心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

蓼科山へ。(その2)

2020-10-31 18:00:00 | 山日記
蓼科山から将軍平方面を見下す。ゴロゴロの岩の道を今度は急降下する。



将軍平から天祥寺平へ向かう。まずはなだらかな下り道。

 

酷く崩落した河原に出る。凄まじさに目を瞠る。



河原沿いの登山道へ移る。崩れていない昔からの道にホッとする。



そして笹の原の天祥寺平へ出る。目の前には北横岳が見える。


 
分岐から振り返れば蓼科山が見える。先程まであの頂きに居たことが信じられない。



分岐から亀甲池を目指す。この辺りは風もなく、日差しの温もりが心地良い。



大河原峠との分岐から登り道に差し掛かる。


 
登った先に見えるのは黄金色のカラマツと笹の鮮やかな緑の対比。これぞ北八ツの秋の景色、と感嘆する。



程なく亀甲池に着く。山々に閉ざされた秘境の景色。



午後の一時をゆっくり過ごしたいが、日差しが傾き始めているのでのんびり出来ず出発する。



苔むす森を登る。先程までのポカポカ陽気と打って変わって、北斜面のせいで肌寒い。



登るにつれ、寒さが増してくる。岩から染み出す水が凍っている。



やがて雪が現れてくる。登っても登っても陽射しが届かず寒さの中に閉じ込められたかの様で、足取りも段々と遅くなってくる。



ようやく日向に出てくる。山頂はもうすぐだが、吹き抜ける風は一段と冷たい。



北横岳山頂から見る蓼科山。この風景を見ることができ、これで想いが遂げられた。



北横岳の南頂へ移動する。



八ヶ岳連峰を見る。前回の山旅がすでに遠い彼方に去ったかの様に感じる。



秋終盤の蓼科山の旅は無事に終了した。今回見たカラマツの黄葉が印象深い。もしかしたらまた同じ時期にこのコースを歩くかもしれない。あるいはカラマツの芽吹きの頃もいいな、と感じている。


      (2020年10月28~29日)

(終わり)

蓼科山へ。(その1)

2020-10-30 18:00:00 | 山日記
双子池の一夜。曇り空で風があったせいか、特に寒くなく、霜も下りなかった。そして朝を迎える。
天気は上々。朝日が湖面を照らす。

  

まずは双子山に向かう。カラマツ林の登りが始まる。



程なく平坦な道となる。眩しい陽射しが森の中に届く。



森が切れ、笹の原の中を登って行く。



平坦な山頂。雲の向こうに蓼科山がそびえるが、中々姿を見せない。



北横岳、大岳方面。



大河原峠への下り。森を一度抜けると苔むす台地に出る。



大河原峠からの登り返し。笹の茂るシラビソ、コメツガ林に入る。



段々と薄暗くなり、苔の森に変わる。



佐久市の最高地点から下ると縞枯れに差し掛かる。ここから蓼科山が見える。



この辺りは縞枯れから若木へと変遷する。


 
次第に蓼科山が大きく迫ってくる。



将軍平からの登り。急坂を直登する。



やがてゴツゴツとした岩の登り道になる。



急坂から左に緩やかに巻くように道が付けられている。



山頂に辿り着く。上空は晴れているものの、ひとつ先の季節のような雲の掛り方。



北横岳、大岳方面。



浅間山が雲海に浮かぶ。



(続く)

双子池へ。

2020-10-29 18:00:00 | 山日記
10月もすでに下旬。
ようやく天気も安定してきて、山に行ける時に行かなくては、さてどこにしようかと考えた中で思い浮かんだのが、蓼科山。
蓼科山はなんと20代後半に一度登ったきり。蓼科山に行くのならついでに双子池でキャンプも、と思い計画する。

 
麦草峠から歩き始める。
麦草峠を吹き抜ける風はすでに冷たく、季節がひとつ進んだかの様。



麦草峠すぐの茶水の池。今の時期のせいか、たたえる水の量が少なく感じる。


 
森に入ると、びっしりと生えるシラビソ、コメツガ。そして根元には一面の苔。これぞ北八ツの風景だと懐かしく感じる。



一度笹の原に出る。野生動物がひょっこり出て来てもおかしくない。



再び森へ。登山道は秋らしく落ち葉が積もる。



一度林道に出て、雨池に向かう。この先の木道がかなり傷んでいて、いつ折れてもおかしくないくらい、しなる。



雨池に出る。秋の終わりだから仕方ないとはいえ、かなり干上がっているのに驚く。



池の北側は本来の姿が見える。



ここから双子池方面へ行く。びっしりと笹が覆う森。



緩く登り道に差し掛かる。



耳に届くのは風による森の音のみ。木が擦れる音は森の悲しみの声に聞こえる。



北側斜面を下ると、次第に苔むす景色に変わってくる。


 
林道に出る。せせらぎの音が響くのはこの時期でも豊富な湧水が流れるせい。



ショートカットして山腹を登る。以前この道を歩いた記憶がないので少し心細い。



再び林道に出ると、カラマツ林が広がる。今の時期散る手前で黄金色が映える。



双子池に到着。
ヒュッテ前から雄池を望む。ここからの風景は思い出と何ら変わらないが、近づけば池の対岸の崩落斜面が見え、土砂止の修復がされてはいるものの、痛々しく目の当たりに出来ない。



