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超弦理論 超大統一理論の方向性⑷

2023-05-02 12:11:34 | 理論物理学 素粒子


 宇宙マイクロ波背景放射CMBは、ビッグバン理論について現在までに得られている最も確かな証拠と考えられる。CMBが1960年代中頃に発見されたことで、定常宇宙論はじめとするビッグバン理論と対立する説への興味は失われていった。

 プランク衛星による初期観測結果は、2013年3月21日に公開された。この結果、宇宙年齢は138億年、宇宙の物質・エネルギーの組成はダークエネルギー68.3%、ダークマター26.8%、バリオン4.9%であると求められた。
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 宇宙マイクロ波背景放射CMBは、ビッグバン理論について現在までに得られている最も確かな証拠と考えられる。これは明らかに天動説のような見えたままの宇宙とは「一線を画す」科学的な根拠を伴った宇宙論なのだ。

 では、完全勝利であるのかと言えばそうではない。やはり、ビッグバン理論には可笑しな辻褄合わせがみられる。宇宙年齢は加速膨張する宇宙の大きさであり、その加速要因は未知のダークエネルギーなのだ。更には、ビッグバン理論は初期の宇宙に指数関数的な急膨張を必要としている。

 宇宙のインフレーション(うちゅうのインフレーション、(英: cosmic inflation)とは、初期の宇宙が指数関数的な急膨張(インフレーション)を引き起こしたという、初期宇宙の進化モデルである。ビッグバン理論のいくつかの問題を一挙に解決するとされる。
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 宇宙のインフレーションは正しいが正確ではない。それは、計算が間違っているということではなく、解釈が間違っているのだ。確かに火の玉宇宙がインフレーションを起こせばビッグバン理論を強化する裏付けにはなるが、宇宙が火の玉であったことを直接証明するものではない。

 宇宙マイクロ波背景放射CMBは、138億年前に宇宙が生まれた事を示しているが、その時に宇宙が火の玉であった事を示してはいないのだ。また、宇宙のインフレーションは宇宙の等方性を説明するが、それが火の玉宇宙であったと証明した訳ではない。

 結局、それがビッグバン理論の裏付けであるとすることは出来ないが、ビッグバンに代わる別の宇宙論は存在しないので、致し方ないのである。

 今は、正しくビッグバン宇宙という現代版天動説が主流となり、それ以外は邪道となった。もはや、現代版地動説は入り込む隙間もないのだろうか?

 初期宇宙はインフレーションにより等方性が得られたが、インフレーションでは微かな非等方性も得られないの筈だ。宇宙マイクロ波背景放射CMBは、約数十分角から数度のスケールで見られる約10-5程度の非等方性がある。発見当初はビッグバン宇宙理論を否定する根拠とされたが、その後、逆に理論を強化する論拠に変わった。非常に小さな変動はザックス・ヴォルフェ効果の結果である。これはCMBの光子が重力赤方偏移を受けて生じるものである。

 こんな見え過ぎた説明はない。宇宙レベルで約数十分角から数度のスケールは完全に因果律を超越した領域である。それをインフレーションでかき混ぜているのに、何故に非等方性を生じると言うのか?ザックス・ヴォルフェ効果も又、ビッグバン宇宙を擁護するための方便になってしまった。

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