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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

コニシキソウ - こまい花17

2020-08-24 21:01:31 | みんなの花図鑑

いきなりアップの画像ですが、この画像にコニシキソウの特徴を一番よく表わすものが写っています。
ニシキソウの仲間の花はみな 杯状花序カップ状花序)といって、苞葉の変化したカップ状の器官から 雌しべ・雄しべ・腺体(蜜腺)とその付属体がうまれてきます。
コニシキソウで一番目立つのはカップの縁に生まれる4個の黄褐色~ザクロ色の腺体と、その周りに花弁のように見える4個の白い(淡紅色の)付属体です。




上の画像では 毛で覆われた子房が生産されています。ザクロ色の腺体と白い付属体は4個づつなのですが、この子房が生まれてすぐカップに収まり切らなくなりカップの外にぶら下がるようになるので、そのためカップの口の片側に移動しています。




これがちょっと引いてみたコニシキソウの姿です。やはり白いこまい花が咲いているように見えますね。




別の株のコニシキソウの一時期の姿です。大きくなった果実はカップの横に花柄を折り曲げてぶら下がっています。果実はオオニシキソウと形はよく似ていますが、表面に毛がいっぱいあり、それが つるッとしていたオオニシキソウとの違いです。




これは初期の花で 腺体と付属体の中から めしべが産まれて来ているところです。柱頭はごく薄い赤色で3裂しさらにその先で2裂しているのが分かります。一番下の黄色い部分は おしべの花粉でしょうか?




これはまた別の個体です。最初に見た個体は全体が赤く見えましたが、これは オオニシキソウと同じような緑の葉をしています。
腺体の周りの付属体は 一部ピンク色をしているものがあります。
この個体は 葉の中央に 細長い斑紋がありません。(斑紋のあるナシは 識別指標にはなりません)




葉裏はこのように細い長い毛が付いています。
果実がいきなり枝から付いているように見えますが、実際はみな向こう側にあるカップから生まれて子房(果実)ぶぶんだけこちら側に垂れてきたものです。




ちょっとピントが甘いですが、花の拡大図です。腺体はあめ色、その付属体はピンク色をしています。



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