ゆっくりと世界が沈む水辺で

きしの字間漫遊記。読んでも読んでも、まだ読みたい。

山形交響楽団第189回定期演奏会を聴きにいってきました。

2008-05-13 | 日々のあれこれ
 
こうもりさまにプレゼントしていただいて、11日の山形交響楽団第189回定期演奏会を聴きにいってまいりました。
モンテディオにほとんど愛着がありませんけれど、山形交響楽団は応援したいワタクシです。
指揮は飯森範親さん、ピアノは仲道郁代さん。
このおふたりは桐朋の同級生なのだそうです。

演目は次の3つ。
キラール:オラヴァ
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調作品22
ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調作品27

現代の作曲家・ヴォイチェフ・キラールの「オラヴァ」は短いモチーフが繰り返されるうち、次第に音が増え、雰囲気が変わりというように続いていく曲。
10分ほどですが、ロードムービーを観ているような気分になる作品でした。
例えば、朝の通勤で家を出る時はひとり、駅に近づくにつれて人が増えて…とか、田舎の1本道を自転車で走り始めて、黙々とペダルを踏み込むうちに、どんどん景色が変わっていくとかというようなイメージ。

仲道さんのショパンはただただ綺麗だなぁと。
通常はピアノのみで演奏されることが多い曲だそうですが、今回はオーケストラつき。
珍しいことなのだそうです。
そして、休憩前のこの曲のあと、仲道さんがもう1曲演奏してくださいました。
曲目は「夜想曲第20番嬰ハ短調」。ショパンの遺作だそうです。
映画『戦場のピアニスト』つながり。

最後のラフマニノフ。
ピアノの曲が多い印象のある方ですが、今回は交響曲。
演奏会にいっても知っている曲にあたることなどほとんどないワタクシですが、今回の交響曲第2番は、ああ、これがそうなのか、と、第3楽章で思いました。
甘くふくらんでいくような旋律。
4つの楽章、約47分の作品ですが、普段はもっと短い形で演奏されることが多いのだとか。
非常にドラマチック。一時も飽きることなく聴くことができました。
クラシック初心者にはありがたいような曲です。
やはり、たくさんの楽器の音が重なり合い、高まっていく時の高揚感は、オーケストラならではの気分。

2階の自由席から降りてきたら、指揮の飯森さんがインタヴューを受けていました。
地元密着の交響楽団はファンサービスもがんばっています。
その話によれば、体調を崩して38度を超える熱があったとか。
その分、緊張感が高まってよい演奏ができたということでしたが、手近にあった彫刻前のポールを杖代わりにして立っておいででした。
タキシードの上着を脱いで、シャツ姿。
ずいぶんとひらひらした素材で、なんとなくそんなことに驚いていました。
そういえば、タイじゃなくリボンだしなぁと、まったく関係のないことを考えてしまいました。
ついでに、ずいぶんと汗もかいたろうけれども、もしあれが絹なら吸湿性も高いことだし、熱も下がるんじゃないか?と病人にやさしくないことまで。
風邪じゃないなら、逆にあがるのでしょうか。

さて、こんなことではなく、演奏についてのきちんとした印象については、narkejpさまのブログ、『電網郊外散歩道』へどうぞ~。


 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 書店で珈琲か紅茶かを悩む。... | トップ | 電車にはたくさんの人が乗る... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
御紹介ありがとうございます。 (narkejp)
2008-05-13 06:16:32
日曜日の午後の公演ですか?聴けて良かったですね~。指揮者の飯森さん、39度の熱があったらしく、終演後すぐに大学病院に行って点滴をしたそうですよ。このあとすぐにギリシャに行かなければならないそうで、大丈夫かな、と心配しています。
>演奏についてのきちんとした印象については、
きちんとした印象かどうかは不明ですが(^o^)/
前日の10日の夜公演について、トラックバックいたします。
返信する
こちらこそ (きし)
2008-05-13 22:57:33
勝手にリンクを…。
飯森さん、体調不良のまま海外ですか~。大変ですねぇ。
最近、演奏会づいています。音楽を聴きながら、何かを考えているような、いないようなという時間がなんだかとても楽しいです。
次のフランスものの演奏会もちょっと気になります。
返信する

コメントを投稿

日々のあれこれ」カテゴリの最新記事