17音の記録 やぶにらみ

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2 コメント

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薄氷 (願船)
2018-02-10 16:30:54
籾殻のこぼれて春の氷かな  南うみお  
籾殻が薄氷の上にこぼれている。何でもない風景だが身近に農家の暮らしが感じられる。秋の収穫期に脱穀した籾殻が近くの堀か用水溝の中に散らばっていたものと思われる。月日が経って春の氷が残っている頃になっても籾殻が氷の上に張り付いたまま残っって見えるのであろう。 時間が止まったような農家の周辺の風景を感じるのである。

   鳥たちの足跡いくつ薄氷

 前句では薄氷の上に籾殻がこぼれている風景であるが、阿部句では鳥の足跡が薄氷の上に点々と付いている風景である。自分ははこのような風景を實際に見たことは記憶にないが頭に浮かべることは出来る。足跡がつくのだから、鳥は水がかちかちに氷ってしまわない内に歩いたのであろう。下は固まっているが表面には歩くと引っ込む程度の柔らかさが残っている状態の時に歩いたのであろう。それほど足繁く野鳥たちは氷始めた水の上を歩いて向う岸へ渡って行ったに違いない。その足跡が薄氷になっても残っているのだ。前句では農家のあたりの止まったような時間を感じたが、阿部句では同じ様は感覚だが、自然の中の生き物(この場合は鳥たち)の長い時間の中の営みが感じられる。
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有難うございました。 (阿部)
2018-02-11 09:49:10
願船さん
嬉しいコメントを有難うございました。
やっと寒波の中休み状態に入りました。
朝に凍った川面・その上の薄化粧の雪
日中の暖かさに岸辺より融けて流れていく その薄来に鶺鴒の足跡が散らばっている。寒さの中での春の兆しが見れるようになりました。家の前の用水路にも春の足音をかんじました。
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