アルゴンの同位体は、³⁶Ar ³⁸Ar ⁴⁰Ar が安定している。
³⁶Ar ------------ 18共有完全形態 安定
³⁷Ar ------------ 18共有完全形態(5本追加) 35.04(4) d
³⁸Ar ------------- 18共有完全形態(10本追加) 安定
³⁹Ar ------------- 18共有完全形態(15本追加) 準安定
⁴⁰Ar ------------ 18共有完全形態(20本追加) 安定
⁴¹Ar ------------ 18共有完全形態(25本追加) 109.61(4) min
⁴²Ar ------------- 18共有完全形態(30本追加) 準安定
上記の同位体は、³⁶Arが完全形態、その他は全て超完全形態をしている。
アルゴンの同位体は、偶数個の陽子で構成されているので、今までの類推からすれば、³⁷Ar ³⁹Arは安定している筈ですが不安定になっている。
⁴²Ar に関しては、半減期32.9 yの準安定であるが、半減期12.360(12) hの不安定な⁴²Kに崩壊する。これは、半減期が長い準安定な同位体が、半減期の短い不安定な同位体になったことを意味している。すなわち、⁴²Ar に関しては、安定である事と、崩壊しない事は必ずしも一致しないのだ。
安定である筈のアルゴンの崩壊生成物には³⁹Kや³⁷Clがあるが、両者には共通点がある。
³⁹Kや³⁷Clに含まれている中性子の数が丁度4の倍数になっているのだ。
中性子が四つ集まって立体五角形の安定状態になっていた事を思い出せば、同位体の中性子の数が4の倍数になる事で基盤構造が安定すると考えられる。即ち、超完全形態に溶け込んでいる中性子の数は、4の倍数が基底となっており、本来安定である筈の同位体も、奇数個の中性子を基盤構造内に溶け込ませることは不安定要素になる事を意味する。
アルゴンの安定した同位体には、完全形態に10の倍数の支柱追加があり、不安定な同位体には5、15、25、の支柱追加分がある。これを中性子に置き換えれば、中性子の数が偶数個 基盤構造に溶け込んでいるのか、それとも、奇数個 溶け込んでいるのかの違いであると言える。基盤構造は、中性子四つからなる立体五角形の共有状態であるのだから、溶け込んでいる中性子の数が奇数個では共有状態が保たれないのだと考えられる。