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アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ヤハズソウ - こまい花23

2020-08-28 22:19:21 | みんなの花図鑑
ハギの仲間ですが、この花はホント小さいです。


愛知県緑化センターの実習舎周辺ですが、このあたり、キツネノマゴがいっぱい生えています。この花はキツネノマゴに紛れて咲いていて、しかも花の色と大きさも、ある程度似ているので、近くに行ってみないとまず見つかりません。
蝶形の花と 脈線のはっきりしした葉を見れば、すぐハギの仲間では、と分かります。
「ヤハズソウ」のヤハズは「矢筈」、すなわち弓矢の弦にかける矢羽のことで、葉を引っ張ると斜上する支脈に沿って矢筈状に切れることから。

矢筈の紋所の一つ「丸に違い矢筈」
(goo辞書「矢筈(やはず) の意味」より)



花は葉腋に1〜2個つき、淡紅紫色で長さ約5mm。萼は果期に長さ3〜3.5mmでまばらに伏毛がある。(野に咲く花)(松江の花図鑑「ヤハズソウ」)




ヤハズソウによく似た草に マルバヤハズソウがあります。ヤハズソウの茎に生える毛は下向きに付きますが、マルバヤハズソウの毛は 上向きにつくそうです。もちろん名前のとおり 葉が丸いのも識別点ですが、丸いかどうかは 比較の問題なので、茎の毛を見たほうが分かりやすいと思います。




旗弁は淡紅紫色、紅紫色の筋模様が放射状につく。長い翼弁と舟弁は白色、舟弁の内側の先が茶色になる。(三河の植物観察「ヤハズソウ」)



ハギ(赤と白) - こまい花22

2020-08-28 18:19:55 | みんなの花図鑑
クズ、オミナエシと秋の七草をつづけてきたので、種類がよく分かりませんが 総称で<ハギ>。
見出し画像は ハギの花を撮っていたら、蛾が吸蜜にやってきました。



まず<赤い萩> 晩夏によくみる ミヤギノハギ。 場所は 愛知県緑化センターの日本庭園。
ハギの花はマメ科の典型的 蝶形花で、
上の5枚のうち一番大きいのが 旗弁。これはここに花があるよ、と虫に知らせるためのフラグの役目をするので。
下にあり、左右に翼を広げているのが 翼弁。中央で突き出しているのが 舟弁(竜骨弁とも)でこの中におしべ・めしべが入っています。



ミヤギノハギは 園芸品種で、本州日本海側の多雪地帯に分布するケハギから選抜されたという説が有力ですが、ケハギの花は大きいそうなので、もしかしたら、このハギは ミヤギノハギ ではないかもしれません。計ってみてないけど、このハギはとても小さくアレチヌスビトハギを一回り大きくしたくらいです。
蝶形花に 蛾が来てました。




慌てて写真を撮りましたが、吸蜜しているときは集中しているので、これくらい近づいても逃げません。




向きが 上を向いてますが、これは受粉が終わったとみられる花です。花弁の色が紫になり、シベが舟弁から顔をのぞかせてます。




この花は 紫色でシベが見えてますから、たぶん 受粉の終わった花だと思います。蛾が一生懸命蜜を吸ってます。 蜜って 受粉後も出続けるんでしょうか !(^^)!




つぎは、白い花のハギ。

日本庭園とは別の場所に 白花のハギがありました。




ミヤギノハギの変種で シロハギ というのがあるから、それかもしれないです。(不案内ですみません)




この花はきれいな<雄しべ筒>が見えてますね。花が白だと 雄しべ筒さえも 優雅に見えますね (^^♪




シラハギの学名を見て驚きました。こんなにあるのです (´v_v`)
[学名]
Lespedeza nipponica Nakai 'Japonica'
Lespedeza japonica L.H.Bailey 'Japonica'
Lespedeza thunbergii(DC.)Nakai subsp. thunbergii form. albiflora(C.K.Schneid.) H.Ohashi、
Lespedeza japonica L.H. Bailey 'Albiflora'







オミナエシ - こまい花21

2020-08-28 09:49:27 | みんなの花図鑑
昨日 クズの花をアップしたので、関連して <秋の七草>をあと2つほど。まず、ひとつひとつは<こまい花>のオミナエシから。



愛知県緑化センターのロックガーデンにて。
オミナエシは オミナメシ とも呼ぶそうですが、どうもこの「メシ」とか「エシ」が何に由来するのかはっきりしていないらしいのです。
「メシ」の意味は不明であるという。子供の頃にはままごとでこの花を器に盛ってご飯(黄な粉ご飯)に見立てていた。ご飯の意味でも良いのかもしれない。(岡山理大・植物雑学事典「オミナエシ」)




オミナエシ(女郎花 Patrinia scabiosifolia)は、合弁花類オミナエシ科オミナエシ属 の多年生植物。秋の七草の一つ。(wiki「オミナエシ」)
オミナエシ科 : APG植物分類体系ではマツムシソウ目のスイカズラ科に含まれるが、オミナエシ科として分離してもよいとしている。(wiki「オミナエシ科」)




黄色の花を散房状に多数つける。(野に咲く花)(松江の花図鑑「オミナエシ」)




花は直径4mmくらいで、花冠は5裂し、筒部は短い。筒部の下の子房には小苞が接している。雄しべは4個。花柱は1個。(同上)




スイカズラ科オミナエシ属
オミナエシ属やカノコソウ属、ノヂシャ属などの子房は3室あるが、1室のみが結実する。(同上)