ロシア留学中・脱力進行中

モスクワ留学滞在記、スポーツ(特にテニス)のこと。他に趣味(漫画や音楽)等いろいろ・・・

双璧相撃つ

2005-10-15 08:51:24 | テニス
本日金曜日は男女共にベスト8の決戦。
クレムリンカップも大詰めを迎えております。
会場に着いたのは昨日と同じ1時頃。
心なしか、昨日より人手が多い気が。
週末だし、何と言ってもシャラポワが登場するからね。
(水曜日も出てましたが・・・)

会場に入ると、まだ第1試合をやっていた。
ロシアのベテラン、リホベツェワvsメアリー・ピアース
 Pierce  (FRA) 7 4 7(8)
Likhovtseva(RUS) 5 6 6(6)

見始めたのは3rdセットに入ったところ。すごく競っている。
ブレイクは1つずつ、内容的にも互角のままFINALセットはタイブレークへ。
このタイブレークがすごかった。
会場の雰囲気は当然ながら9割以上がリホベツェワ寄り。
プレッシャーからなのかピアースにミスが多く出て、6-0。
リホベツェワに6つまとめてマッチポイントが来た。
こうなったら当然リホベツェワの勝利は動かないと思うだろ?
誰だってそう思う、俺だってそう思う。
しかしここから信じられないことが起きた。
6つのマッチポイント全て、ピアースは凌いだのだ!
6-3~6-4辺りの時点で会場のロシアファンは異変に気づいたらしく、声援に一段と必死さが加わる。
そして11ポイント目、リホベツェワがサービスの際、
トスの体制をはずしてボールを地面に思い切り叩き付けた。
ボールは観客席へ。ごめん、と手を上げるリホベツェワ。
声援が止まないことが気に入らなかったのか、最後の1ポイントが取れない自分への苛立ちか。
しかしこのポイントは動揺治まらずそのままWフォルト。
一気に逆流した流れを、ピアースは見逃さなかった。タイブレーク8-6。
稀に見る大逆転劇でピアースが地元ファンの希望を跳ね除け、ベスト4進出を飾った。

続く第2試合、男子QF、キーファー対ミルニー
Kiefer(GER) 6 6
Mirnyi(BLR) 3 4

いきなり相手のサービスをブレイクして好調な立ち上がりのキーファー。
ミルニーは果敢にネットへ出るが、キーファーのリターンは際どくコースを狙ってくるので、
1stボレーで有利な体制を築けていない。
ブレイクこそセット毎に1ゲームずつだったが、それ以上にキーファーが押してた様に見えた。
キーファーは170kmのエースから200kmオーバーまで幅広くサービスを駆使し、
ほとんどピンチらしいピンチも無く快勝。今年の好調を持続させてくれていた。
実は2年前のAIGオープンで見たときからちょっとファン(サインしてくれたし)。
特別派手ではなく、グロージャンのような変幻自在というわけでもないが、
オールラウンドに上手いので、見ていて全く飽きません。

第3試合、本日のメインイベント。シャラポワvsサフィーナ。
Sharapova(RUS) 6 4 5
 Safina (RUS) 1 6 7

この試合の直前から、観客がどっと増えた。
座席のエリア分けされている場所に係員まで立つので移動できなくなった。チッ。
試合は序盤、シャラポワが圧倒的なストローク力でサフィーナを翻弄。
サフィーナは相変わらず強打に強打で対抗し、球の威力で押される場面が目立った。
会場の雰囲気はどちらの応援も半々くらい。
シャラポワはどれくらいロシアで受けてるのかと思ったが、やはり人気者でした。
そういえばシャラポワはロシア国民の前に初見参なんだよね。
それ以上にサフィーナの人気には驚いた。フェド杯の英雄だからかな。それとも兄の影響?
声を出している人達でしか判断できないが、シャラポワ派は子供と男性(30~40以上)、
若い男(15~30歳位)はディナラ派が多かったような気がした。
2ndセット、そのままの構図は変わらず先にシャラポワがブレイク。
ただしポイントが1stセットとはうって変わって長くなる。
3-4の第8ゲームでBバックに成功すると、一方的に見えたストロークは徐々にサフィーナ有利に。
2ndセット奪取後も勢いは衰えず、3rdセットも5-1として王手をかける。
だがこのまま終わるかに見えた試合は、シャラポワの驚異的な粘りによってこの後40分近く続く。
ガットを見つめ静かに集中し、淡々とラリーに入り込んでいく。
この辺り、感情を燃え上がらせて球を打ち込んでいくサフィーナとは対照的。
いつの間にか5-5、追いついてしまっていた。(いや、ちゃんと見てましたが)
第8ゲーム辺りまで、ほとんどのゲームがデュースまでもつれる波乱の3rdセット。
第10ゲームでは微妙な判定でサフィーナのマッチポイントもあった。
それを跳ね除け、シャラポワが追いついた時点でタイブレークを期待したが、
サフィーナは追いつかれても最後まで強打を捨てなかった。
シャラポワの最後のサービスゲームを破りベスト4進出。その瞬間大声で雄たけびを上げた。
兄のマラトは嬉しそうだった。コートサイドで拍手を送り、満足そうに帰っていった。
試合前、コートサイドに出てきた瞬間、会場中の視線がシャラポワもそっちのけでマラトに向かったのはさすがだった。
初めて生で見たマラトはやっぱりオーラがあった。サイン欲しかったなぁ。

