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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

アカネ科のヤイトバナ - 夏のツル

2022-08-11 06:00:05 | みんなの花図鑑
<夏のツル>特集の最後はアカネ科のヤイトバナです。


ヤイトバナの「やいと」とは灸のことを指し、花を伏せて置いた姿が灸に見えることや、花の中が赤い様子が灸を据えた跡に見えることに由来する(Wikipedia「ヘクソカズラ」)
ヤイトバナはこの花の別名で、標準和名はWikipediaの項目名のとおりです(´v_v`)




「地方により、サオトメバナ(早乙女花)、サオトメカズラ(早乙女蔓)ともよばれ」てます。(同上)




花は白い小さな筒状で、中央のえんじ色が美しく印象的です。拡大すると、花筒の内側に、先の丸い腺毛が密生し、外側も数珠のような腺毛に被われています。(NHKみんなの趣味の園芸>千葉県立中央博物館 生態園さんの園芸日記「ヘクソカズラの花」より)



花の内側には、細長いやくを持つ長短2種類の雄しべが、貼りつく様に着いています。雌しべは下部で2本に割れて細長く、割れた内側に多数の突起があり、筒の入り口を塞ぐかのように折れ曲がっているのが特徴的です。蜜は雌しべの基部から出ます。(同上)





このような花の形態は、コハナバチのような小型のハナバチが、花奥の蜜を求めて身体ごと花筒の中に入り込んだ際に、虫に花粉を擦り付け、同時に受粉するよう進化した結果と考えられます。腺毛の役割はよく解りません。アリなど蜜を盗む昆虫が花の中に入り込むのを防ぐためと説明されていますが、もっと他の役割もありそうです。(同上)



特集はヤイトバナをもって<夏のツル>から <アカネ科>に移ります。


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