アプリコット プリンセス

チューリップ城には
とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

第二十章 アプリコットプリンセス 江戸時代編 家光編(解説) 2

2020-01-25 08:45:21 | 歴史解説
将軍家光の破天荒な振る舞いは織田信長に共通するものがある。
信長も小姓を連れて野山を駆け回り遊び呆けているように振る舞っていたが、
実際は戦闘訓練であったと思われる。

家光の時代は戦国の混乱は無かったが、
牢人がはびこり、海外からも圧力を受けており、
油断していれば、何が起こるか分からない時代でもあったから、
万全の態勢で臨んでいたのでしょう。

将軍家光は小姓を先鋭の戦闘員に育て上げようとしていた。
逸話には、カモ狩りに弓矢が無く、石つぶてで仕留めよとの命令を下すシーンがある。
しかし、辺りは綺麗に清掃されており、小石一つ見つからない。
さあ、小姓ども如何する?とばかりの難問を突き付けるのである。
将軍の命令は絶対である。しかし、辺りには小石一つ見つからない。
例えば「将軍!石つぶては見つかりません」などど言えば、
この小姓は命令違反で処罰される筈です。
実際の戦闘では見つからないからでは済まされないからです。

この時、松平信綱は咄嗟に店先の蛤を掴んでカモに投げつけ
他の小姓も従った。
カモは捕獲出来たが、売り物の蛤は全て投げ捨てられて放置されたのです。
このようにして、松平信綱は家光の問いに応えるべく実績を上げていったと考えられます。