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リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

特殊詐欺の発信者電話番号が新宿警察署の番号だった!

2025-03-19 | 一般
何気なくnhkのネットニュースを見ていたら、新宿警察署の代表番号から特殊詐欺の電話がかかってくる事例があり、1週間で600件超もの相談が寄せられたと知った。今回どのような手口で電話番号を偽装したのかはわかっていないが、技術的にはそのようなことは可能だということだった(ニュースではその点にたどりつくまでが長すぎ!)。
検索エンジンで調べてみると、本来とは異なる発信者電話番号を表示させる技術を「発信者番号スプーフィング」というらしい。(この用語はニュースでも紹介されていたが、「スプーフィング」というのは「なりすまし」を意味する普通名詞なので、用語を紹介するだけでは「単なる言いかえではないか!」と思ってしまう。)本来は、企業のコールセンターから顧客に電話をかける際に、個々のオペレーターの番号ではなく代表番号を表示させるなど、正当な目的で使われる技術であり、表示番号を変更するサービスもあるという。
昨今、特殊詐欺の手口についてはいろいろ紹介されているが、電話に出るときには発信者をよく確認して、見知らぬ人からの電話には出ない、みたいな対策が語られることもあるのではないか(「常に留守番電話」のほうが有効かもしれないが)。最近ではスマホが発信者の電話番号をデータベースと照合しているのか、発信者名まで表示してくれることがあるようだが、発信元電話番号を警察署のものに偽装されると「警察署」と表示されてしまうのではないか。かかってきた電話で「警察署」と表示されていたら、信じてしまうことが多いのではないか。

海外では発信者番号を偽装した通話を通信事業者がブロックする仕組みの整備が進んでいるというが、当面は信頼できる番号からの電話であっても、少しでも不審な点(金銭がらみとか、「今すぐ…しないと…」など)があれば、その電話は切ったうえで、改めて発信元にかけ直して確認したほうがいい(かけなおす場合、表示された本来の番号につながるようだ)。ただし、表示された番号が「信頼できる番号」でない場合は、そこにかけなおすのは危険であることは言うまでもない。相手が名乗る機関の番号を改めて調べてそちらに連絡するべきだろう。こちらからかけなおせば電話料金がかかる。ためらってしまうが、特殊詐欺にからんでくる大金に比べれば微々たるものと割り切るべきだろう。

いずれにせよ、少なくとも、表示される発信者番号が正しくない可能性がある、ということはもっと広く知られてもいいだろう。


参考リンク:
(1) 「新宿警察署の代表番号から不審電話詐欺事件を眺めてみる」(Zenn, 2025-3-14)


(2) 「発信者電話番号が偽装されて着信する通話について」(TCA[電気通信事業者協会])

追記:この問題は朝日新聞2025-4-2にも取り上げられた。




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