~step by step~[ 側弯症ライブラリー]患者の皆さんへ

側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

現実を見つめる為に - 進行する側弯カーブの状態を理解し、専門の先生とよく話し合ってみて欲しいのです

2018-03-07 13:10:20 | チャート・図による説明


 手術しなければならないということを受け入れるのはとても辛いものです。

 とても苦しいものです。

 それは、その本人にしかわからないことであり、

 それは、その本人にしか決められないことであり、

 そして、その本人にしか決められないことだから、

 だから、とても苦しくて、悩みます

 この特発性側弯症という病気になったことを苦しみ

 その上、さらに 手術をするかどうかということを

 自分の、....まだ小学生の自分が、まだ中学生の自分が、

 決めなければならないのですから

 
 お母さんも苦しみます

 自分のせいではないのか

 自分のせいで、こどもを病気にしてしまったのではないか、と。


 だから、

 手術をするな、手術をしなくても治る、手術はしなくても治せる

 手術は危険だ、命を落とすことになる、半身不随になったこどもを知っている

 そんな危ないことをしなくても、自分は何千人も治してきた


 そんな言葉を聞けば、誰でも、「それ」に頼りたくなります


 でも、彼らが万能ではないことは、

 お子さんも、

 そして

 実は お母さんも

 頭では わかっています

 頭では わかっているのです

 でも でも でも もしかしたら、もしかしたら、もしかしたら

 その思いが、

 お母さんを苦しめます



 お母さん ひとりで悩まずに 思春期特発性側弯症の治療をたくさん経験している
 専門病院に行って、先生と話をしてみてはいかがですか?

(参考:「思春期特発性側弯症の病院選択のひとつとして」)


 この問題については、多くのお子さんの病気を診てきた先生には、先生の実体験もあり
 そして、先生としての意見もおありだと思います

 その意見を聞いて、納得できることになるか、あるいはその逆かはわかりませんが

 悶々と悩んでいるより、正直にぶつけてみたほうがいいと思います


 なによりも、悩み続けるお母さんの姿を見るのが

 お子さんには、一番 辛いのですから



 ただ、ご存知のように 先生がたはとても忙しいですから

 最低限の勉強は事前にして、わからないこと、知りたいことは しっかりとメモをして

 それから 先生とお会いして、話をして下さい


 下のチャートは、側弯症と診断された100人の子どもが、その後どういう経過をたどるか
 ということを要約してみたものです

 (先生から、修正が入ることもありえますが)

 
 この流れのなかの、どこに お母さんのお子さんが位置するのか、
 そして、その位置を踏まえた上で、
 整体なり、体操なりが、どういう効果を持つものであるかについて
 先生の意見を聞かれては いかがでしょう




 これは、カーブの大きさをレントゲン写真を踏まえて一覧にしてみたものです




 注意していただきたいのは、お子さんのカーブ進行は 左写真から右写真に向けて
 一直線になるものではない。ということについてです。

 上チャートで示したように、軽度側弯であれば、その大半は進行しないか、自然緩解することが
 わかっています。 装具療法を適切に行うことで、辛いですが、一日23時間装着では
 その患者さんの90% (100人であれば、90人は)手術をすることなく、治療完了を迎えることができています




 20度以下、という角度をもう一度 これらのレントゲン写真を見て感じてください

 多くの場合、進行しない・自然緩解する。ということが、このレントゲン写真から理解していただけると
 思います。 普段どうりの生活をして下さい、という先生の説明が理解できると思います。




 初診時25度以上からは、装具療法も視野にいれて考えていくべき時期になりますが、
 だからこそ、専門の先生に診てもらうことが、お子さんのために、お母さんができる
 最善の出来ることだと思います。




 ショッキングかもしれませんが、これが現実の姿です。
 コブ角 50度を超え始めると、姿が如実に変化してきます。

 側弯整体に通い続けて、この角度になっても、手術はしてはいけないと整体師に洗脳されて
 手遅れになる状態になってから、病院に駆け込んできた こどもたちが大勢います

 某整体の書いた本には書かれていませんが、どうにもならずに病院に行くように言われた
 お母さんも大勢います

 40度、50度のコブ角を矯正できた体操はありません
 
 体操で30度を矯正して、その角度が5年後も継続していた。というデータも見たことがありません





 思春期特発性側弯症では、世界中の専門医師が、過去100年以上をかけて蓄積してきた
 患者さんのデータを踏まえて、側弯症のカーブが進行する「リスク」というものを
 表形式で示すことができています。
 もちろん、これは予測モデルであって、これが完全であるというものではありません
 しかし、今後の方向性を 冷静に理解するためのツールにはなることは
 おわかりいただけると思います













 側弯整体師の皆さん、Schroth体操を勧める理学療法士の皆さんへ

 手術がなくならないのは、子ども達が整体に通わないからですか?
 手術がなくならないのは、お母さんが子どもに体操をさせないからですか?

 整体に通えば、体操をすれば、手術はなくなるのですか?

 整体に通えば、体操をすれば、手術はなくなるという証拠を示してください

 3年後、5年後、10年後のデータを示してください

 貴方がたの目的は何ですか?

 本当に治る、というのなら、それを適切な医学データで示してください

 もしも、「やらないよりはましだと思う」ということであるならば

 「やらないよりはましだと思う」と正直に言えばいいこと

 「1年後も 2年後も 3年後も 5年後のデータはもっていないけど、やらないよりはましだと思う」
 
 と正直に言えばいいこと

 それを見れば、

 「やらないよりはましだと思う」という考えに、納得できるお母さんは

 悩むことなく、整体でも 体操でも お子さんに説明できるのではないですか


 
 お母さん方は 悩んでいるのですよ

 こどもの病気のことで すでに悩んでいるのですよ

 それ以上の 悩みのタネになるような、誤魔化しの宣伝は止めましょうよ

 正直に言えばいいこと

 「やらないよりはましだと思う。」 と。

 

 そして、手術が必要となる状態があることを 正直に説明して下さい

 お母さん方は、手術をしなくてよくなることを願っているのです

 あなた方は、わかっているはずです

 自分たちで何ができて、何ができないか。ということを。

 ある限界を越えたら、手術が必要になる、ということ。

 そして

 その限界を自分達で、止めることができないことも。


 手術が必要となることがある、

 ある限界を越えたら、手術を止めることができない

 手術を止めることは、できないけれど

 「やらないよりはましだと思う」と、正直に説明すればよいではないですか。


 


もし参考になるのであれば

winterさんへ ..... 自分を責めないでください


お母さんは自分を責めないでください


august03


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