leka

この世界のどこかに居る似た者達へ。

我らがアルカディア ②。

2023-02-17 22:29:01 | music

ちびなババァメタルは、BABYMETAL のライブのオープニングを肉眼で目撃出来ませんでした。

この日のライブのネット等の記事を読むと、アタシが思っていた物は正確なオープニングではないかも知れないと思い始めました。

ごめんなさい🙇。思い込んでいただけで、違うかも知れません。

 

しかしともかく、ライブは始まったのです。

美しいMOAMETALを観た時に思わず泣いてしまったババァメタル。

そして1曲目が始まったのです。

「METAL KINGDOM」

荘厳な玉座に座り、SU-METALが一言目を発する。

まるで自然に、まるで天から降る静かな優しい雨の様に、聞き覚えのある声がそこに居る全ての人々に注がれました。

もう、泣くしかなかった。

沢山のキラキラした宝石のついたティアラを嬉しそうに頭に載せ、少し恥ずかしそうにしていた女の子はもうそこにはおらず、彼女の頭には銀色の冷たく光る王冠がある様に見える。

それは未だ玉座に腰掛けながら歌う彼女の頭上で、暗がりの中時折プリズムの作り出す光りの様に輝いている様に見えた。

いや、実際にはSU-METALは王冠など被ってはいなかったけれど、彼女の凛とした雰囲気がそんな想像をさせました。。

 

SU-METALが立ち上がって重いギターリフが入る。先が二つに分かれた長い杖を掲げ、メタルの王国の歌を歌う。

歓喜に震え、涙を流し、キツネサインあげるのは女王に愛されし人々だ。

TEAM BABYMETALの創り出すシアトリカルな演出に完全に酔ってしまう。

思うつぼだ。

でも、そんな気持ちになりたくて彼らのライブに足を運んでしまうのも事実。

 

2月23日にこの二日間のディレイ・ライブビューイングがあるので多くは書きません。

と言うかあまり見えなかったので正確に書けないので止めておきます。

でも、心配していたど真ん中の柱でまったく見えない、なんて言う事はありませんでした。

BABYMETALのパフォーマンスするステージは移動型で、ちゃんと肉眼で見えた時もありました。

 

先行配信の3曲はとても良かったし、「monochrome」のイントロで激しく横揺れしました。

あのイントロは本当にかっこいい

そして新しいアルバムからの曲で配信されてない曲で凄く綺麗な曲がありました。

でも、とても歌うのが難しい曲だと思います。

次に歌うメロディーのガイドになる音がない、それがずっと続く曲でした。

すぅちゃんは、階段を一段一段しっかりと昇るように丁寧に歌っていました。

ワンフレーズ歌い、すぐに口元からマイクを横に離し、また歌うと言うすぅちゃんの素早いアクションが見えました。

ブレスが入るのを嫌ってなのか、ブレスが入ると次の音を見失いがちになるのか、真相は分からないけど意味のないアクションには見えませんでした。

そんな風に丁寧に、心を込めて歌をより美しく表現して届けてくれるすぅちゃんがアタシは大好きです

 

こうして観るとSU-METALの髪飾りが小さな王冠に見えなくもないですね。

再会出来て涙が出てしまった夜。

もう、沢山の人達が観ているMV。

何回も観てしまいます

BABYMETAL - METAL KINGDOM (OFFICIAL)


我らがアルカディア ①。

2023-02-02 18:07:54 | music

1月下旬の千葉・幕張。

寒かったですね。色々な事情からグッズを諦めて会場に着いたのはギリギリの時間でした。

 

10BABYMETALが終わり、たなびく雲海の中にSU-METALとMOAMETALが姿を消して二年近くが経過。

BLACK BOXと言う謎の箱を購入する経済力がなく、アタシは一度TEAM BABYMETALから籍を抜きました。

サイトの説明文を何度読んでもBLACK BOXがどう言う物なのか分からなくて、そんなよく分からない物に15000円も払えなかった。

 

それから少しして、コンセプトアルバムが出るよ、ライブがあるよ、と言うお知らせが届き、メタルネーム引継ぎしなかったので最速先行には申し込めなかったけどなんとか初日のチケットをゲットする事が出来ました。

