雨で子供たちは折り紙・工作遊びをしています。
のんびりとした休日です。
さて、ミトコンドリアという言葉、聞いたことありますか?
むかーし昔、生物の授業で聞いたことがある
言葉は聞いたことがある という人もいらっしゃるかなと思います。
ミトコンドリアと糖尿病はとても深い関係にあります。
もう少ししたら、ミトコンドリアに関連した糖尿病の新薬が発売されます。
ということで、本日のお話です。
私たちの体の中でミトコンドリアは食事に含まれる糖や脂質を分解して、エネルギーを作り出しています。この過程で酸素を使用使っています。そのため、ミトコンドリアは酸素がないとエネルギーを作れなくなって死んでしまいます。ミトコンドリアが死んでしまうとエネルギーが作れなくなるので、私たち自身も死んでしまいます。
ミトコンドリアは私たちの細胞の中に「いる」器官です。
一つの細胞の中に数百から数千個ほどいます。
ミトコンドリアは大昔、私たちの細胞の中に寄生した生き物(好気性細菌)が起源で、今は細胞の中の小さな器官となり住み着いているのです。
人間の体のほとんどの細胞にミトコンドリアがいて、脳や心臓・筋肉・肝臓など、エネルギーを必要とする臓器ほどミトコンドリアが豊富です。
膵臓にもミトコンドリアが豊富です。
糖尿病はインスリンの働きが悪くなることでブドウ糖が上手に利用できなくなる病気です。インスリンが膵臓から分泌されていますが、その際にもミトコンドリアでのエネルギーを使用します。ミトコンドリアの働きが悪いと膵臓からのインスリン分泌が十分でなくなり、結果、血糖値が上昇してしまいます。
年を取ると糖尿病になる方が増えてきます。また、年を取ると糖尿病の方でも血糖が悪化する人がいます。その原因にもミトコンドリアが関連しているといわれます。
ミトコンドリア自体が衰えて、エネルギーを作る能力が衰えるといわれています。
老化の原因はミトコンドリアの機能低下にあると考える『ミトコンドリア老化説』という説まであります。インスリン分泌だけの問題でなく、筋肉や肝臓にもミトコンドリアが豊富に存在しており、そのため、インスリンの作用場所である、筋肉・肝臓でのミトコンドリアの働きも血糖を低下させることに影響があると考えられます。
⇒ミトコンドリアの能力が改善すれば 膵臓からのインスリン分泌が改善し、筋肉や肝臓でのインスリンの働きもよくなる可能性があります。二つのアプローチで血糖改善が期待されます。