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花守 (願船)
2017-04-20 07:27:30
   花守は昔雅びの男かな   筑紫磐井

 近頃はこの人が花守だというのは難しいのではないか。公園などで桜の木の世話をして立派な花を咲かせる仕事をしている人のことだが、今では園丁さんがそれに当たるのでああろうか。昔は桜の世話だけを仕事にした人がいたのだろう。花守という言葉には風雅な感じが残っているのを感じる。
 『雅びの男』から想像されるのは、茶の湯、生け花、踊りなど風雅なことをしていた人である。一句から浮かんでくるのは、今は花守になっているが、昔は風流なことをして暮らしていた人なんだということである。花守について感じられる風雅な感覚をうまく表現していると思う。

   転寝の翁釣り竿花の守  阿部

 一読して浮かんでくるのは、水面に釣竿を垂れたままうたた寝をしている翁が見える、あの人がこの川岸の桜並木の花守さんだ、という光景である。たぶんこの老人はそのあたりの桜並木を育ててきた土地の古老のような気がする。人々はそんな人を尊敬と親愛の眼差しでみているのだと思う。      
  
   
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