38年間

マイファーザーが定年退職しました。
３８年間おんなじ会社で働いてました。３８年もですよ，３８年も。

サラリーマンになれなかった僕としては想像がつきません。

以前，進路で悩んでたときに，今の仕事でよかったと思ってる？と聞いたことがありました。そのとき「わからん。もっと自分にあってる仕事やいい人生があったのかもしれないなあ。でも，そんなことをずっと考えてたら前に進めん」と答えていました。
高度成長・バブル経済とともに右肩上がりでサラリーマン人生を歩んで来れた父の答えとしては，若干意外でした。

でも今となってみると，わかる気がします。

結局どんな人生がいいのかなんて誰もわからないし，人生の終わりのときになってもわからないのかもしれない。
うまく行っていると思えばそのまま楽しめばいいし，失敗したと思ってるならやり直せばいいし，やり直せないなら今あるなかでよい方向に向かうよう工夫すればいんだろう。工夫するのもめんどくさいなら，少し休んで，また歩き始めればいいんじゃないかな。

僕は司法試験に何度も落ちているので，選択としては失敗だったのだろう。
ほかの道にすすむことも考えたが，そちらもうまくいかなかった。ならば，司法試験に受かるしかないとおもい，なぜ落ちるのかを徹底的に分析し，それを克服する努力もした。一時まったくやる気がなくなり，しばらくの間勉強しないで休んだこともありました(これはこれで大正解でした）。

そういった過程で，選んだ道は失敗だったかもしれないけど，工夫すれば何とかなるということを学ぶことができたし，今後も，工夫していけばある程度は何とかなるのではないか，という気がしています。

要はあまり悩まず，適度に休みつつ，少しずつでいいから前にすすんでいけばいいのでしょう。

とするなら，サラリーマンであろうが，プロ野球選手であろうが，近所の八百屋であろうが，芸能人であろうが，専業主婦であろうが，何でもいいんでしょう。結局客観的な問題ではなく自分の問題なのだから。

ただ，このように考えてると，何があってもへっちゃらになってくるので，それはそれでまずいことにもなるんですけど(修習の課題が終わるか微妙になってきました）。


ともかく，３８年間かんばってきたマイファーザーに，ただ，『お疲れさま』と言いたい。
(もっとも，写真のケーキ代と，父へのプレゼント代，一緒にがんばってきたお母さんにも！という妹の提案に乗ってしまったため，母へのプレゼント代も含めると数万円の出費になってしまい，懐が寂しいです）。