AR(エーアール)どうぶつ病院ブログ

川崎市登戸にあるARどうぶつ病院

院長やスタッフの日々のブログです

病院が伝えたいことを日々綴っていきます

● ARどうぶつ病院です。猫ワクチンについて💉

2020-05-04 14:27:25 | 病気について

 

こんにちは

ARどうぶつ病院看護師の笠原です

 

皆さん、予防はしっかりされていますか?

 

今日は混合ワクチンについて書きたいと思います

 

混合ワクチンとは、わんちゃんやねこちゃん同志でうつる感染症のうち、複数の病気を1本でまとめて予防できる注射です💉

全ての病気が予防できるわけではありませんが、命に関わる重要な感染症も予防することが出来ます

 

まず本日は、猫ちゃんのワクチンについてです🐱

 

猫ちゃんの混合ワクチンには、3種~7種混合があります。

  • 猫ウイルス性鼻気管炎(別名:猫風邪、猫インフルエンザ)

目、鼻、口などに症状が現れます👀

→結膜炎や角膜炎、鼻水、食欲不振など

※母猫から仔猫に移り、兄弟姉妹間で蔓延することもあります

 

  • 猫カリシウイルス(別名:猫風邪、猫インフルエンザ)

症状は複数あり、口の中に潰瘍を作るもの、肝炎を起こすもの、腸で感染して症状が出ないものなどがあります。

※猫ウイルス性鼻気管炎との併発が多く見られます

 

  • 猫汎白血球減少症(別名:猫伝染性腸炎、猫ジステンパー)

重度の腸炎(嘔吐や下痢、食欲不振)を起こします。

伝染力が高く、感染した場合の致死率も高くなっています

※排泄物からの感染が多いです。

 

  • 猫白血病ウイルス感染症

リンパ節や骨髄などで猫白血病ウイルスが増殖して起こります。

症状としては、貧血、下痢、発熱、口内炎、リンパ節の腫れ、リンパ腫などです。

致死率が非常に高くなっています

感染経路としては、感染猫の唾液や涙、血液などに含まれたウイルスが口や鼻から体の中に入ることで感染します。

例えば…

 ・喧嘩した時にできた傷を舐める

 ・グルーミングの時に猫同士で舐めあう

 ・食器を共有する

 ・母親から胎児へ感染

これらによって体内に侵入したウイルスは、リンパ球などによって全身に運ばれます

その後、すい臓や消化管のリンパ組織内で増殖し、骨髄内に感染が広がっていきます

 

  • 猫クラミジア感染症

猫風邪の一種で、くしゃみ、鼻水、咳、目ヤニの症状が出ます👀

特に結膜炎の症状が激しく、慢性化しやすいです。

※人にも感染する病気です

 

 

ワクチンプログラム

母猫の初乳には抗体が入っていて、仔猫はそれを飲んで受け取っています

しかし、抗体の効果は生後2ヶ月で切れてしまいます

その時期に最初のワクチンを接種し、その免疫をしっかり身体に根づかせるためにその後の定期的なワクチンが必要になります

 

たまに、「数年前に打ちました」とおっしゃる飼い主様もいらっしゃいますが、ワクチンの抗体の効果は永久に持つものではありません

また、感染症には人にも移るものもあります

定期的にワクチンを打つことは、猫ちゃんだけでなく自分自身を守ることにも繋がりますので、しっかり予防をしていきましょう🙌

 

 

 

緊急事態宣言期間も延長されました

皆さん、お身体にお気を付けてお過ごしください


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