Vers la lumière 光ある方へ・・・

AtelierGrace発、ステンドグラスと教会のブログ。

二戸・奥中山小旅行

2024-08-26 17:58:01 | 教会巡り
今年の夏休みは、今まで行く機会のなかった県北へ。いつか日本基督教団奥羽教区(北東北)の全ての教会を訪ねたいと連れ合いと話していますが、今回は岩手県だけど岩手地区ではなく北東地区に入っている奥中山教会と二戸教会をお訪ねしました。



日本基督教団奥中山教会。同じ高原だからなのか、昔行った軽井沢を思い出します。



講壇の後ろがガラス張り!鹿や狐がやって来そう。

 



思いがけず、素敵なステンドグラスとガラスモザイクに出会いました!



奥中山教会旧会堂。現在は老朽化で使用していないそうですが、何とも可愛らしく趣のある建物。個人的にはこちらもこのままずっと残してほしいなぁと思います。

 

御所野縄文公園。ずっと行ってみたかったのがやっと叶いました。暑い日だったけど、竪穴住居の中はちょっと涼しいかも…。



二戸教会。残念ながらお留守だったので外観のみ見学。またいつか!

  

こちらもずっとお訪ねしたかった二戸のシュトルムロード。大平球場のスコアボードの裏辺りにあります。カトリック二戸教会で司祭を45年間務められたゲオルグ・シュトルム神父が植樹した場所です。二戸教会やシュトルム神父のことは写真集『古教会への誘い』や『木を植えた人・二戸のフランシスコ』という本で知りました。最近では盛岡の野の花美術館でシュトルム神父の植物画の展示が開催されていて見に行きました。とても素朴で家庭的な温かみのある教会をいつかお訪ねしたいと思っていたのですが、残念ながら教会は2017年に取り壊しになり、今は残っていません。



風が木の葉を揺らす音に心癒されるひと時を過ごしました。

そしてこの日のお宿は、座敷わらしで有名なR荘さん。後で知ったのですが、遠藤周作さんもかつてこちらに宿泊し、エッセイに書き残しているとか…。2009年に火災に遭い、現在の施設は新品ピカピカ。こんな快適そのものの宿に本当に座敷わらしなんて出るのかしら?と思っていたのですが…夜、なかなか寝付けず、しかも金縛りに遭ってしまった。うぅ…まぁ、普段から金縛りにはよく遭うのですが。

 

二戸2日目。この日もいいお天気。男神岩・女神岩展望台。二戸の町が一望できます。



そしてここへ来て何故かオーブのようなものが撮れてしまう。まさか、座敷わらしくんついてきちゃったのか!?しかしそれじゃお宿は困るだろうに…

 

 

瀬戸内寂聴さんが住職を務めていた、天台寺。境内のあちこちに可愛らしいお地蔵様がいました

楽しい2日間を過ごさせて頂き感謝でした。岩手在住12年目ですが、まだまだ未知の場所がいっぱいです。

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瀬戸内海の教会巡り

2024-08-05 13:23:09 | 教会巡り
久々の!教会巡り記事です。前回は2021年4月、コロナ禍の中豊橋の教会附属幼稚園のステンドグラスを取り付けに行った時。コロナ禍に入って県外への移動そのものが激減して、1年に1度も岩手県を出ない年も!ありましたが、やっと遠出が出来るようになりました。あちこちの教会を訪ねる機会にも今後また恵まれると思います。

先々月の出来事になりますが、6月24日(月)から26日(水)と、日本基督教団の中で、教派としてバプテストの伝統を持つ教会の集まりである“新生会”の行事で、瀬戸内海を訪れました。今回の旅先は、瀬戸内海の生口(いくち)島にある日本バプテスト同盟 瀬戸田バプテスト教会(広島県尾道市瀬戸田町)と周辺の島々。瀬戸内海の伝道、特に福音丸伝道の足跡を辿ることが目的でした。梅雨時で雨が心配でしたが、幸い雨もほとんど降らず、瀬戸内海の景観を楽しむことができました。

1日目。瀬戸田バプテスト教会にて開会礼拝。

   

かつてこの地では“福音丸”という、日本の瀬戸内海伝道のためにアメリカのバプテスト教会から寄付された船による伝道が行なわれていました。実は連れ合いの父方の祖父が戦後の福音丸の運営委員長を務めていた関係で、今回の旅には連れ合いの両親も一緒に参加することになり、私も楽しみにしていました。

瀬戸田は、福音丸伝道の拠点の一つとなった場所です。瀬戸田教会には、福音丸内で使用されていたベビーオルガン(アメリカ製)が大切に保存されており、開会礼拝で弾かせて頂きました。とても力強い音色を響かせてくれました。

2日目は早朝からクルージング、その後沢山の教会を訪問しました。島と島の間は大体車で移動できるようです。場所によっては車ごとフェリーに乗ります。

瀬戸田バプテスト教会 原伝道所。一軒家を改装した、家庭的な礼拝堂です。

  

大三島教会跡地。現在は“祈りのテラス”として整備されています。

 

午後、因島の日本バプテスト同盟 土生教会へ。連れ合いの祖父が長く牧会していた教会で、お訪ねするのは二度目です。講壇の後ろが洗礼槽になっています。

 

重井バプテスト教会。現在は幼稚園になっていて、福音丸に使用されていた柱が残されています。



岩城島へ。連れ合いの高祖父の弟が牧師をしていた、日本キリスト教団岩城教会。教会の後ろがさらに丘になっているのですが、そこから見下ろす景色はやっぱり南国へ来たなぁ…と思います

    

義母たちはこちらの幼稚園に通っていたそうです。何と、子供だけで毎日3キロも歩いて!!通ったと…

北国で育った私には、結婚するまでこのように関西や瀬戸内地域とのご縁ができるとは思いもよらない事でした。福音丸についても連れ合いや義両親から断片的には聞いていたものの、実際に現地を訪ねて詳細に話を聞いたのは初めてで、思い出深い旅となりました。今回の旅で連れ合いや義両親も初めて知った話も多かったようです。この度の旅行を企画し、また現地でガイドして下さった方々に感謝します。
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豊橋・ステンドグラス取り付け

2021-04-05 11:11:14 | 教会巡り
受難週の最中でしたが3月29日、我が家の車にステンドグラス4枚を積んで、豊橋へ向かいました。長距離運転は大変ですが60×60cm×4枚を一人で持って公共交通機関で移動するのは難しいことと(飛行機だと手荷物で持ち込めないかと)、新型コロナの心配もあったため、エアキャップとベニヤ板でパネルをしっかり梱包し、万が一急ブレーキを踏んでも倒れないよう大量の座布団で固定して…この1年、実に私も連れ合いも岩手県を一歩も出なかったので(!)久々の遠出でした🚗💨

コロナについては緊急事態宣言が解除されたとはいえまだまだ予断を許さない状況なので、道中の飲み物やおやつも花巻で予め買っておいてSAはトイレのみ使用、食事は車内で、宿でも2食付きにして外食しないようにし、アルコールを見かけたら即消毒!!途中で寄りたい場所、会いたい人も沢山でしたが、今回は全て我慢我慢…ほぼ車の窓から春の景色を楽しむだけの旅になりました。全国的に感染者数が増えているにも関わらず、人の移動の多い時期だからかSAはどこも混んでいて怖かったですが…

 

初めての首都高運転も無事守られ、1日目は御殿場のYMCA東山荘に宿泊。2日目のお昼前、取付先の幼稚園へ到着しました。花巻から豊橋まで破損せずに運べるか心配でしたが、着いてみたら全部無事でした

 

設置場所は2階へ上がる階段の踊り場部分。今までは手の届くくらいか、せいぜい梯子で何とかなるくらいの場所ばかりで、高所作業車を使っての取り付けは今回初!サイズが合うかどうか、ちゃんと窓にはまるかどうか(万一はまらなかった場合、その場で微調整をしなくてはならないので)心配でしたが、4枚とも無事に窓に入ってホッとしました取り付けをご自分でされる作家さんもいますが、私はいつも業者さんにお任せで立ち合いのみしています。今回も見守るだけではありましたが、ジャンルは違えど職人さんが手を動かして何かが出来上がっていくのを見るのはとてもわくわくします

   

 

無事に取り付け作業が終了!外側と内側から強化ガラスが入っているので安心です。

天候や季節、時間帯によってガラスの色合いが変化していくところ、また、外の木々などの風景も映り込んで作品の一部になることがステンドグラスの面白さだと思います。窓へ取り付けるパネルの依頼は年に1度あるかないか位ですが、まさに「神の見えざる手」と言うべきものなのか、毎回毎回作り手の意図や予想を超えることが必ず起こります。勿論「もっとこうすれば良かった」ということは沢山あるのですが、それを補って余りある力が働くのを毎回必ず感じます。だから面白くてまた作り続けられるのかもしれません。

お仕事以外はなるべく人と会わないように、寄り道しないように気をつけていましたが、業者さんの昼休憩中に、国重要文化財の豊橋ハリストス正教会を見に行きました…が、まさかの修復工事中どんな建物なのかまっっっったく見えなかった〜。次回のお楽しみにします

2日目も御殿場の東山荘にお世話になりました。朝食後、周辺をお散歩。目の前にどーんと富士山が!敷地内に「黙想館」という小さなチャペルがあり、思いがけず教会巡り

  

   

私は東山荘2回目だったのですが、黙想館へは初めて入りました。連れ合いは5回くらい来ているのに初めてだったらしい。ごくごく小さい建物だけどリードオルガンもあり、窓にはダルが入ってる!しかも正面に十字架と富士山!一目で気に入ってしまいました…こういう小っちゃいチャペル作るとか、いつか携わってみたいなぁ

 

東山湖。ここからの富士山の眺めも◎。岩手を出てきた時はまだ桜は咲いていなかったのですがこちらは満開。大仕事を終えた実感がじわじわ湧いてきました

そしてまた岩手までひたすら移動、移動…色々と心配の多い旅ではありましたが、体調を崩すこともなく無事に帰宅することができました。打ち合わせから取り付けまで、本当に楽しいお仕事をさせて頂いてありがとうございました!感謝! 

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2019夏期休暇(石巻)

2019-11-18 13:30:02 | 教会巡り
9/14~16と、夏期休暇で石巻・仙台を訪れました。1日目は猫島として有名な、石巻市の田代島へ。ずっと行ってみたかったんですが、今回やっと念願叶いました!

車で船着き場まで行き、フェリーに乗りました。船から旧石巻ハリストス正教会が見えました!東日本大震災で被災するも奇跡的に残った建物で、震災のあった年にボランティアで石巻へ伺った時に一度、その後花巻に来てからも一度、傷付いた姿を見ていたのですが、今回このように美しく修復された姿を見ることができてとても嬉しく思いました。教会の向かいは石ノ森萬画館。



40分くらい船に揺られ、田代島到着。着くなり猫!荷物を預けてしばらくのんびりと島内を散策しましたが山間部にも猫!

  

  



特に、「島のえき」前は生まれたばかりの子猫がいっぱい!うっかりすると踏んづけてしまいそうで怖いほど



島中央にある「猫神社」。田代島では猫が大漁の守護神として大事にされており、島内は犬の持ち込みは禁止だそうです。

そういえば私、猫好きなのに意外と猫モノは作ってないかも…今後考えていかないとね

この日は帰りの時間を気にしなくてもいいよう、島内に宿泊しました。普段内陸に住んでいるのであまり食べられないような新鮮な魚介も堪能できて(しかも夕朝と!)大満足

日曜朝一の便で石巻へ。少し時間があったので、旧石巻ハリストス正教会を見学しました。現在はセレモニーは行われておらず、市の所有する文化財となっています。

 

1880(明治13)年に建てられた教会堂は、現存する木造教会最古のもの。1978(昭和53)年の宮城県沖地震、そして2011年の東日本大震災で二度も大きな被害を受けましたが、東日本大震災後の復元は2017年に始まり、翌年竣工したそうです。案内の方がいらして、色々と教えて下さいました。今はセレモニーの場ではないので撮影、SNSもOKだそうです。



入ってすぐ、ぶどうの美しいレリーフが目を惹きます。



1階は神父の住居と集会室、2階が礼拝堂になっています。1階は畳敷きで和洋折衷です。階段が結構急で怖い

 

2階祭壇。この奥が「至聖所」になっています。自由に見学してOKなんですが、ここは本来であれば聖職者と、その補助者の男性しか入ることを許されない場所なので、何だか不思議で畏れ多い気分です(笑)

 

 
 
日本初の女流イコン画家・山下りん作のイコン。今年は山下りんの没後80年にあたるそうですが、彼女の生まれ故郷である笠間への旅は、残念ながら今年の内には難しそうです…。



祭壇両脇は祭具室になっています。左右とも同じ作りです。ここも本来なら自由に出入りできなそう…



いい感じの青空



↑こちらは現在セレモニーの行われている、石巻ハリストス正教会。外観のみ見学させて頂きました。

この日は日曜だったので、日本基督教団・石巻山城町教会の礼拝に出席しました。





ステンドグラスは石巻の作家さんの手によるものだそうです



リードオルガンはヤマノ。大正時代のものだそうです。機会があったら弾いてみたい!

