goo blog サービス終了のお知らせ 

Dr.Horiiのひとりごと

徒然なるままにクルマや日々の出来事を書きとめた雑記帳です。
個別連絡は075-934-0282までお願いします。

1300峡角ヘッド改エンジン制作 その2(ピストン選択)

2012-02-09 19:39:11 | PF氏の部屋

左はノーマル1,800 ρ=9.4、真ん中は75ターボ(当然80°ヘッド用) 右がアルファーGTV2.0TB用


 狭角ヘッドを組み込むエンジンは、どのブロックをベースにするのか。 排気量はどうする。
1750GTAMに倣うなら、アメリカ仕様の551エンジンを加工し4連ライナーにして、ということになるが、元のエンジンの素性とエンジン制作価格と後々のメンテを考慮して、1750のブロックを使い、ノーマルのままのライナー方式で行くことにした。


ここでなぜ2000ブロックにしないのかというと。
2000のエンジンは、それまでのエンジンとパーツを共用し、1750のカムを流用しながら(すなわち、ヘッドの燃焼室のバルブ位置のピッチはそのまま)ブロックピッチだけ変更している。
見ればわかるが、、1800までの半球型ではなく、多球型にして、バルブの位置のずれを補正しているが、そのオフセット量が、1番と4番、2番と3番のグループ別の燃焼室形状となっている。 これは火炎伝播距離、燃焼室に対するポート位置が、同じエンジン内で2種類あるということになり、要するにもはや本当の4気筒エンジンではなく、360クランク2気筒X2という設計である。(結果として2000は生まれついて振動の多いエンジンになった)

2000のブロックに、AMヘッドを乗せても、2気筒X2のエンジンというハンデからは逃れられない。かといって、本物のGTAMのように、4連サイアミーズブロックまで用意できないので、将来のメンテを考えて、1800のノーマルボアーで行くことにした。(本当は、ライナーの寸法管理がいい加減なので、0.5でも1mmでもオーバーサイズのピストンを作って、ボーリングしたかったのだが、オーナーがよその工場でボアアップしたライナーがよく割れているとの情報から、ボアアップは、あまりして欲しくないと言われ断念し、80ミリボアーピストンを探すことにした。


左はノーマル1,800 ρ=9.4、真ん中は75ターボ(当然80°ヘッド用) 右がアルファーGTV2.0TB用


幸いにも、1800エンジンには、75のターボという低圧縮モデルがあり、そのピストンが使えないかと手に入れたが、思った以上に、山があり、使用不可能だった。
ならば、アルファGTV(Type916)のTBが、80ボアーだというので、そのピストンを手に入れてみた。


左はノーマル1,800 ρ=9.4、真ん中は75ターボ(当然80°ヘッド用) 右がアルファーGTV2.0TB用


形状的には、ツインスパークの鍛造ピストンとよく似た感じのTOPで、これなら使えそうだがコンプレッションハイトが2mmほど高いので、少しハイトを落とさねばならないが、ターボ用ピストンで、ヘッド肉厚もあるので、リセスを掘って、ハイトを下げても十分使えると判断した。なおこのピストンは、オートサーミックタイプが多いロメオの純正の中で、異例のモノメタルであるのも、このピストンを選んだ理由である。


ヴェノーリアの75T/S用鍛造ハイコンピストンと比較


左がヴェノーリアの75用 右がGTV2.0TB用


ピンを挿しこめば、ハイトの違いがよくわかる。ハイトは2mmほど違うが、TOP高さはほぼ同じ。これなら加工すれば使える



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする