アモルの明窓浄几

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福島の子供に甲状腺癌とは

2012年10月08日 | 万帳報
福島県の子供一人に甲状腺癌が確認されたニュースが先月流れました。
直ちに、「被曝の影響とは考えにくい」と発表されましたが、如何なのでしょうか。

朝日新聞(9/28日)によると、「甲状腺検査は、事故当時18歳以下だった約36万人を対象に生涯、続ける。9月下旬までに双葉町や大熊町など原発に近い13自治体や福島市などの子ども10万人が受診し、8万人の結果が出た。精密検査を終えた38人のうち、1人ががん、27人が良性腫瘍(しゅよう)だったが、県は『事故からまだ1年半で、被曝の影響とは考えにくい』と説明している」というものでした。

『紙の爆弾』(11月号)より、増山麗奈さんの取材レポートを紹介します。
>8万人の中の一人という印象だが、425人が「しこりなどが見られるため二次検査が必要」とされ、実際に検査を受けた60人のうち、結果が判明した38人中の一人である。全体のほんの一部にすぎないということだ。

>通常、子供の甲状腺癌は約100万人~500万人に一人と稀だというから、放射能の影響を否定した鈴木真一福島医大教授の言い分など、誰が信じるだろう。
 私は、「甲状腺癌が見つかったのは、川俣町計画的避難区域だった地区の子供。しかも一人ではなく4人」との情報を福島県内の医師から得ている。

>3.11から一年半がたって、まだ20%の子供しか検査が終わっていない。
 検査を待っている間に子供たちはますます被曝してしまう。

>ドイツ放射線防御協会会長のセバスティアン・プフルークバイル博士が強調したのは「とにかく元を断つしかない。原子力発電所がある限り、このような悲劇が繰り返される」ということだ。
 「ドイツと日本は工業国であり、この二国が原発を使うことで、“経済発展のため”という国際原発ムラの大義名分が守られてきた。逆にいえばこの二国が脱原発すれば、他の原発所有国は核兵器所有国であり、原発が核兵器所有のための言い訳であることが明らかになる」

>健康障害を訴える人々と向き合うジェフリー・パターソン医師は「甲状腺に結節やしこりが見つかる、見つからないが問題なのではなく、初期の数や大きさが問題。今回の調査結果は、正常なレベルではありません。また、二次検査が二年後というガイドラインには、国際的に率直な議論を行う必要がある。医学的問題点ではなく、社会的な問題としても、親は子供を二年間も放っておくことなど納得できないでしょう」と話す。

>日本の医師は低線量被曝がどのような影響をもたらすか経験がないので、今後は患者と二人三脚で勉強をしていく必要があると、パターソン医師は訴える。

最後に取材者の増山麗奈さんは、自身の知る範囲で原発事故の被曝対策に対し、声を上げ始めた医師や医師団体のリストを紹介しています。
1.全日本民医連 2.反核医師の会 3.子供たちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク 4.チェルノブイリ子ども基金 5.市民と科学者の内部被曝問題研究会 6.原発の危険から子どもを守る北陸医師の会 7.阪南中央病院の村田三郎医師 8.東神戸診療所の郷地秀夫医師 9.新松戸診療所歯科の藤野健正歯科医師 10.中村クリニックの兼高武仁医師

同リストへの増山麗奈さんのコメントは、「紙の爆弾」本文をご覧ください。  以上

私は全日本民医連(全日本民主医療機関連合会)に加盟する特定医療法人「神戸健康共和会」東神戸病院(http://www.k-kyowakai.or.jp/eastkobehp/index.html)の医療互助組合に加入している組合員です。

全日本民医連hp(http://www.min-iren.gr.jp/)の紹介にあるように民医連は、戦後、医療に恵まれない人々の要求にこたえようと、地域住民と医療従事者が手をたずさえ、民主的な医療機関が各地につくられ、これらの連合会として1953年に結成されました。
「いのちは平等である」との考えから差額ベッド料は頂いていません。また、すべての人に医療を受ける権利があるとして、無料・低額診療事業にも取り組んでいます。さらに、地域の要求から介護・福祉分野の活動も活発に行っています。

上記リストの8番にあたる東神戸診療所も神戸健康共和会の仲間です。
医療互助組合は、年中組合員を募集しています。入会金1,000円を支払って頂くと組合員になれます。年会費等はありません。是非加入して頂けたらと思います。
興味や関心のある方は、下記の処へお問い合わせください。
東神戸医療互助組合(http://k-kyowakai.or.jp/eastkobehp/association/gallery.html)
住所:神戸市東灘区住吉本町2丁目19-3
電話:078-851-9381
受付:月~金曜日の9:00~17:00まで(祝日は休みです)


『紙の爆弾』(11月号)増山麗奈の取材レポートより


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