続く第4試合。本日のメインイベント。(ダブルメインってやつです)
昨年の決勝と同じカード。真のロシアを代表する2人の対決。人気も2分。
 Myskina (RUS) 2 3
Dementieva(RUS) 6 6

残念ながら期待した内容には遠かった。ミスキナの調子がとても宜しくなく、
デメンティエワにいいようにやられてしまった。
サービスも入りがとても悪かったし、何より生命線のベースラインでの打ち合いで、
完全にデメンティエワに主導権を握られっぱなし。
ネットに出てもミスがよく在り、決めに行ったボールも僅かにアウト、というのが多かった。
デメンティエワ、明日のSFの対戦相手はスキアボーネ。
昨日のモレスモーに続き、今日はクズネツォーワを6-3、6-1のストレートで降している。
壮絶な打ち合いに期待。

本日のロシア対決、最後を飾るのは男子QF、ユーズニーvsトゥルスノフ。
(この時点で時間が掛かり過ぎていたため、アンドレーエフの試合は1番コートへorz)
Youzhny (RUS) 2 6 2
Tursunov(RUS) 6 4 6

序盤、トゥルスノフのストロークが良く決まる。
フォアもバックもスライスも、トゥルスノフのが優位に感じられた。
2ndセットに入ってユーズニーがそれまで対応できていなかった相手のサーブを返し始める。
早い段階でブレイクを奪うと、会場の声援を味方につけてセットオールに持ち込む。
※会場はほとんどがユーズニーファンで、トゥルスノフの声援は少なめ。
ちょっと可愛そうでした。
しかし3rdセット、第4ゲームでブレイクを喫すると、次のチェンジコートの際にドクターが。
首から背中にかけてを痛めた(痛めていた?)様で、マッサージ。
残念ながら完調は無理だったのか、反撃ままならず。
トゥルスノフは尻上がりにサービスの速度を上げていき、
3rdセットでは半分近くが200kmオーバーだった。
そして余談だがsono_elefantinoさんの仰る通り、バックハンドはマラトに似てた。
特に高い打点で構えたときの、腕とラケットの角度と来たら!
体型もなんとなく似てるし。さすがの眼力御見逸れしました。

明日はSF、男女全4試合。男子はロシア勢が3人(クニーツィンって誰?)。
女子は2人。サフィーナに期待。
関係ないが、センターコート第3試合に組まれているアンドレーエフが、
1番コート第3試合に組まれているダブルスに出ることが出来るのか?
余計なお世話かもしれないが、気になる。

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4 コメント

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うらやましい!! (sono_elefantino)
2005-10-15 13:24:17
初マラトおめでとうございます!!

それにしてもディナラすごいですネ。なんだかうれしいです。そして、ロシアでのシャラポワの人気度はワタシも気になってました。でも2人に対して半々の応援だったなら、ますます盛り上がってたんでしょうネ。

あとトゥルスノフvsユーズニーも生で観られたなんてうらやましいです。そうそう、トゥルスノフのバックハンドがサフィンと似てるとおっしゃってたのはjonsiさんです^^。ワタシも有明でjonsiさんとその話をして、たしかに!と思いました。トゥルスノフはもっともっと強くなる予感がしますネ。

あと雑誌の件、気にかけてくださってどうもありがとうございます<(_ _)> 楽しみなコトはいつまでも待てますので、ホントに無理しないでくださいネ。(もともとずうずうしいお願いですから^^;)
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すごいっすね!! (1602-1)
2005-10-15 15:23:03
久しぶりにブログ全部読みました(笑)試合の臨場感が伝わってきましたよ

今日はいよいよ準決勝ですね!今日のブログも期待してます
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初マラ (jonsi)
2005-10-15 18:47:48
いいな~いいないいなー…

見れてよかったですね。いい試合ばっかですし!

トゥルスノフのバックハンド、あの膝の曲げ具合といいホント似てますよねぇ。



ディナラは嬉しいです。兄ちゃんはいつも妹を気にかけてていい兄妹ですな。



ところで、エリツィンは来てますか?
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エリツィン (ヒロキアイス)
2005-10-17 11:31:55
残念ながら?いなかった様です。

土曜日にセレモニーがあったのですが、写真にも載ってないみたい。

(実は席外しててセレモニー見てない・・・)

会場にいれば嫌でも分かりますから、クリントンみたいに。



ところでトゥルスノフのバックのマラト似評はjonsiさんが発端でしたか。さすが。



>sonoさん

楽しみなコトはいつまでも待てますので、ホントに無理しないでくださいネ



でもさすがにマラトはそろそろ戻ってきてくれー、という感じですよね。サンクトペテルブルクに出ないかなぁー。
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