リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

原発への同意が欲しければ、信頼できる政府であれ

2020-12-28 | 政治
私はリベラルを標榜しているが、「反原発」ではない。放っておいても熱を出し続ける(むしろ、冷却が途絶えると福島原発のような事故につながる)原子力は「夢のエネルギー」という感覚がまだちょっとあって、使わないのはもったいない気がする。だがそんな私でも「原発に賛成か反対か」と二択で聞かれれば反対と答えるだろう。政府の長年の原子力政策が無責任で、信用できないと思われるからだ。放射性廃棄物の扱いもはっきりしないし、破綻が明らかな核燃料サイクルも変えようとしない。事故が起きたときの隠蔽体質もたびたび問題になるし、「再稼働ありき」と思われる安全性審査も疑問だ。老朽化原発の廃止を決めたはずなのに、例外を常態化させて骨抜きにする。

アベ・スガ政権は、こうした不信感を増幅するようなことばかりする。少数派の意見を顧みない強行採決の数々。沖縄県民との対話を拒み続けたまま、軟弱地盤という新たに判明した問題の調査もせずに強行した辺野古埋め立て(後になって、費用や工期がふくれあがることを公表)。「桜を見る会」などの疑惑が指摘されても確認しようともせず、その結果として誤った国会答弁に基づき膨大な時間を空費させたこと。「経済優先」でコロナ禍の真っただ中にGoTo事業を開始し、感染が急増を続けてもGoTo停止をためらい続けたこと。

自公政権がこのように、批判に耳を貸さない、問題にほおかむりする姿勢を取り続けている限り、どんなに原発の安全性を宣伝しても、「何か隠しているのではないか」との疑念は尽きない。(そもそも、放射性廃棄物や核燃料サイクルについては、納得できる見通しは示されていない。)再生可能エネルギーの数値目標(具体的方策は伴わない)だって、太陽光や風力を増やす国際的な流れに反して、原発依存度を高めたいからではないかと勘繰ってしまう。

政府は原発の再稼働に向けて力を入れているところらしいが(朝日新聞2020-12-27
)、政府への信頼なくして原発は容認されないことを心しておくべきだ。

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