かかりつけのお坊さん 奮闘編

転勤も定年もリストラもない、失うものは何もない最強な坊主が日頃の“感謝”を言葉にこめて、日常を綴ります。

どのように死んでみせるか

2012-09-21 18:12:08 | 如是我聞
人間の“尊厳”ということを考えるとき、

私には、「どのように死んでみせるか」ということも、

大きなテーマのひとつである。


ひとりの医師として、「自然死のすすめ」を提唱しておられる

中村仁一先生が、広島での講演会で、お話をされた。

そのことが、中国新聞に掲載されていた。

先生が言われる“自然死”とは、「餓死」のことである。

以前にも、このブログで著書とともに紹介したことがある。

飢餓状態になると、脳内モルヒネのような物質が出る。

その物質のおかげで、本人は穏やかに死ぬことができる。

無駄な栄養も、点滴も、酸素吸入もいらない。

1週間から10日で、枯れるように死んでいく。

家族にとっては、「苦しがる」ことが一番つらいのだが、

中村先生は、

「苦しくはないんだから、安心してください」と、

家族に呼びかける。


 繁殖を終えたら、生き物としての賞味期限は切れ、
体も不自由になるけれども、それと引き換えに今まで
気づかなかったことに気づき、見えなかったことが
見えてくる。それに人間としての役割は残っている。
 老い、不自由さと折り合いをつけながら、気づき、
感謝して生きてみせる。それからできれば何も
しないで自然に死んでみせる。それをやってみせると、
次の人たちが非常に安心するんじゃないでしょうか。
死ぬってあんなもの。そんなに怖がらなくっていいと。
   ( by 中国新聞 )


医療は不確定である。

やってみての結果でしかない。

医療とどう向き合うのか。どう利用するのか。

それは、私たちが決めればいい。

それを「主権在患」というのだそうだ。


なかなか、簡単には、死ねない!

でも、自分の人生だけは、自分の意思で貫きたい。



広島ブログ いつも、ありがとうございます

【きょうの惑い】

私の後ろには、誰もいません。

民主党代表選に圧倒的な勝利を果たした野田総理が、

直後の挨拶で、このように決意とも皮肉ともとれる

思いを述べた。

小沢グループという障壁が除かれ、かつ圧倒的な支持が

野田さんをして、こう言わせたのだろう。

誰もついてこなくていい。

これからは、自分ひとりで、政治決断していく。

党内向けというより、来週にも決まる自民党総裁選をにらんだ

挑戦状のような気がする。

「野田さん。ほんとうに誰もついて来なかったら、
 どうするの?」
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