城址史跡を歩く。

日本の城や城址、史跡などを見て歩くのが好きです。
今のところ、九州の城址・史跡が中心です。

松尾城址(福岡県)

2013-02-11 | 城(城址)歩き
2013年2月10日(日)

この日は福岡県朝倉郡にある 松尾城址 を見学。

松尾城 は筑前豊前の国境に位置する。
戦国時代、秋月氏の家臣であったとされる 宝珠山山城守 の居城だったとされている。
慶長5年(1600年)関ヶ原の戦いの功により、黒田長政 が入国。
翌年には筑前領内に六つの端城が設けられ、
その 黒田六端城 の1つとなったこの城には、中間統胤 が入城した。
その後、元和元年(1615年)の一国一城令により破城となった。

国道211号線小石原交差点近く、
今では廃校になっている小石原小学校の門を入っていく。
グランドに駐車できるようになっているので、広くて車を停めやすい。



13:13
すぐに案内板があり、山道を登っていく。
城址は150mほど登った場所にあると書かれてあった。





案内標識が所々にあるので分かりやすい。



最後の登り。



13:18
開けた場所に出ると、土手の上に石垣が見えた。
城の 主郭南側の石垣 となる。
この城の 主郭 はニ段(上段・下段)で造成され、石垣や土塁で城壁がつくられている。

【主郭南側の石垣】

更に登った、主郭下段南側の石垣の様子。
飛び出した所は 横矢 とよばれ、ここから城壁に迫った敵に対して側面から攻撃を加える。



城の 虎口 北側の石垣。
補充修復されていて、当時の様子がよくわかる。

【虎口(北側)石垣】

主郭周囲の石垣。
石垣の修復は現地に残る石材を用い、築城時と破城時をイメージして復元されている。



小規模な主郭だが、横矢を4ヶ所設けた戦闘的な造りとなっている。



これは破城時の石垣を再現したものだろう。



主郭北側は築城時の 土塁 が再現されている。



主郭下段からみた虎口の様子。



虎口より入ってすぐの所にある、主郭下段の 礎石
これら礎石や石垣は、
黒田長政の時代に筑前六端城として改築された際に造られたとされる。
主郭上段にも礎石がみられ、当時は建物があったと推測される。



南側の石垣からみた城の急な斜面。



城の斜面には 堀切畝状竪堀 が見られる。
いずれも侵入してくる敵の集団行動を防いだものと考えられる。

【東側斜面の三重堀切】

これらの堀は秋月氏の領土となった16世紀代のものと考えられている。

【北側斜面の畝状竪堀】

主郭上段にある 櫓台

【櫓台】



北側からみた櫓台。



櫓台からの眺望が素晴らしい。



雪化粧の英彦山が見えた。



主郭下段より、城全体をみる。



西側斜面より、虎口を見上げたところ。



この松尾城址、整備がいきとどいたきれいな城址だった。
眺望もよく、気持ちのいい場所だった。