leka

この世界のどこかに居る似た者達へ。

もっと、もっと!!DRUMTAO!!!3

2016-02-23 18:44:23 | showman
ステージ向かって右に江良さん率いる村の男達、左にぐっさん率いる男達が陣取り、戦いが幕を開けます。

太鼓によるガチバトルの始まりです。

ベビーフェイス軍団の叩く太鼓は小さくて、子気味良く高い音の出る太鼓です。床に太鼓を支える台を置いて、打面は上。奏者は正面から見ると正座している様な形で叩いていました。

対して、ヒール軍はそれよりも大きくて低く響く音の出る太鼓。奏者に対し横に置くタイプで打面は左右二つ。ヒール軍団らしく立てひざをつく感じで迫力満点に叩きます。



タタタタタタタタ、と言う高速で高い音の連打。複数の人数で叩く音に乱れはありません。
ベビーフェイス軍の太鼓の音は、空からまっすぐに降って来る春先の雨の様でした。

ヒール軍団はドンドンと言う太い音。長い髪を振り乱し、うねるように身体を揺らしながら重い音の粒を叩いて飛ばします。
水藤リーダー、山本啓介さんが特に迫力がありました。カッコ良かった~~


そんな風に交互に叩き合い、白熱する太鼓合戦。
美しい音、迫力のある音、チームプレイならではの技が披露されると客席から拍手が起きていました。


アタシはTAOを観に行き始めてから、ずっとこんな風な”ガチバトル”が観たかったので、この太鼓合戦場面は凄く嬉しかったです。


さて、しかし物語では、この戦いの意味するところは何なのかが問われます。

亜里沙さん演ずる天女が登場し、舞台のセンター、セットの一番高いところで太鼓を叩きますが、その音はどこか哀しく響きます。

舞台上手に江良さん、下手に山口さんが随分長い時間佇んだままの演出です。

亜里沙さんの叩く太鼓の音は、こわばった二人の表情に少しづつ和らいでゆく何かを映します。

憎しみや怒りにかまけてぶつかり合う己の内にあって、何の意味があろうかと自問するかのような、人間らしい、憂いのある表情でした。


麓さんが太鼓を手に登場し、全ては一つの太鼓の音から始まった事を二人の男に、そして観客達に伝えます。

3人が共に太鼓の音を紡ぎ出せば、そこにはもう、憎しみや怒りの色はありませんでした。



















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