そして午後からは仙台市内の教会で行われたヒム・フェスティバルに参加。翌日は同じく仙台市内で賛美歌学会に出席させて頂きました思えば今回の休暇で訪ねた教会は…何と5つ!!





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札幌・小樽旅

2019-01-17 13:23:42 | 教会巡り
年明け早々1/14、15と、教団北海教区の年頭修養会にお誘い頂き、連れ合いと行ってきました。私は高校の時に家族で来て以来、久しぶりの北海道

折角なので修養会終了後、ガラスの街・小樽へ。札幌から小樽までは電車で30分ほどで行けます。

お昼過ぎに着いて即、小樽芸術村ステンドグラス美術館へ(昼食抜き!)。翌16日は休館日だったので、危なかった~!これで日本のステンドグラス美術館はほぼ制覇したかな?



小樽ステンドグラス美術館は2016年にオープン。19世紀後半から20世紀初頭にかけてイギリスで制作され、教会の窓を飾っていたステンドグラスが収められています。フラッシュを使わなければ撮影もOKでした。ただ、あまり撮影に熱中してしまうとシャッター音が自分でも気になってしまうのと、実物を見るのが疎かになってしまうので写真はガイドブックに頼ることにして(後程じっくり読みます)、印象に残ったもののみご紹介します。



ポルタティーヴ(持ち運び可能な小型オルガン)を持つ天使。日頃教会で奏楽奉仕をしているので、オルガンを弾く聖セシリアや天使のステンドグラスを見つけると嬉しくなりますそしてこんな小型オルガン、欲しいかも…。



 

福音書記者ヨハネと大天使ミカエル。2枚の絵柄がつながって対になっています。我が愛猫(ミシェル、ジャン)たちがセットというのが何とも嬉しく勝手な推測ですが、この2人がセットな理由は黙示録つながり…?

この後、時間が30分しかないので迷いましたが、思い切って隣の似鳥美術館へ。1階のルイス・C・ティファニーステンドグラスギャラリーは昨年11月にグランドオープンしたばかりで、街中のあちこちでポスターを見かけました。せめてこれだけでも見たくて…。

結果、駆け足でも見て良かった!今までティファニーというとランプのイメージが大きかったのですが、今回大きなパネルを沢山間近で見て、まず圧倒されました。昔パリで一度、ティファニーの大規模な展示会を見たことがありますが、言葉がわからないのでただモノを見ただけでしたしかし今回、詳細な解説によりガラスの選び方で服や天使の羽の雰囲気を出すのみならず、さらにガラスを何枚も重ね合わせて組むことで遠近感を出していること、人物の顔や手の絵付けも、複数の絵付けを施したガラスを重ねて複雑、神秘的な雰囲気を出していることなど、初めて知ったことが多く勉強になりました。ティファニーだけじっくり見ようと思ったけど時間がまだ少しだけあったのでアール・ヌーヴォーのコーナーも見て、絵画のコーナーは超駆け足で、彫刻は見れず…機会があればまた



ホテルに荷物を置いて、お店が閉まり始める18時ごろまで散策。

翌日は北一硝子その他、周辺のお店を見て回りました。器やガラス細工だけでなく、ステンドグラスの商品も沢山ありましたが、どれも綺麗に、丁寧に作られているなと思いました。時間があれば、工房の見学もしたかった…。

そして、駅を挟んで運河と反対側にある、カトリック小樽教会富岡聖堂へ。途中坂道で、凍ってて大変

 

着いた時には雪は止み、青空が広がっていて良い写真が撮れました。雪がよく似合いますね上の方でイエス様が両手を広げて迎えてくれています。



教会は1929年の建築で、小樽市指定歴史的建造物となっています。



玄関左手にある、ルルドのマリア様。



階段を上がって2階が聖堂になっています。入ってみたら、これからご葬儀があるようでした。



シンプルな色ガラスの窓が、聖堂の白い壁に良く映えています。聖堂後方には、信徒の方の作でしょうか。絵付けのステンドグラスパネルも吊り下げられていました。

電車の時間に押されてあまり長居できず残念でしたが、感謝の内に教会を後にしました。教会が、これからもこの地で愛されてゆきますように…。







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