兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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オゼンピックの効果がすごい

2021年07月03日 | 病気

おはようございます

休診日に集団ワクチン接種に赴くせいか少し疲れがたまってきた週末です。

ワクチンまだまだ続きそうですね。わが加東市は20歳代まで接種券の配送が終了したようです。

10歳代に関しては接種の場所などの検討があり(集団か個別か・・・)もう少し様子を見て配送予定と聞いています。

 

さて、2020年に承認され当院でも必要な人には積極的におすすめしている、オゼンピックというお薬ですが、ほぼ10割の人で今のところ、とても効果が強く表れています。

GLP1受動体作用薬という種類のお薬で、週に1回注射をする インスリンとはまた作用機序の違うお薬です。

GLP1というのは食事を食べた時に小腸から分泌されるホルモンの一種です。食欲抑制したり、食後血糖の上昇を抑えたり、膵臓からのインスリン分泌を促進したりといった作用があります。

このGLP1を補うのがGLP1受動体作動薬の注射になります。

 

 

糖尿病の方でのみ保険適応があり使用を認められていますが、巷では美容系の医療機関でダイエット目的で処方などもされているようです。それほど減量効果が大きいと認識されています。

 

当院での実際の使用状況ですが、お一人は肥満のない糖尿病の方で使用していますが、本当に良好なコントロールを維持できています。注射と1種類の内服のみでHbA1C6%前後 素晴らしいです。

 

その他の方は皆さん、ある程度の体重があり、減量・血糖管理の両方を狙って開始をしました。

2型糖尿病患者さんを対象として行われたオゼンピックの臨床試験である「SUSTAIN1~5試験」では、オゼンピック1.0㎎投与で、平均5~6㎏の減量となっています。(SUSTAIN1、4、5は30週、2、3は56週の投与期間)

この結果から、糖尿病の患者さんでオゼンピックを半年から1年ほど使用すると平均で5‐6㎏痩せるということが示されています。データからはBMIが大きい(つまり肥満が強い)ほど体重の減りが大きくなるといわれています。

 

 

実際に、使用してみての感想ですが、すべての患者さんで割とスッとHbA1ⅽが低下しています。

副作用とされている気持ち悪さなどが初期に出た患者さんほど、体重減少が順調です。初期の気持ち悪さもお薬を漸増するため、徐々に慣れてくるようで、2か月ほどで特に症状を訴えることはなくなりました。

また、お菓子を山盛り食べても満足感が得られていなかったけれど、この薬を始めてからちょっと食べればそれで満足 という感じで食べ続けるとか、大量に食べるという行動がなくなったそうです。(あくまでの患者さん個人の感想です。)

これこそ、このGLP1受動体作動薬がねらう効果でもありますね。

代謝を上げるわけではなく、食欲を抑えて血糖改善、減量を目指すところがポイントです。

確実に体重も落ちています。

 

 

6月に長期処方が解禁され、今まで2週間分ずつで取りに来ていただいていましたが、皆さん4週間分処方可能となり、お薬自体も使いやすくなりました。

目に見える効果があるので、必要な方にはぜひおすすめです。

効果がなければ、ほかの治療に切り替えをする形でも十分対応できますし、体重も血糖も気になるという方はぜひ選択肢の一つとしてオゼンピック検討されるとよいと思います。





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