心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

師走の安達太良山へ。

2019-12-17 20:42:20 | 山日記
冬の到来。
そろそろ雪を踏みしめたいと思うが、地元の山はまだ雪が薄い様子で物足りない。遠いが安達太良山へ足慣らしに行ってみたくなった。


この日の朝は風が吹き荒れ、山頂にも厚く雲が掛かっていたが、八時を回ると雲が次第に薄れて来た。

登山道はゲレンデの中を行く。積雪はまだ薄く、スキー場のオープンはまだ先の様子。


ゲレンデを離れて登山道に差し掛かる。稜線に薄っすらと雲が掛かるが天気はこのまま快復へと向うのだろうか。



藪に付けられた登山道を登る。風が当たらず、寒さは感じない。


周りの木々の背が低くなると、稜線が見えて来た。安達太良山の乳首が霞んで見えない。



薬師岳に到着。この先はなだらかな道になるが、風が強くなって来た。



周りの木々が風を遮ってくれる。
この辺りはシャクナゲが目立つ。シーズンの頃は目を楽しませてくれるだろう。



再び広い場所に出る。上空は灰色の雲が覆い、どんよりと暗い。



山頂までなだらかな登りの様子。呆気なく感じるが、天気が気掛かりとなる。



時々雲のスクリーンに太陽が透けるが、すぐに厚い雲に隠れてしまう。



やがて雲に隠れていた乳首が現れる。



山頂に立つと、烈風に吹き飛ばされそうになり、写真撮影どころではないものの、なんとかシャッターを押す。



流れる雲の下に見えるのは船明神山へ連なる稜線。



乳首から下り、北へと稜線を歩く。時折吹き付ける左からの強風にじっと耐える。



乳首を振り返る。辺り一面ビッシリと凍りついた世界。



矢筈森付近から見た沼ノ平。
雲の下から覗くこの光景は幻想的に感じられ、この時ばかりは吹き付ける強風の冷たさを忘れて見入っていた。


凍て付いた斜面に付けられた白い線を目印に降り始める。



ここまで降りてしまえば風を遮ってくれる。振り返れば乳首があんなにも高く見える。



さらに下れば、雲の間から青空が見えて来た。ここまでくればホッとする。



振り返れば、荒れた天気の中での登山だったが、これが冬本来の安達太良山の景色。逆にこの光景が見られて良かったと感じている。

安達太良山には今回の歩いたコース以外にも面白そうなコースがあるようなので、秋の頃のお楽しみにしたいと思う。次回の登山が待ち遠しい。

      (2019年12月15日)

(終わり)

三条の湯からサオラ峠、天平尾根を下る。

2019-12-02 18:00:00 | 山日記
五月の新緑の時期、緑のグラデーション、鳥たちの囀りが印象に残っている。晩秋の季節も是非訪ねたいと思っていた、三条の湯からサオラ峠のコース。


広葉樹はすっかり葉を落としてしまったが、どこか懐かしい森の風景。


 
飛龍山への稜線に朝日が当たる。



二つ目の渓流を渡る。静かな森に響くのは水の流れの音のみ。



稜線に当たる陽射しの色が変わってくる。



風が吹き込まない森は陽射しの温もりを感じる。



この辺りは登りの傾斜がキツくなる。冬なのに水の流れが絶えないのは森が豊かな証拠だろう。



寒々しい登りが間もなく終わる。
日差しが恋しい。


稜線の向こうに雲取山の山頂が見える。随分と遠くまで来たと感じる。

  

薄っすらとした雪が出てきた。



尾根が次第に下がり、峠までもう間もなく。

  

サオラ峠に到着。葉を落とし終えた木々のおかげて森が明るい。

  

天平尾根を下って行く。この時間は太陽に向かって歩く。



左側に雲取山を見ながら歩いて行く。雲取山が高く見える分だけ下って来たのがわかる。


真っ平らな尾根。山の中というより、何処かの広場にいるかの様。



丹波山への分岐を過ぎ、尾根道を下る。


 
広葉樹の森から松林に変わる。


またも広葉樹の林。この辺りは落ち葉のせいで道が分かりづらくかすかなテープが頼みの綱。


登山道は薄暗い植林の中を下る。
道がハッキリしてきたので安心だが、車道まではまだ程遠く意外に辛いコースだった。



今回は初雪の時季をねらって来たが、雪が積もっていると、三条ダルミから三条の湯までのコース、天平尾根の後半は厳しいのが分かった。
でも鴨沢から雲取山間は雪があっても歩き安そうなので、今度は積雪情報を確認してから訪れるようにしたい。

 (2019年11月30日〜12月1日)

(終わり)

晩秋の雲取山へ。

2019-12-01 18:00:00 | 山日記
五月に雲取山を訪れた際、次は紅葉の時季か、薄っすらと雪の積もった時季に再訪したいと思った。
冬の訪れが遅い今年、ようやく寒気が降りてきたので、雪が積もったのを期待して雲取山へ向かう。


歩き始めてしばらくすると朝日が差し込み、山肌の紅葉が浮かび上がる。



今年の紅葉もこれが見納めとなる事だろう。

 

薄暗い植林を抜ければ、枝越しに奥多摩の山々が見える。



堂所の辺り。
常緑樹の緑が陽射しを遮る。この先は寒々とした登りになる。



七ッ石山への登りの先に、薄っすらとした雪が現れる。



七ッ石山の山頂に立てば、肌を刺す冷たい風が吹き抜ける。
雲取山がスッキリと見えるが、雪化粧はまだ早い様子だ。



なだらかな防火帯の尾根道。 
枯れきった草原、葉を落とした落葉松林。冬を待つばかりの景色。



葉を落とした林の向こうに雲取山の山頂が小さく顔を覗かせている。



小雲取山への登りが終わり、雲取山が近づいて来る。



霧氷がキラキラと輝いている。
今回の山登りで一番印象深い光景。



雲取山からの富士山。



そして飛龍山。彼方には南アルプスも見える。



歩いて来た方面。霧氷は一部分のみの様で、欲を言えば真っ白な光景が見たかった。



三条ダルミへ下る。石に薄っすらと雪が乗っているので滑りやすく気を取られる。


 
三条ダルミに着き、一安心。雲取山を振り返る。



日陰にはまだ薄っすらとした雪が残っている。凍っていないのがせめてもの救い。



落葉が溜まっている所は足元を探り探り歩く。



清流の音が聞こえ、薪の燃える匂いがすれば三条の湯へと到着。
三条ダルミからの下りは気が抜けなかったので放心状態になる。



(続く)