指定席で1枚15000円。両日参戦は無理でした(´;ω;`)ウゥゥ。

BABYMETALの復活を見届けたい気持ちは山々ですが、仕方ないのdeath

 

LINE登録はしていた為、お知らせは受け取る事が出来、BABYMETALの復活に向けてカウントダウンが始まった事も知っていました。

が、なんと言うかお知らせが断片的だからなのか、2年近く間があいてしまったからなのか、以前の様な心の高まりがありませんでした。

こんな気持ちでライブに行っていいものなのか。

すぅちゃんともあちゃん、神バンドの皆様に失礼なのではないか。

 

こう言う時、何の理屈も役立たずな時、心を揺るがすのは「表現」された物。とにかく表現そのもの。

小神様が突然メタルギャラクシーに旅立ったあの時もそうだった。

私達は「STARLIGHT」と言う曲の冒頭、SU-METALのどこまでも、この空の彼方までまっすぐに飛んで行く様な美しく透き通ったロングトーンにどれだけ救われただろうか。

あの声をたどって行けばいつでも小神様に会える様な気がしたんだ。

すぅちゃんの声が連れて行ってくれる。案内してくれる。

 

LINEで受け取る断片的なBABYMETALの中にはいくつもの欠片が見え隠れして、早く全貌を知りたくて日に日に心の温度が上がって来るのを感じました。

そして復活のパーセンテージが99%まで来た時、あと1%は幕張メッセで、とのメッセージが流れました。

もう、行くしかない。

我らがQUEENと我らが神々に会いに行こう。

 

午前中に用事があったのと、BABYMETALの物販は3時間又はそれ以上並ぶのが恒例なので、この寒空では無理と判断し早々にグッズを諦めました。

会場に入るとライブ前の雰囲気が懐かしくてちょっとニヤリとしてしまった。

でも、ああ、そうか、幕張メッセの指定席はフラットな地べたなんだった。

と、気付く。

横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナみたいに、後方へ行くにつれ勾配のついた座席ではないのです。

アタシよりも後方のブロックなら一段高くなっていたけれど、アタシの席はモッシュピットのすぐ後ろのブロック。

そしてアタシのいるブロックの後方は、オペレーター席のやぐらが組まれていて座席スペースが存在しなかった。

 

客電が落ちて雪崩みたいなざわめきが起き、指定席の人々が立ち上がった。

予想していた通りの景色に絶望する。

ああ、全然見えない

見ようとすると男性の後ろ頭だらけ

しかも、なんか、目線の先にでっかい柱がある

155㎝のチビババァメタルはおろおろするばかり。

どんなステージなのかも見えてないが、ライブが始まった。始まってしまった。

皆、「おおーーーーーっ!」と言うか「ぐぅぅおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーっ!!!!」みたいな声を上げてる。

見えていないのにアタシの心臓もバクバクしている。

大画面を見ると数人のベールを被った女性が並んでステージを歩いていた。手にはリング横に2つくっつけたような先端の長い杖を持っている。

どうやらその一団はステージの端にある2匹の狐レリーフがついた大きな扉に向かって歩いているみたいだった。

ゆっくり厳かにその扉に近づくにつれ、オーディエンスの声も更に大きく響く。

そしてついに、その扉が開いた。

あの玉座。

針の山の様な背もたれのついた、麗しさや煌びやかな装飾の一切を排除した黒一色の荘厳なあの玉座があった。

そしてそこには黒衣を纏った我らが二人の女王が静かに座っていた。

 

これは復活の儀式。

オーディエンスの地割れを起こしている様な声に包まれ、身じろぎせず真っすぐに前を見据えているMOAMETALが大画面に映った。

威厳を持ち凛として凄まじく美しい。

感激して心が震える。

涙が溢れてしまった。

やっと会えた。

アタシのいる位置からはSU-METALは見えない。でももう、見えないなんてどうでも良かった。

心がずっと震えていて、ここに居られる喜びに満ち満ちていた。

大きな爆発音がして、オーディエンスの歓声と共に最後の1%まで復活が遂げられた事を告げた。

アタシたちが待ちわびた瞬間だった。

 

 

つづく。