アモルの明窓浄几

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がれき広域処理の「論点整理」01

2012年09月03日 | まちのこと
全日本民主医療機関連合会(以降「民医連」と呼ぶ)が『東日本大震災によるがれきの広域処理の論点整理』を発表しました。「民医連新聞」の8月20日号にその要旨が掲載さたので、ご紹介します。

がれきの広域処理に関する論点整理(要旨)
(1) そもそもがれきの広域処理がなぜ、持ち出されてきたのか

(2) がれきに含まれる放射能は安全なレベルなのか
政治判断による許容レベルの引き上げは許されるのか
放射能に汚染したがれきを移動してよいのか

(3) バグフィルターの放射能除去能力や処分場からの水漏れ対策など、低線量被曝を極力避けるための最善策が、議論されていないのではないか

(4) どうして広域処理を急ぐのか
先進の東京都では新たな利権が原子力村によってつくられた。これこそが、安全性が検証されていない段階で広域処理を進める理由ではないのか

(5) そもそもがれきはどのように処理されるべきか
放射能汚染を全国に拡散させてはならないし、低線量被曝は極力避けなければならないのではないか。放射能に汚染されたがれきは国と東京電力が責任を持って現地処理を貫くことが必要ではないか。加えて、現地処理は被災地の雇用確保につながるのではないか

(6) がれきには放射能に止まらず、アスベストやヒ素、ダイオキシンなど多数の有害物質が含まれているのではないか
以上

民医連がこれを発表した趣旨は、「住民のいのちと健康を守る視点から(がれきの)広域処理について、六つの論点を示し、全国の民医連職員に積極的な議論を呼びかける」ことであり、「論点整理」は民医連としての結論を示したものではなくて、「…処理方法について学習し討論する事で、住民本位の復興を急ぎ、がれきや放射能管理に対する認識を深め、脱原発に向けた国民的な大きな団結の『架け橋』となることを期待して提案するもの」としています。

私たちの芦屋市においても、当ブログで今までにお伝えしてきたようにがれきの受け入れに前向きですし、大阪府、大阪市においては、がれきの受け入れ表明を事実上しているのと同じ態度を橋下徹大阪市長などはしています。

私たちも行政に任せるのではなく、六つの論点を家族、友人、知人や地域の人々と話し合い、感情に流されるのではなく、六つの論点を一つひとつ吟味し、納得できる回答を探そうではありませんか。真の復興は如何あるべきかをがれきの広域処理を通じて考えてみませんか。

次回は、この六つの「論点整理」をもう少し補足しておきたいと思います。



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