雌池の光景。こちらは以前と変らず、安心する。



天気はあいにくの曇り空。出来ることなら、夕焼けを湖面に写す景色を見てみたかった。



(続く)

舟山十文字路から権現岳、赤岳へ。(その4 )

2020-10-15 18:00:00 | 登山
阿弥陀岳へと向かう。まずは文三郎尾根方面へ向かう。登山者が増え、こちらの方に気を使う。 


キレットコースと違い、鎖が付けられていて、安心して下れる。



岩場を過ぎて、中岳へのザクザクの道を下る。見晴らしがきくし、通り抜ける風は気持ちいいし、今日一番のベストポイント。



中岳への登り。短く、なんという事はない道だが、疲れている身体には応える。



阿弥陀岳を目の前にして、今日最後の登り。気持ちをふるい起こす。



阿弥陀岳への登りはしっかりと頭に入っている。最初の梯子を登ると次は岩場の登りが待っている。



ガラガラの岩を登って行くと、山頂方面が見えるが、気を抜かずもうひと頑張り。



山頂からの赤岳。半分はガスの中。



赤岳から延々と伸びるキレットコース。ガスに包まれて分かりづらいが、この長い道程を歩いてきたと実感する。


御小屋尾根に向かう。まずは岩稜を越して行く。



山頂方面を振り返る。今日目指した山頂はこれが最後だったと思うと、何処か寂しさを感じる。



御小屋尾根の長い降り。この降りが何処まで続くのかは分からないが、一歩一歩に集中する。



降れども降れども、先はまだ見えず、時間の流れがゆっくりになった様に思え、辟易する。



ようやく樹林帯に入る。ザクザクの傾斜もこれで終わりかと思うと、緊張が解れる。



森の中を歩く。自分がイメージする八ヶ岳の森の風景そのままの場所。



御小屋山に近づくにつれ、苔のむす道になる。こういう登山道は心が癒やされる。


 
木々の向こうに見えるのは今日歩いてきた山。もうすでに遥か彼方。そしてこれが見納め。



御小屋山を過ぎてカラマツ林の中を下る。終点の舟山十文字路まではまだまだ長く、足裏が痛くなってきた。



こうして山旅を終え振り返れば、身近な山ではあるが、かなりハードで内容の濃い充実した二日間だった。
もうこのコースを、歩く事はないかと思うが、前半不明だった西岳の立場川ルートは気になるのでいつか確認したく歩いてみたい。

      (2020年10月11~12日)

(終わり)

舟山十文字路から権現岳、赤岳へ。(その3)

2020-10-14 18:00:00 | 登山
深い谷間に向かって降りて行く。



ようやく薄ぼんやりとキレット小屋の屋根が見えてきた。



キレット小屋で一休みし、気持ちを入れ替えて出発。登り始め、斜面に生えるダケカンバが目に止まる。



少しずつ傾斜が増してくる。まずはあの先を目標に登る。



赤岳への厳しい岩登りが始まる。



ガスがかかり始め、先が霞む。先が見えない方が手元足元に集中できていいか、とは思いつつも背中から引っ張られるかの様な傾斜で緊張が増す。



時折、青空が覗く。いつ終わるのかと思えるくらい、先はまだ遠い。



少しずつだが、稜線に近づく。登ってみて思うのだが、これを降る方がはるかに大変。そういえば若い頃にここを降りた事があったのを思い返す。



ようやく稜線歩きになる。ヒヤヒヤした岩登りから開放されてホッとする。



左を見れば、阿弥陀岳はもう視線と同じ高さになっている。


 
目の前にはまたも岩稜が迫る。


 
振り返れば、雲間から今まで歩いた山稜が頭を出している。



赤岳まで、まだ超えなくてはならない山稜が待ち構える。



ようやく赤岳山頂が見える。



山頂まで、まずは岩に付けられたトラバース道を鎖伝いに行く。



ようやく山頂。残念ながら、歩いてきたルートは雲の下で見えない。



阿弥陀岳方面。ガスが迫りつつある。



横岳、硫黄岳方面。ガスが飲み込まんとしている。



(続く)