安、武装警察、民警が動員され、治安の維持に余念がない。公安のパトカーは市内の路地裏まで走り回り、風俗営業の店先には、公安の係官が立つ。不要不急の出稼ぎ農民は強制帰郷だ。
 ただ、北京五輪の時に比べれば、圧迫感は少ない。五輪は、あくまでも「よそゆき」の行事だったが、国慶節(建国記念日)は自分たちのお祭りだ。外国への遠慮などは不要。しかも、中秋の季節。月餅や贈答品を交換する時期でもある。いやが上にも慶祝の気分は盛り上がる。
 しかし、それも表面だけのこと。黒社会とおぼしき男からの一般市民に対する恐喝すらも、まともに取り上げる余裕がないほど、公安当局は治安維持と頻発する犯罪の摘発に大わらわだ。
 国慶節を前に、街をきれいにしておこう、というわけで、KTV(カラオケボックス)や未許可のインターネットカフェの摘発が精力的に行われている。
 例えば8月には吉林省だけで33件のインターネットカフェが摘発されという。情報統制の一環でもあると同時に、ネットを通じた売春の斡旋や違法ポルノの配信を摘発するという狙いもある。

覚醒剤、泥酔運転、タクシー強盗

 KTVは、覚醒剤などドラッグ取引の温床にもなっていると言われる。特にメタンフェタミン(覚醒剤の一種)を水に溶いたものなどが、店内で飲まれているという。「幸福の水」と呼ぶらしい。
マリファナもそうだ。8月には、四川省成都から遼寧省瀋陽に到着した列車で、1万粒のマリファナを隠し持っていた男が逮捕された。
 それに加えて飲酒運転の摘発も始まった。中秋の宴会が相次ぐ中、飲酒(中国の場合泥酔)による交通事故が激増しているためである。
 タクシーの運転手を狙った強盗も頻発している。今年に入って、重慶市などでタクシーの運転手のデモが起こっている。
 タクシー会社への“上納金”の引き上げに抗議したものといわれているが、根底にあるのは運転手の身の危険であり、これに対して有効な対策を取れていない公安当局への不満だ。

1950万円分のニセ札が押収された

 8月、河北省では、タクシー強盗があった現場に、被害者の同僚運転手、約100人がたちまち集結し、容疑者の捜索を始めた。見つかった容疑者は逃亡を企て、郊外のトウモロコシ畑に逃げ込んだが、結局捕まって当局に突き出された。
 身の危険があるのは運転手ばかりでない。乗客もそうだ。
 広東省の深セン市などでは、日本人駐在員にタクシー使用禁止令が出ている。乗ったが最後、暗がりに連れ込まれ恐喝されるリスクが高いためだ。駐在員は、遅くなった場合、馴染みの店が用意した「お抱えの車」を利用するのが常になっている。
 ニセ札の流通も地方レベルまで広がっている。政府の発表によると、河北省の公安局が7月からニセ札の摘発を開始したところ、8月までの2カ月間で24人の容疑者を逮捕し、150万元(約1950万円)分のニセ札を押収した。
 最高額面の100元(約1300円)札だけでなく、50元(約650円)札まで出回っている。
 本物の100元札でたばこを買った駐在員がニセ50元札の交ざったお釣りをもらってしまった。翌日、同じ店でたばこを買う時、その50元札を出したところ、店のオヤジからニセ札だと告げられて冷や汗をかいた、という笑えない話もある。

武装警察は「献身ぶり」演出に一生懸命

 頻発する犯罪の摘発に加え、国慶節に向けた治安維持。公安だけでは手が足りない、ということで「武装警察」の出番となった。8月27日、人民代表会議で「人民武装警察法」が可決され、その役割が明確化された。
 武装警察は公安部の機能を補完する組織であるものの、党中央軍事委員会の指揮下にあって、公安部とは「ねじれた関係」にあった。言い換えれば、どこの組織にも属さない「治外法権」の組織だった。
 そのため、地方政府の「私兵」と化した面もある。権力を振りかざして私利私欲をむさぼっているのではないかと、陰に陽に国民の批判の的になっていた。
 新たな法案では、「治安維持とテロ対策」という任務が確認され、決起集会が開催され、「首都北京を守れ!」という檄が飛んだ。
 早速、高速道路の料金所付近や省境には武装警察が派遣され、戦闘服に身を固めた兵員が、不審車に目を光らせ始めた。
国慶節のパレードに参加する解放軍の「パレード訓練村」が国内外の報道陣に公開され、武装警察の献身ぶりが報道されている。「オレたちも頑張ってる!」とアピールしたいところなのだろう。

犯罪撲滅は形を変えた権力闘争

 国慶節のお祭り気分に水を差すつもりは毛頭ない。しかし、この影で進行している治安の悪化に目を背けるわけにもいかない。政府の「クリーンナップ作戦」であぶり出された犯罪は、おそらく氷山の一角だろう。
 2005年時点で、中国の全人口に占める都市人口の比率は45%に達していた。都市人口が農村人口を上回るのはもはや時間の問題だ。経済成長とともに都市化も進む。都市化が進めば麻薬、売春、賭博といった都市型の犯罪も増える。
 北京に住んでみてまず驚いたのが、発展途上国の大都市につきもののスラム街が見当たらないということだった。
 最初は、さすが共産党の一党独裁と妙に感心していたが、実は、都市の目立たないところにしっかりと根を生やしていたことに気づいた。これらも北京五輪を機に一掃されたようだが、その分、余計に治安の悪化は目に見えにくくなっている。
犯罪も、その撲滅も往々にして政治がらみになる
 犯罪は、そのリスクの大きさゆえに、うまくいけばかなりの実入りが期待できるものだ。従って、それは政治とも絡んで利権化する。つまり、犯罪の撲滅は、巡り巡って政治権力闘争とも絡んでくる。
 冒頭の個人情報を使った恐喝は、当局内部の協力者なしでは成立しにくい。黒社会と政治権力、治安機構は表裏一体とも噂される。また、黒社会も様々なセクトに分かれている。
 重慶市の共産党書記で、前商務部長の薄熙来氏が、8月にやくざ団体の一斉摘発を行った。約1400人が逮捕され、市民のみならず全国から拍手喝采を受けたが、北京から落下傘人事で降りてきた彼が、そう簡単に市政府を掌握できるはずがない。これだけのことができたのは、協力者の存在があったからだと言われている。
 一説によれば、対立関係にあるやくざ組織の一方と薄熙来氏がつるんで、もう一方のヤクザ組織をつぶしにかかったという。重慶市で実績を上げて北京中央への返り咲きを狙う薄熙来氏と、対立組織をつぶそうとするヤクザ組織の利害が一致したという解説である。
 犯罪の根絶はどこの国でも困難だ。そして、中国の場合、犯罪や犯罪撲滅活動は、往々にして政治絡みになることを意識しておくべきだと思う。
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まぁ、イタリアのマフィアも似たようなモノですが。

異民族に征服された歴史あるエリアには良くあることです。

一種の民族的レジスタンスでもあり。

しかしその本質は下劣な山賊集団でもある。

そもそも中共政府が同じような集団だ。

ヤクザ、暴力団と同じ。

所詮は金と力で結ばれた穢れた存在。

人の弱さと恐怖が生んだ、原初のシステム。

人間集団の吐き出す排泄物のようなモノ。

恐らくは宇宙時代も生き残る人間の闇。


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